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2013-09-23 | 諸行無常…let it be


先週土曜日は、二人の懐かしい友がわざわざ訪ねてくれた。
二人とも少しも変わってないことに、まず驚いた。

時はおてんこ盛りに過ぎ去って、あれから僕らは、こんなに遠くまで生きてきたのに、この夜この場所には、小学生の僕等がいることを、友は気づいていただろうか。

そして、この夜、僕の幼い日の、淡い初恋の思い出が、薄いブルーの泡の中に静かに溶けていきました。

智子ちゃん…、僕らの、"小さな恋のメロディ"は、フェイドアウトしたばい。

でも智子ちゃん、確かにあれは、愛やったばい…

小三年の時、学校の講堂で、家なき子の映画鑑賞会の時、たまたま隣どうしになったのが、隣クラスの智子ちゃんだった。

…心臓が、バクバク、したばい…

大人になるほどに、傷つくことばかりを気にするから、八方美人になっていくものです。

でも、あの夏の日、智子ちゃん一筋だった、この少年Aは、入道雲と白いボールを追いかけることしか知らなかったのです。

…あれは、中学の野球部の練習の時ばい…

バスケ部の智子ちゃんが、体育館の入り口から、練習の合間に、こちらをじっと見ていたあの夏の日。

智子ちゃんと目がおうたばい。

…恥ずかしそうに、目をそらす智子ちゃんを今も忘れんばい…

ある日気づいたとばい。

智子ちゃんはいつも、バスケ練習の合間に、僕の方を見とったとよ。

智子ちゃんは、俺に惚れとる。
絶対俺に惚れとるばい。

小さな恋のメロディ…ばい。
マークレスターとトレーシーハイドばい。

キャッチャーなんてのは、大変なだけで、ちっとももてないポジションだった。

あゝ俺の人生は、ついに報われたと、思った。
しかもそれが、初恋の人に報われたのだ。

あれから人生、何百里。
遠く離れた東京で…。
赤い夕日に照らされて
ひとつでたほいのよさほいのほい…

どんな卑劣な愛に打ちのめされようと…
たとえどんな邪悪な恋に毒されようと…
あの日の智子ちゃんの偽りのない、真実の愛を人生の道標として、今日まで一途に生きてきたと言うのに…。

智子ちゃんは、ずっと、ショートの誠君が好きだったそうだ。

ジェジェジェ~

(; ̄ェ ̄)