鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト完結編・外伝◇ディンギルの遺産◇第三話

2020-04-06 12:05:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



宇宙戦艦ヤマト完結編・外伝

◇ディンギルの遺産◇

第三話



【イメージ曲:宇宙戦艦ヤマト完結編】より引用。

「……あれは、あれは太古の昔に絶滅した恐竜のプテラノドンにそっくりだ…。」と呟く古代たち。

マクレガー一等空慰の射ちは放った対艦ミサイルは、確かに未確認物体に直撃した。
だが、拡大投影された映像からも、無傷にしか見えない。
その無傷な姿を現した"プテラノドン"は、こう告げて来た。
「地球人よ。我々は君たち地球人を救おうとした矢先、この地にたどり着いた。」
「そう。地球の暦で約1万年前だ。」
「我らは惑星ディンギルの民。」
「この恒星間航行宇宙船"yamato"は君たちの科学力、文明を超えた力を有している。」
南極海海上に投影されたナミィー・ジャージーが告げた。


「我らに構うな。構えば、それ相応の被害がおよぶと思え。」

容姿からはまだ、幼さが感じられる少女が海上に投影されていた。
「こんな幼なさが残る少女が…。」と、心の隅に"疑心暗鬼"が、芽生えはじめたクルーたち。

「…なんとyamatoが、1万年前に存在した!?」
「しかも何処の銀河に存在するかも解らない惑星(ほし)から飛来した…!?」
マクレガーは心に思いながら、菖にプテラノドン=yamatoから距離を取るよう命じた。

「菖三慰。A.Iにお任せのキラー・ビーを戻し、貴官は距離を開けよ。」
「時間が許す限り、貴官の操るキラー・ビーで様子を見る。」

「了解。後方へ下がります。」



「大人しく、引き下がってくれれば良いのだが。」
「誘導ビーコンが完全復旧するまで、あと何れくらいだ?」
「誘導ビーコンが復旧しない事には母星(ディンギル)に戻れんからな。」


【ミューズ・リー】

「この地球(ほし)の時間で、あと23分です。」
「それとキャプテン。彼らの通常内容から、あの艦(ふね)の名は"ヤマト"宇宙戦艦ヤマトと判明。」
「我、yamatoの名と同じ…。」

【ミューズ・リー】
旧ディンギル星人。
地球人に換算して15歳。
自己防衛システム搭載型恒星間航行宇宙船yamatoのクルー。
※ナミィー・ジャージー同様にキャプテン以外は決まった職務は無い。その為、航海士であり、レーダー士であり、分析、解析士であり、衛生士であり、機関士でもある。
これはディンギル星人特有の思想である"弱肉強食"が基本である為である。
ただ、彼女たちの時代である1万年前には、"助ける"という概念も持ち合わせていた。
次期キャプテン候補の訓練中。

「うむ。」
キャプテンスーズが返事をすると同時にメインコンピュータmotherに異常が発生した。


「……@#$¢&防御せよ……&¢$#@…スピリチュアル波か…@#$¢…ハイパー放射ミサイル……発射#$@$¢……」

「何ッ!?」




「キャプテン!ダメだ!自己防御システムが一時的にダウンした!」
「此方からの入力は全て弾かれ、あのハイパー放射ミサイルは自爆出来ない!」



「…!?今のは何?」
菖が"スピリチュアル・プレコグニション・サイコキネシス"を増幅させた事で操るキラー・ビーを媒体として、yamatoのメインコンピュータmotherと干渉、motherの自己防衛システムが誤作動してしまったのだ。

