鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー第十五話

2019-11-30 23:35:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー

第十五話


一部の部隊ネレディア准将管轄の警務隊を残し、残存部隊を率いり、アベルトは進軍した。
そのアベルトは思う。
この戦いには"裏"があると・・・

「この戦いで我々を殲滅させて得れるもの…
イスカンダルか…いや、違うスターシャ…スターシャの持つ"波動のエレメント"…か。
やはり、波動のエレメントと考えるのが妥当というところか。」

「あのテレサから授かったとされる波動のエレメント。
惑星(ほし)を…恒星系いや、この宇宙をも創り変える事も可能と云われるもの。

「……もし、私が…。」
「なるほど。そう云う事か。」

「私の仮説が間違っている事を祈る。」

「だが、私は屈辱を忘れん男だ。
母星ガミラスを失い、多くの臣民をも失った屈辱。」
「この屈辱は全て返さねばならん!」


「タラン参謀。艦隊幅を大きく取らせよ。」
「奴の居場所が解ったよ。
「奴の居場所は、このオクトパス星団ガス雲最深部、いや、入り口だ。」

「入り口!?でありますか?」

「そうだ。元々、太陽が存在したのだよ。
その太陽が柊焉を迎え、ブラックホール化、それが更に柊焉を迎え、新たな恒星系へ成る過程なのだよ。この宙域、オクトパス星団は。」
「その起点とも云える場所、我々からすれば最深部で出口だが、奴らからすれば入り口だ。」
「まぁ。我々からしても、ある意味、入り口なのだけどな。」

「はぁぁ…。」
少し困り顔で、頼りなく返答したタラン参謀。

「まぁ。いい。とにかく艦隊幅を大きく取らせ、前進だ。」

「ザーベルク。」




「まもなく、オクトパス星団宙域に到達します。」
メインレーダーを監視する船務長を兼任する森 雪が告げた。

「うむ。」
「ガミラス艦隊の位置の確認は出来るか?」

「コストレーダーに微かに捉えています。」
「暗黒ガス雲の影響だと思われます。」
「映像に障害が現れ初めてます。」

「相原。超空間通信ならガミラスの艦隊と連絡は可能か?」

「はい。今のところ大丈夫です。」

「船務長。通信長に座標を送れ。」

「相原はその座標に超空間通信を送れ。」
「あの艦隊の旗艦がデスラーなら直ぐに反応するはずだ。」

「了解。」

この時、古代をはじめヤマトのクルーたちは、暗黒ガス雲に紛れ、暗黒星団帝国軍"惑星要塞艦ゴルバ"が潜んでいる事を知る余地も無かった_。




「メルダーズ司令!妙な超空間通信をキャッチ、どうやらガミラス艦隊に送られたものと思われます!」

「妙な超空間通信だと?」

「はい。」

「…ガミラスに送られたとものだとすれば、返信が有るやも知れん。」
「返信先の座標をトレースせよ。」

「御意!」

それから直ぐにデスラーからヤマト宛に超空間通信が返信、トレースされ、ヤマトの座標を得たメルダーズ。

「メルダーズ司令!返信先の座標は¢:℃#@¥$@#℃@宇宙戦艦ヤマト!」

「ヤマトか。」



ますます、面白く成って来たという事か。
メルダーズは不敵な笑みを浮かべた。

「このまま、ヤマトも引き付ける。」
「レーダーオペレーターは、ヤマトから目を放すな。」
「ガミラス艦隊の動きは、どうか?」

「ガス雲内に突入したようで、感度があまり良くありませんが、どうやらガミラスは、艦隊幅を大きく取らせているようです!」




第十六話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。

宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー第十四話

2019-11-29 15:54:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー

第十四話


「……ん!?」
「大佐(キャプテン)!四本中、一本、亜空間にダイブしました!!」

「何ッ!!」

「操舵士!ダウントリム10°急速潜航!!」

「アイサー!!」

「亜空間にダイブした重魚雷、500m手前で炸裂ッ!!」
「無数の小型ミサイル拡散!!」
「全部は避けきれないッ!!」

「艦首に被弾!!」
「ですが、被害は軽微です!」

「うむ。」
「操舵士。更に潜航だ。亜空間深度400。」

「アイサー!」



「で、キャプテン。小判鮫はどうするんで?」

「小判鮫か。小判鮫は今、迎えに向かっている。」
「この宙域、オクトパス星団は原始的な惑星と柊焉を迎えた惑星が混ざる星団だ。」
「ハイニ。覚えてないか?」
「ヤマトとの戦闘。」

