鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

希望の後継者サーシアー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第十話

2019-09-01 15:51:55 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー希望の後継者サーシアー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第十話


暗黒星団帝国艦隊艦隊司令デーダーは、残存艦艇にガミラス艦隊を包囲させると、一隻づつ照準を合わせ、砲撃を加えた。
反撃するガミラス艦艇の主武装である陽電子ビームは、直撃するが全てが弾かれていた。
一隻、一隻と数を減らすガミラス艦隊。

「フッハッハッハッハッ!」
「まるで紙くずが燃えるように、脆い!脆過ぎるぞガミラス!」
総司令デーダーの笑い声がブリッジに響き渡る中、慌ただしくレーダー士が告げて来る。

「デーダー艦隊司令!」

「何事か!」

「下方、真下から超高エネルギー反応ッ!!」
「数値からして、波動砲クラス!!」

「何ッ!!」
デーダーは奥歯をギリギリと音を鳴らし、拳を握り締めた。



「タラン参謀長!艦隊を散開させろ!」
「散開した艦隊は、高見の見物する奴らのみに仕掛けさせろ!」

「戦闘母艦群の艦載機を全機、発艦させよ!」

デスラー砲の直撃を真下から喰らうプレアデスだが、無傷の姿を見せつけた。



「そんな事だろうとは思ったが、これ程までに効き目が無いとはな。」
「まぁ。ここまでは想定内。」
「想定外を見せてやろう!」

「デスラー砲艦旗艦は瞬間物質転送波を送射せよ!」
「発艦した艦載機隊は、転送波エリアへ急行せよ!」

「転送先は既に入力済み。」
「奴のウィークポイントはココだ!」



大きく開口された艦載機発着口。
アベルトは、ここがウィークポイントだと睨んでいた。
ビーム攻撃やミサイル、魚雷攻撃に波動砲をも遮断するバリア的な防御シールドを張り巡らせていると、これまでの戦闘データから推測した。
ならば、ここから内部へ突入し、攻撃を仕掛ける事が、最も効果的であると。

そして、アベルトはこの開口部までの距離にプラス10メートル先を転送先にデータを入力していたのだ。

イメージ曲デスラー強襲「新たなる旅立ち」ver.

見事、アベルトの推測は的中、ガミラス艦載機隊による転送攻撃で、腹腸(はらわた)を喰われるプレアデス艦は内部から崩壊した。

体制を立て直したアベルト率いるガミラス残存艦隊は、一気に反撃に打って出る。
今まで、手出し無用と命じられていた事もあり、暗黒星団帝国軍デーダー艦隊は体制を立て直す暇もなく、漆黒の宇宙に沈んでゆく。


◆◆◆◆


時を同じくして遮蔽シールドを覆うサーダ座乗のインペリアル・プレアデスが動き出す。

「艦長。そろそろ、この星から離脱する。」
「ヤマトを追い越せ。」
「ヤマトに最後の選択をさせる。」

「サーダ様!」同時に慌ただしくオペレーターから呼ばれるサーダ。

だが、サーダは慌てる事なく、返事を返した。
報告によれば、偵察に赴いていいた偵察部隊から、「地球艦隊が出撃、当該宙域に向かっている。」との報告であった。

「やはりな。」
「構うことは無い。ヤマトと合流したところを少し、遊んでやればいい。」

「とにかく、今はヤマトを追い越せ。」

こうして、本格的に動きを見せはじめたサーダ、そしてインペリアル・プレアデス。

そんな中、、宇宙戦艦ヤマトは護衛するシュヘラザード共に、木星の衛星で、今は地球連邦の基地があるガニメデに到着した。



「…という訳です。司令。」

「地球への危機が迫る中、我々にこうして救いの手を差しのべるイスカンダルの船を護衛し、一度、地球へ帰還したいと考えております。」

「……うむ。」
「良かろう。ここから地球まではさほどの距離では無いが、護衛に冬月を随行させる。」

「ありがとうございます。」古代は、感謝の気持ちも込め、敬礼をした。

こうして、宇宙戦艦ヤマトは護衛駆逐艦:冬月と共に、ガニメデ補給基地をあとにした。

ヤマトがガニメデ補給基地を飛び立ち、地球へのコース修正を見届けるかのように、地球から出撃した地球防衛軍第七艦隊と、すれ違う。

発光信号による互いを讃える通信が交わされた。

「発・宇宙戦艦ヤマト」
「宛・地球連邦防衛軍第七艦隊旗艦:エンタープライズ」
「当該宙域デノ・良き・報告ヲ期待スル。」
「ワレ・キカン等ノ健闘ヲ祈ル。」


第十一話
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。