「……ダメ…ダメよ……戻って私のキラー・ビー……。」
「…あのミサイルを止めなきゃ……。」
「ヤマトが…ヤマトがぁぁぁぁぁッ!!」



「…菖!菖三慰、どうした!?」



【イメージ曲:宇宙戦艦ヤマトーヤマトよ永遠にー】より引用。

「例のyamatoから高熱源体、急接近!!」
「合わせて菖三慰のスティングレーが暴走!!」
慌ただしく雪が告げた。

「何ッ!?」
「全艦!スクランブル体制!」
「第一、第二ショックカノン目標、飛来するミサイル!」
「射撃レーダー同調!てぃーーーッ!!」

だが、しかし正気を失った菖三慰のスティングレーにショックカノンの砲撃は憚(はばか)れてしまう。

「ミサイル!回避、間に合わない!」
「直撃に備えよ!」
サブレーダーを監視する太田が叫ぶように告げた。


「だっ!第一主砲直下に直撃ッ!!」
「……融解され、内部で爆発ッ!!」

「……!?これは…。」
「これは中性子だ!それも即死レベルの中性子が放出されたようです!」
「第一主砲塔及び艦首第二区画を閉鎖します!」

「…古代艦長!直ちにクルー全員に防護服を着用させるんだ!」
副長を務める真田が叫んだ。
その真田の意見をすぐに実行させた。



yamatoによるミサイルの攻撃は止んだ。
そして、再び空間に映し出されたナミィー・ジャージー。

「ヤマトよ!忠告はしたはず。」
「我らに構うなと。今回のミサイルは誤射である。」
「もう一度、云う。我らに構うな!」
「我らは地球時間で、あと70秒足らずで地球を去る!」

「ん!?」そこで空間に映し出されホログラム的な映像は消え、再びヤマトに対し、ハイパー放射ミサイル二基が発射されてしまう。


【シン・ウィスコン】

「キャプテン!あの「ブンブン」と飛び回る物体と、それを操るあの機体を押さえ込まなければ、此方にも被害が出る恐れがあります!」
ジャージーら同様のクルーの一人シン・ウィスコンが具申した。

「…うむ。」
「仕方あるまい。誤作動を防ぐ!」
「元であるあの機体を鹵獲せよ!」

再び誤射されたハイパー放射ミサイルは、辛うじてヤマトの撃ち放ったショックカノンによって撃ち落とされた。
だが、それと引き換えに菖三慰のスティングレーはプテラノドン=yamatoに捕らわれていた。

「牽引(トラクター)ビーム射出!」



「……?」
「菖!?殺らせるかよ!!」
「菖ーーーッ!!」
マクレガーは残りの対艦ミサイル二発を発射した。
yamatoの自己防衛システムが作動、マクレガー一等空慰の機は南極の空に散った_。

「…この結果は残念だが、貴様らが忠告を無視した結果がもたらしたのだ。」

yamatoコックピット下部が、まるでくちばしを大きく開いて獲物を呑み込むように菖の機体を鹵獲した。

「キャプテン!誘導ビーコン、正常に作動!!」

「うむ。直ちにワープせよ!」




「諸君。どうやら母星(ディンギル)の事情が変わったようだ。」
「今、motherから告げられた。」
「この先、どうなるかは我ら次第だという事だ。」


あの騒動から数ヵ月後、銀河系中心部付近に突如、別次元から銀河が出現、交差する銀河中心部付近では、甚大な被害が出ていた。

ボラー連邦、ガルマン・ガミラス帝国もまた、その交差する銀河どうしの衝突による甚大な被害に巻き込まれていた。

宇宙戦艦ヤマトの艦長古代をはじめとする真田や旧ヤマトのクルーたちは、再び召集され、この交差する銀河中心部の調査に赴く事と成った。

同時に動き始めた二つの影_。




◇fin◇


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト完結編」の二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
画像はイメージです。
※イメージ的に過去に集めた引用画像あり。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