「覚えてますぜ。」

原始星団宙域は、立体宇宙図で見ると、このオクトパス星団の真上だ。」
「このオクトパス星団で生まれた原始惑星が此処に留まれず、流され新たに星団と成った宙域が、あの原始惑星星団だ。」
「今はまだ、小さな宇宙気流だが、形成されている。」
「この気流の流星群に紛れて、小判鮫とのランデブーポイントで合流だ。」

「なるほど。流石はキャプテン。」

「あの原始惑星宙域なら、原始惑星と無数の微惑星で構成され、星間物質が多い為、空間航跡のトレースなどが困難だからな。」



「キャプテン。まもなくランデブーポイントです。」

「うむ。」
「三艇を数珠繋ぎにUX01に牽引。」
「牽引後、奴のケツを蹴り上げに戻る。」

「アイサー。」



「奴は亜空間に潜れる艦「ふね」何かじゃねぇ。」
フラーケンは、そう心の中で呟いた。




「中々のやり手のようだな。」

「タラン参謀。イスカンダルの護衛はネレディア准将の部隊に任せ、残りは私につづくよう、提督に伝えよ。」
「まもなく、猟犬が突破口を開く。」

「我がデスラーズは戦闘甲板展開。」
「全艦艇は我が艦につづけッ!!」




第十五話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。

宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー第十三話

2019-11-27 21:21:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー

第十三話


惑星要塞艦ゴルバから発射された四本の空間重魚雷は、デスラーズ艦隊の手前で突如、炸裂した。

「ん!?」
「雷跡、四つ!!大型です!!」
「重魚雷、扇状に広がった!!」

「何ッ!!魚雷だと!?」
「交わせッ!!」

「魚雷、1.000m手前で爆発!!」
「敵は相対距離を誤ったか?」

だが、それは意図的なものだった。
1.000m手前で炸裂した重魚雷の中から無数の小型ミサイルが散弾、前列に並ぶクリピテラ級10隻に被弾、内4隻が轟沈した。



「母星(ガミラス)を強襲した敵の次元潜航艦か!?」
「艦長!猟犬(フラーケン)を呼び出せ!」

「此方、フラーケン。何か?」

「大佐!敵の次元潜航艦が潜んでいるかも知れん!」
「探りを入れ、これを撃破せよ!」
「すぐに此方も対潜援護を行う!」

「ザーベルク!」

「…散弾する重魚雷、厄介だな。」
ガルは呟くように云った。
「艦長。タラン参謀に報告、艦隊幅を大きく取らせたし。」
「それと、儂が預かる全艦艇にも大きく取らせたよ。」

「ザーベルク!」

そんな矢先、再び轟沈、爆沈の報告が矢継ぎ早に飛んだ。
母星であるガミラス本土決戦と呼ぶに相応しい、戦闘で主力空母を失ったデスラーズ艦隊は、敵部隊の規模が分からず、残存する艦載機を温存、航空戦に備えた。





「ハイニ。ピンガーを一度だけ打て。」

「アイサー。」



「カーーーン!」

「……どう思う?」
フラーケンは司令塔に居るクルー全員に問いた。

「…反響音は一つ。それもこの宙域、しかも暗黒ガス雲のかなり奥深い宙域(ばしょ)のように思えますね。」
「同感です。」

「ハイニは、どう思う?」

「奥深い宙域は同感。但し、敵はバカデカイ艦(ふね)に思います。」

「やはり、そう思うか。」
「少しばかし厄介かも知れんな。」
「ハイニ。親父(ていとく)に暗号を送れ。」
「小判鮫を三匹、よこしてくれと。」

「アイサー。」





「……大佐(キャプテン)。高速スクリュー音をキャッチ。」
「音からしてまた、四本。」

「うむ。」

「此方の位置を教えたようなものだが、まるで俺たちが居ないかのように、俺たちを無視してやがる。」
「空間(ようじょう)だけを狙ってやがる。」

「探査士。四本の重魚雷の予測、着弾位置、解るか?」

「勿論ッス。」

「よし。無線士、その予測位置を空間(ようじょう)の奴らに教えてやれ。

「アイサー。ですが、暗号じゃなくて良いのですか?」
「構わんよ。」
「それが俺(こっち)の狙いだ。」

メルダーズの狙いは何か…。
あからさまにフラーケン大佐が操る次元潜航艦UX01が、存在しないかのような行動。
「舐められた感」が、フラーケン大佐の心にふつふつとこみ上げていた。


