雨の月曜日

先週のＡ面

曲ができた。

最近はＭＲ’ＹＡＺＡＷＡを見習い自画自賛を決め込んでいる。

お客さんはいつもみんないい人で、アンタ天才とヨイショしてくれる。

『ヨイショ』はいい。
実にいい。
ポジティブになれる。
ヨイショ名人にヨイショされるとエクスタシー効果があるようで、にゃ～んと猫なで声になる。

オリンピック種目にヨイショを入れたらどうだろう。

有効、技あり、一本とヨイショ技は無限大。

ヨイショは世界に誇る素晴らしい日本文化だ。

ヨイショに勝るヨイショなし。

僕は互いに讃え合うことこそが世界平和の原点であり、共存の要だと信じている。

つまり、ヨイショ言える空気感とは、明るい日差しに包まれた賑やかな笑顔の空気感である。

心の日差しこそが、最も大事なんだ。

GLASSONIONは素晴らしい環境だとしみじみ思う。

地下なのに日差しを感じるのだ。

つまり、お客さんが太陽なんだ。

すると、GLASSONION文化はお客さんからの日差しで、常温に設定されてるんだ！

……
今週のＢ面…

四方を締め切って、日の当たらない座敷牢みたいな部屋は、すえた匂いとカビ臭さが重なり合い独特な孤独臭を放っていた。

その空気と空気感のなかで、あるお年寄りはまるでサナギのように寝たきりの暮らしをしていた。

暗闇では、昼夜の区別はなく、時間は形でしかない。

孵化することさえ忘れ、蝶になれることすら知らされずに暗闇に放置されたまま。

生き物に関わる仕事は、人間性が最も生き物の運命を左右する。

ケアマネージャー業は人間性のみが全ての職業だ。

先週素晴らしいケアマネさんと出会った。
体を張って体当たりでケアし、指示をする。

こんな人でありたいと思った。

しかし、見て見ぬ振りをするケアマネもいるようだ。

介護の基本は、本人の身の回りの環境を改善することで認知症は軽減される。と学んだ。

金にならないからか。
今更、無駄だと決めつけてしまうのか。
法律でダメ出しされたのか。

何も見えませんよ、とお約束でもあるのか。

僕の仕事は、与えられた介護メニューを遂行するのみ。
異議も意義も異論も口にするだけの権力をまだ持ってはいない。

もしも僕ごとき分際が、王様の耳は…と叫べば、僕はたちまちイジメにあい介護の仕事をなくすのだろう。

神は、一通りの御約束を課した後、老婆を蝶に変えてくれるのだろう。

そして蝶は、約束の地まで舞い上がり飛んでいくのだろう。

そして平等。

されど平等。