宇宙戦艦ヤマト完結編・外伝◇ディンギルの遺産◇第二話

2020-04-04 20:39:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



宇宙戦艦ヤマト完結編・外伝
◇ディンギルの遺産◇

第二話


「古代艦長。まもなく未確認物体が観測された火山付近です。」
コスモレーダーを見張る雪が告げた。

「うむ。」
「早速、探りを入れてみるか。」
「相原。航空隊控え室に連絡。」
「マクレガー一等空慰、ニコル三等空慰はスティングレー発艦準備。」

「了解。」
相原は艦内アナウンスのカーソルを航空隊控え室と大格納庫に合わせ、命令を伝えた。

慌ただしく動き始める大格納庫の整備クルーたち。
同時にマクレガー・ユワサと菖・ニコルは対空間用スーツに身を包んでいた。

「菖、君は実戦は初だったな!?」

「ハッ。初であります。」

「そうか。顔色が紅いぞ。緊張し過ぎで体温が上がったか?」
「訓練の成績はトップだったな。手の掌に漢字で【人】と書いて呑みこめ。三回。」

「…【人】でありますか?」

「ああ。そうだ。」

菖は不思議そうな顔を覗かせ「試してみるか。」と半信半疑に実行した。

「…どうだ?」

「はぁ。これと云って……。」

「アハハ。その内、効いて来るさ。」
「先に格納庫へ行ってるぞ。」


マクレガー・ユワサ。
地球連邦防衛軍中央防衛空軍所属。
22歳。女性。
階級:一等空慰。
パイロットとしての腕はエース級である。
対デサリアム戦役時に防空に勤めていたが、地球占領部隊との交戦で負傷、その後、司令部に勤務するも、現場へ帰りたいと転属を希望、防衛空軍で指導パイロットとして日々を送っていたところ、菖が部下として配属、以後、菖を育ている。
心療カウンセリングの資格を有する変わったパイロット。
菖の能力の秘密を知り、カウンセリングを行うように成った。


菖・ニコル。
地球連邦防衛軍中央防衛空軍所属。
18歳。女性。
階級:三等空尉。
明るい性格なのだが、人見知りする事がある。
シミュレーション訓練では常にトップを修める。
幼い頃から霊的な又はスピリチュアルな体験が多く、何時しか精神を集中すると予知夢的なものを感じる(視る)ように成った。
同じ部隊の隊長であるマクレガー・ユワサ一等空慰のカウンセリングで心を癒す
事が日課に成っている。
実戦経験は無い。



「三尉。あと10キロメートルで最初に観測された地点だ。」
「だが、移動していないとは限らない。姿は見えないがな。」

「了解。」
菖はコックピットにディスプレイされたキーボードに手を添え、自立思考搭載型ドローンを何時でも発進出来るように備えた。

観測地点まで3キロメートルと迫った時であった、物体全体の姿は現さないが、部分的に光学迷彩装置=Cloaking Device(クローキングデバイス)を解除出来るようだ。



「距離28.000で光弾を複数、捉えた!」
「どうやら観測地点から動いていないようだ!」
「三尉!ドローンを展開してくれ!」
「対艦ミサイルを喰らわせてやる!」

「了解。」
キーボードを打ち込み、データを入力、自立思考搭載型ドローン:キラー・ビー二機を起動させた。
機体下部両翼に近い場所にこのドローン:キラー・ビーは格納されている。
ハッチが後方へ「スーっと」スライド、マジックハンドに似たドローンを固定する射出基から放された"キラー・ビー"と名付けられたドローン二機が射出された。
名前通りの容姿だ。
オオスズメバチをそのまま大きくした感じである。
全長:70Cm全幅:90Cm(羽を全開にした状態)
羽は折り畳み式で格納時は4枚ある羽は後方に重なる。
この4枚の羽が回転翼機で、ヘリコプターのように回転させて飛行する。
機体の前部(胸部)及び後部(腹部)に小型エアジェットスラスターが複数装着されている。
このスラスターを噴射させる事で、前進、後退、旋回、ホバーリングが可能。
脚は着陸用でマニピュレーター対応である為、着陸時の衝撃を軽減する。
また、1キログラム以下の小型の物なら運ぶ事も可能。
武器としては腹部にあたる部分、後部に可動式11.2mmマグナムレーザー砲×1門を装備。
※単発での連射からチャージして一気に発射する事も可能なまさに"毒針"である。


【自立思考搭載型ドローン:キラー・ビー】

「ブーン」と羽音に似た音色がより一層に蜂を彷彿させた。
菖は一機を自立思考(A.I)に任せ、もう一機を自身が操る事にした。
ヘルメット後部のデバイスに自機のメインコンピュータを直結、"スピリチュアル・プレコグニション・サイコキネシス"
を増幅させた。

これは、自身の脳内に思い描いたものを脳波信号に変換させ、それをA.Iが受信、読み取り、コントローラーを使用せず動かし、それプラス予知したスピリチュアルを自立思考(A.I)に学習させる事で、予想外の行動を引き起こす事が可能にするシステム機である。
いわゆる"不意討ち"が可能なシステム機である。

「やってみるか。」
「行けっ!私のキラー・ビーたちッ!!」
ヘルメットのバイザー部分内側に映し出されるキラー・ビーが捉えた映像を観ながら攻撃パターンを思い描いた。
キラー・ビーの速力をMAXに上げ、速度をグングンと加速させた。