第十四話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。

宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー第十二話

2019-11-27 00:51:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー

第十二話


地球を抜錨した宇宙戦艦ヤマトは、火星軌道上に到達、火星防空隊所属、山本玲を編隊長としたコスモタイガー・追撃隊24機と合流、収容を終わらせ、ワープに入った。
既に地球、抜錨時に篠原を編隊長としたコスモタイガー・雷撃隊24機を収容していた。
合計48機と大幅に収容数を増やした。
二度目の改修という事もあり、各パーツや機器類は小型化軽量された。
その為、空きスペースが増えた事により、格納数を増やす事が可能と成った。
そして、ヤマト航空隊としては、新たに篠原 弘樹少佐が航空隊隊長に就任した。
第一追撃隊編隊長は紅一点の山本 玲大尉。
第二追撃隊編隊長はヤマトの中では新人ではあるが、揚羽 武中尉。
第一雷撃隊編隊長は篠原 弘樹少佐が兼任する。
第二雷撃隊編隊長は沢村 翔中尉が勤める。
新卒の一般パイロットを除き、全員、二階級特進、ガミラス戦役時、抜錨前に艦長特権で一部のクルーは二階級特進その後、ガトランティス戦役後、戦死扱いされた古代 進は更に二階級特進し、中佐である。
古代をサポートする船務長:森 雪は少佐。航海長:島は少佐。機関長は山崎少佐。艦医を務める佐渡はガミラス戦役時同様に中佐相当の権限を持つ。
相原、太田、南部らにかんしては大尉に昇級、本来、大佐である元ヤマト副長が今回の航海から艦長を拝命し勤めるべきなのだが、真田本人は軍から政府機関への転属を望んでいる事や艦長職を辞退した為、階級は中佐であるが、今回の航海終了まで、古代に大佐相当の権限を与え、艦長(代理)とした。

そして古代はワープアウトと同時に、各部署の長を大展望室へ集め、イローゼを紹介した。

「・・・という訳で、自分が今回、航海が終了するまで艦長を務める。」

「紹介しよう。今回、我々のサポートをしてくれるイローゼだ。」



イローゼはイローゼなりに真田から云われた通り、ヤマトのクルーに"同化"する為、乗艦時とは異なる姿で現れ、紹介された。
これには古代も真田も面食らったようだった。

「イローゼには、主に佐渡先生のサポートをして貰う。」
「尚、彼女はアンドロイドである。」

「オオッ!!!」ざわつく大展望室。

「静かに。」
「我々の任務の一つは、このアンドロイドのイローゼをイスカンダルへ送り届ける事も含まれている。」
「彼女は事情があり、現在ヤマトに乗艦しているが、イスカンダル製のアンドロイドだ。」

「次のワープまで二時間。各部署は交代で休息を取れ。以上。」


ーオクトパス星団・暗黒ガス雲 最深部ー



【暗黒星団帝国軍 銀河方面先見隊旗艦・戦略戦闘惑星要塞艦ゴルバ】
※ゴルバ級・戦略戦闘艦
全長:12.000mもの超巨大な戦闘艦。
黒々とした金属の惑星要塞艦は暗黒ガス雲が渦巻く中、その不気味さを醸し出していた。



「イスカンダルだけで良かったのだが、ガミラスのオマケ付きか。」
「まぁ。良かろう。」
「軽く、遊んでやるとするか。」

「空間重魚雷、一番から四番、発射。」

イスカンダル星を追って、この宙域まで護衛のように随行して来たアベルト率いるネオ・ガミラス残存艦隊。
その艦隊に漆黒の闇に紛れ、忍び寄る重空間魚雷、四本。

新たな戦いの火蓋が切られた_。


第十三話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。