キラー・ビーのイメージとしてはラジオコントロールだ。いわゆる"ラジコン"である。
ラジオコントロールの送信機にはいくつかの方式があるが、「スティック」タイプと呼ばれるものが多い。
操縦者はこの送信機を両手で持ち、左右のスティックを親指の腹などで操作する。
スティックの傾きの程度が信号として電波に乗り、受信機に伝わる。

ラジオコントロールの受信機・バッテリー・サーボ。受信機は送信機からの電波を受信し、スティックの傾きに関する情報を取り出し、ケーブルでつながった「サーボ」に伝える。
サーボは、受信機からの情報に応じて回転部分の角度を変える。
この回転部分と、操縦機構(模型自動車ならステアリング機構、飛行機ならラダー等)がワイヤーなどで連結してあり、操縦者の指先の動きが操縦機構に伝わって意図どおりの遠隔操縦ができる。
また、趣味の模型操縦以外にも、農薬散布用ヘリコプターや、クレーンなどの産業用機械でもさかんに用いられており、他にも軍事的目的や地学調査などにも用いられている。
現在では赤外線、レーザー、超音波など電波以外による無線方式も出現している。
しかし、見通し範囲内でないと命令信号を伝達できないためにごく近い距離に用いられることが多く、遠隔操縦の方式としては今も電波によるラジオ・コントロールが主流である。

これらを菖は脳波でイメージするだけでキラー・ビーを操るのだ。
また、コントロールモードをA.Iオンリーに切り換える事で、脳を疲労回復させ、長時間の戦闘に備える事も可能である。

未確認物体の射ち放つ光弾幕を網目を縫うように飛翔させた。
「ブンブン」と五月蝿く飛び回るキラー・ビー、いくら連射速度が早いリボルバー式の速射砲とは云え、1メートルにも及ばない小型の無人機を墜とすのは容易ではない。
しかも、その内の一機は菖の脳内で描いたイメージで予測不可能。

光弾幕がピタリと止んだ。
「諦めた?いや違うな。」と菖は思う。
同時にマクレガー機から対艦ミサイル二発が撃ち込まれた。
再び光学迷彩装置=Cloaking Device(クローキングデバイス)モードに入ったかと思われたが、そうではなかった。
一瞬だけ消え、光学迷彩装置=Cloaking Device(クローキングデバイス)は解除された。
全貌を明らかにさらけ出したのだ。

「あれが…あれが正体か…!?」
菖、マクレガー、そしてヤマトのクルーたちは目を見開き、食い入るようにモニタを見詰めた_。


第三話へ
つづく。


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト完結編」の二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
画像はイメージです。
※イメージ的に過去に集めた引用画像あり。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

宇宙戦艦ヤマトー新たなる旅立ち外伝ーデザリアムの使者 最終話

2020-03-26 22:00:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作




宇宙戦艦ヤマトー新たなる旅立ち外伝ー

◇デザリアムの使者◇

第三話(最終話)


偵察パトロール艦:朧を撃破したサーダは、地球に潜入した麿露(マロ)と麻耶(マヤ)に「宇宙戦艦ヤマト破壊せよ。」と付け加えた。

それはイスカンダル人の末裔が地球人である事に付け加え、イスカンダルの資源である"イスカンダリウム"を手に入れる時に邪魔に成ると判断したからである。


海底ドックに眠る宇宙戦艦ヤマト。
昼間の賑わいが嘘のように静まり返った式典会場、そしてヤマトの眠る海底ドック。
ドック入り口前に二人の警備兵が立哨し、不審物の持ち込みを検知する自動改札機のような透視カメラ付きゲートが二基、並んでいる。
勿論、内覧が行われた昼間も、このゲートは設置されていた。
金属の骨格を持つ二人が、すんなりとゲートを通過出来たのには"からくり"があった。
戦災による金属の人工関節である事を証明するIDパスを提示、ゲートを潜る事なく入艦したのだ。
パスは複製品なのだが、入場規制をしても長蛇の列、パスは警備兵による目視で、まさか子供がとの思い込みも手伝い通過させていたのだ。
ただ、今回は真夜中、同じ手は使えない。
そこで麿露(マロ)と麻耶(マヤ)の二人は、立哨する警備兵が交代するのを待った。
交代する間隔は二時間毎に交代する事を昼間、並びながら確認していた。
二人は警備兵の交代が終わると、堂々と立哨したばかりの警備兵の前に現れた。

「ん!?」
「止まれ!…子供?」
「こんな夜中に子供が二人で何をやっている?」

「落とし物は無かったですか?これくらいの大きさのNAMIYのフィギュア。」麻耶(マヤ)は今にも泣き出しそうな顔を見せ、尋ねた。

「落とし物…?フィギュア?」
「そんな報告、あったか?今、確認するけど、未成年の君たちが出歩いて良い時間はとっくに過ぎている。ご両親又は保護者の方に迎えに来て貰うから、名前と連絡先を教えなさい。」

「チッ。るせぇーな。」

「はぁ?お嬢ちゃん。そんな言葉は良くない……。」警備兵の一人がその場に倒れた。

「なっ!?」確認を取ろうとしたもう一人の警備兵が近寄り、屈んだ時であった、首筋に「チクリ。」と痛みを感じるとその場に倒れた。

「監視カメラの細工、完了。」
何事も無かったように立哨する二人の警備兵が映っている映像がリピートされた。

麿露(マロ)と麻耶(マヤ)は、それぞれ倒れた警備兵の口を軽く開け、小さなカプセル錠をポケットから取り出し、口の中に入れると、唇を重ね、舌をねじ込むように入れ、カプセル錠を舌の付け根辺りまで押し込んだ。






「うふふ。」

「可愛い少女にディープな口づけされた気分はどう?」
「気がついた瞬間、永久に夢の世界だけどね。」

「外傷を与えずに脳細胞を一挙に死滅させる。お薬を味わってね。」

二人はヤマト艦内に侵入した。



ヤマトを破壊せよとプランを上書きされた麿露(マロ)と麻耶(マヤ)は、データを収集する為、ブリッジ=第一艦橋へ上がった。
艦長席の端末を弄くる麻耶(マヤ)。
"アクセスエラー"が表示される。やはり、侵入出来たからと言って、一筋縄では行かないようだ。
二時間以内と限られた時間内で、出来るだけ多くのデータ収集と破壊工作を済ませねばならない。

「麻耶(マヤ)。データの収集は任せるわ。」
「私は爆薬を仕掛ける。」
「今から60分後に、この真下で合流しましょう。」

「OK。一時間後ね。」

二人は、それぞれが得意とする分野に別れて、限られた時間を有効に使う事にした。


「ここから先は機関区か。警備アンドロイドが居るんだ。」
「倒せない相手では無いけど、ロスを減らすには、避けるのが一番ね。」そう呟く麿露(マロ)は、持参した小型プラスチック爆弾をその場に仕掛けはじめた。
警備アンドロイドは一定の時間で立哨場所が変わるようにプログラムされているようだ。
機関区入り口に五分立哨したと思えば、五分後には、5メートルほど中に戻り、立哨、その五分後にはまた、入り口で立哨と五分間隔で動いていた。

麿露(マロ)は、その五分を利用してプラスチック爆弾を仕掛けては移動を繰り返した。

「後、五分で約束の時間だ。」
「仕方ない。残りは全部、ここに置いてゆくか。」


二人は約束の場所、艦橋の真下、第三艦橋入り口に姿を現した。

「麻耶(マヤ)。収集は出来た?」

「なんとかセキュリティを突破したが、ハッキングがバレたかも知れない。」
顔色を曇らせ麻耶(マヤ)が告げた。

「仕方あるまい。脱出する。」
「てか、麻耶(マヤ)。それ、何?」

「ああ。これ、ブリッジ(艦橋)から降りて来る途中で拾ったフィギュア。NAMIYのフィギュアだよ。」

「……ほんとに落ちてるとはね。」

二人は侵入した時と同じ、第三艦橋から脱出した。

エンディングイメージ曲

【中森明菜よりInto the Night 】引用。

麿露(マロ)が先頭で第三艦橋から伸びるタラップを降りはじめた時であった、「動くな!」との声と無数のライトが二人を照らした。

「真面(マジ)でバレちゃったみたいね。」
「でもね。私たち、捕まる訳には行かないのよねっ!!」
麿露(マロ)は高さ3メートルはあるタラップの最上部(踊り場)から飛び降りた。
飛び降りるとすぐに二人の行く手を憚(はばか)る警備兵たち目掛け、走り出した。

「私たち、こう見えても格闘が得意なのよ!」と一番真ん中で指揮を取る隊長の頭部に回し蹴りを喰らわせた。
「うがぁ!」と言葉はに成らない声を上げ、1メートルほどぶっ飛ばされた。
目を丸くする警備兵たち。

「麻耶(マヤ)!今のうちに!」

麿露(マロ)の言葉と同時に響き渡る銃声。
「アワアワ。」と震える一人の警備兵は自身が持っていた銃を地面に落とした。
同時にタラップを転がるように墜ちる麻耶(マヤ)。

「……麻耶(マヤ)アアアアアア!!」

横たわる麻耶(マヤ)に駆け寄る麿露(マロ)。

麻耶(マヤ)の片眼が開いた。
「つぅ。フィギュアが私を守ったよ。」
麻耶(マヤ)が握りしめたNAMIYのフィギュアは胸から上が吹き飛んでいた。
麻耶(マヤ)は銃声に驚き、足を滑らせ、よろけたところ手に持っていたNAMIYのフィギュアに銃弾が当たり、胸から上が吹き飛んだのだ。
麻耶(マヤ)はそのまま、転げ墜ちただけだった。

「ニッ。」と麻耶(マヤ)は笑顔を覗かせた。

「麻耶(マヤ)。三つ数えたらゲートに向かって走れ。」麿露(マロ)はそう耳打ちすると、起爆させた。
鈍い音がヤマト艦内から聴こえて来る。
第三艦橋のハッチから溢れこぼれる白い煙。
まるで煙幕のように二人は白煙に包まれ、三つ数えてゲートに向かって走り出す。


翌日、騒ぎは収まり、単なる"事故"として片付けられ、宇宙戦艦ヤマトの内覧は中止されたが、感謝祭は初日同様に行われた。





入手出来たデータを再生したサーダは高々と笑った。

「…ヤマトの過去か。いや、未来かも知れんな。」




~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち」の二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
画像はイメージです。
※イメージ的に過去に集めた引用画像あり。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

宇宙戦艦ヤマトー新たなる旅立ち外伝ーデザリアムの使者 第二話

2020-03-25 20:18:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作




宇宙戦艦ヤマトー新たなる旅立ち外伝ー

◇デザリアムの使者◇

第二話


ー地球連邦防衛軍・太陽系パトロール艦隊第八群偵察パトロール艦:朧ー




「艦長。まもなく土星を通過します。」
「外周区間異常なし。ワープ可能エリアに入ります。」

「うむ。」
「通信士。中央司令部に48時間後に地球圏に到達を伝えよ。」

「了解。」

超空間通信後、ワープに入った偵察パトロール艦:朧は一気に火星圏まで跳躍した。

「ワープアウト。」
「艦内外に異常、認められず。」
「これより、通常航行に入る。」

「うむ。」
「航海士。アステロイドベルト宙域を通過する慎重にな。」

「了解。」

「ん!?アステロイドベルト内、10キロメートル前方2時(02:00)方向に高熱源体反応!」
「調査、致しますか?」コスモレーダーを食い入るように覗く、レーダー士が告げて来る。

「高熱源体反応…流星どうしが衝突した反応ではないのか?」

「数値からして自然に発生したものとは異なります!」

「うむ。」
「航海士。現航路から高熱源体反応地点へ向かった場合、地球到達時間は何れくらいだ?」

「距離からして一時間前後の遅れで到達です。」

「うむ。」初動調査時間を加えても、四時間前後である事から、進路変更を命じた。
「船務長。初動調査に向かう。調査の準備を。」
「航海士。進路を高熱源体反応地点へ。」

「進路変更。ヨーソロ。」航海士が進路変更の為、舵を切った時であったレーダー士から驚きの報告が飛び込む。

「高熱源体反応地点より、超高出力エネルギー反応!」その報告を聞くと同時に偵察パトロール艦:朧は消滅した。
朧だけではない。
朧の周辺に浮遊していた小惑星群も消滅していたのだ。

※イメージ曲【宇宙戦艦ヤマトーヤマトよ永遠にー戦艦グロデーズのテーマ】より引用。





「サーダ閣下!地球艦、消滅!」

「うむ。よろしい。」
「我々を知られる訳にはゆかんからな。」

「それにしても試作エネルギー砲とはいえ、β砲が量産化されれば…あるいは…。」と心に思うサーダは、もう一つ頭に浮かぶものがあった。
「なるほど。聖総統がヤマトに拘(こだわ)る訳が解ったよ。」
「地球に、あれほどまでに敵対したガミラス人が多く暮らしている事そして、超強力な波動エネルギーを産み出す波動エンジンを提供したイスカンダル。」
「すべてが繋がったよ。」

「うふふ。」

「真空からエネルギーを汲み上げることで莫大なエネルギーを無補給で生み出すことができる波動エンジン。
余剰次元を元の大きさへ戻すことができる機関であり、その際、余剰次元に力を及ぼしていた重力が開放されることでマイクロブラックホールが生成され、ホーキング輻射を伴って蒸発するマイクロブラックホールエネルギー=波動砲に暗黒星団帝国の母星=人工惑星は、に脆く弱い。」

「そして、遙か昔に大マゼラン銀河が銀河系の太陽系近傍を通過した際に、一部のイスカンダル人が地球へ移住し、地球人類はその末裔。
その元であるイスカンダルは、かつて超強力波動エネルギーを用いた兵器=波動砲によって大マゼラン銀河に一大帝国を築き上げた。
しかし、やがてその愚行を恥じ、その技術を封印するとともに、全宇宙のあまねく星々の救済を使命とする民族へと生まれ変わった。」
「ガミラスはそれを「イスカンダル主義」として掲げ、ガミラスとイスカンダルの大統合を夢見るデスラーは、その使命をスターシャに代わって引き受けようとし、侵略と征服に自らの手を汚してでも統一支配による全宇宙の平和を実現しようと考え、星々へ、そして地球へと侵略の手を伸ばしたがヤマトにやぶれ敗北した。」
「が、しかし、地球と同盟を結んだ。」

「だから聖総統は大マゼラン銀河へも派兵を開始したのか。」

「うふふ。」


日付は変わり、午前零時(12:00)を迎えた。
動き始める麿露(マロ)と麻耶(マヤ)。




第三話(最終話)へ
つづく


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち」の二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
画像はイメージです。
※イメージ的に過去に集めた引用画像あり。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

宇宙戦艦ヤマトー新たなる旅立ち外伝ーデザリアムの使者

2020-03-23 15:31:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作

ガトランティス戦が終結し半年後、宇宙戦艦ヤマトは"高次元"から帰還した。

この物語りは、その宇宙戦艦ヤマトが帰還した直後の物語り。

時に西暦2203年・秋

地球及び地球圏は復興が始まったばかり。
滅びの方舟ズォーダーの射ち放った破滅の砲により、月面基地は月の大地と共に抉られように消滅した。
抉られ、宇宙空間に飛び散った月の大地の破片は、地球や地球に暮らす者にとって厄介な存在と成っていた。
時折、地球の重力に引き寄せられ、隕石と化し、地上に降り注いでいた。




宇宙戦艦ヤマトー新たなる旅立ち外伝ー
◇デザリアムの使者◇


ー月軌道上デブリ回収作業船fukusimaー


空間作業用アームポッドに乗り込み回収作業にあたる元空間騎兵隊・永倉を隊長とするチームは、復興作業に駆り出されていた。

「チッ。また一欠片、取り逃がした!」

「回収船。連邦政府に連絡を入れてくれ。」
「月の欠片が落ちた。直径約1メートルの欠片だ。落着予想地点は日本近海、太平洋側 硫黄島諸島付近。」3D空間モニタに映し出されたデータと"にらめっこ"しながら永倉は告げた。

「了解。」


太平洋全域に最大で20センチほどの津波が発生したものの、幸い落水した月の欠片による被害報告は上がっていなかった。

だが、この欠片は人工的に造られた偽りの月の欠片だった。
基本的に24時間体制でデブリの回収作業は行われているが、交代に二時間掛かる為、実際には空き時間が存在する。
そう。この偽りの月の欠片は一週間前、宇宙戦艦ヤマトの調査に赴いた暗黒星団帝国デザリアムによって、射ち放たれた人工カプセルである。

一週間前・・・

漆黒の闇に紛れ、何処からともなく火星圏アステロイドベルト宙域に、その姿はあった。
巨大で強大な殻に包まれ、漆黒に塗られたイモムシのような戦闘艦。

「サーダ閣下。しかし何故、ヤマトに拘(こだわ)るのです?」サーダこそが真の暗黒星団帝国デザリアムの君主と崇める部下の一人が口を開いた。

サーダ。
暗黒星団帝国デザリアムの民で、現在NO.2の存在とされる女性タイプのヒューマノイド。
「聖総統」と呼ばれるヒューマノイドタイプの人工生命体を現在(いま)は、君主としている。
だが、君主"聖総統"には子孫繁栄の機能は無い。
記憶(メモリ)としては繁栄させる事は出来るのだが、ヒューマノイドとしての本来的な繁栄は出来ない事から、それが可能なサーダを真の暗黒星団帝国デザリアムの君主と崇める者は多い。

サーダ本人にしても、"目の上のたん瘤"と邪魔に思うところは、あるものの親愛なる民を人質に囚われ、その民たちを滅ぼす事を避ける為に、忠誠を誓うフリをしているに過ぎない。

かつて暗黒星団帝国とデザリアムは地球から40万光年も離れた「二重銀河」と呼ばれる銀河の派生を巡り、対立にあった。
長きに渡りその対立は膠着状態が続き、一時的に休戦を申し入れたデザリアムのサーダ。
そのサーダの案は取り入れられたかと思われたが、実際には暗黒星団帝国側の一方的な反故により、デザリアムは事実上、敗北する形をとらざる得なかった。
だが、暗黒星団帝国の君主"聖総統"はデザリアムの君主サーダを処分する事はせず、生かす事によって双方、円満に、この騒動は解決したと宣言、デザリアムの民を従わせるよう勧告、民の命と引き換えに、サーダを従わせ尚且つ、デザリアムの民の反乱を起こさせない為、わざとNO.2の座を与えたのだ。



「何故、聖総統はヤマトをあれほどまでに恐れるのか?」
「そして、聖総統は何故、ガミラシュームエネルギー又はイスカンダリウムを欲しがるのか?」

「我々、デザリアムにとっても、良いチャンスなのだよ。」
「将来、我がデザリアムに光をもたらすかも知れないヤマト、宇宙戦艦ヤマトを知るチャンスなのだからな。」
サーダはかるく笑みを浮かべ、そう告げた。

ー地球連邦中央都市=メガロポリスー





かなり急ピッチで復興が進んでいるとは言え、未だ大半は避難先である旧地下都市での暮らしを余儀なくされている。

「ふ~ん。これが地球の都市か。」
そう呟くのは、今回の任務によって派遣された麻耶(マヤ)と名乗る一人のデザリアムの少女であった。

「そうね。何処か懐かしい雰囲気も感じるわね。」呟く麻耶に返事を返すもう一人の少女麿露(マロ)。
マロは都市を見上げてながら、歩きはじめた。

麿露(マロ)と麻耶(マヤ)は容姿こそ少女であるが、その中身は機械の身体である。
金属の骨格に生きた細胞で造り出した皮膚で被ったいわゆるサイボーグだ。

かつてデザリアム星は地球によく似た惑星であった。
大気が存在し、海、森、大地と存在した。
海には海洋生物、森や大地には木々や植物が咲き、野鳥、野生動物が生き人間と共存し暮らして来た。
確かに近代化され、都市は幾つも建設されたが、共存共栄は保たれていた。
銀河間戦争が激化するまでは……。




「二重銀河戦争」と呼ばれた二つの銀河の派生を巡り、対立にあった暗黒星団帝国は、黒色銀河、別名黒眼銀河と呼ばれる銀河を制覇した。
単に知的生命体は存在したものの、暗黒星団帝国の科学力と軍事力を有する知的生命体は存在せず、制覇する事が可能だったに過ぎない。

【黒色銀河=黒眼銀河】
※銀河の中心核の手前にはっきりとした暗黒帯を持っているのが、特徴である。
この暗黒帯は銀河の宇宙塵によって光が吸収されるために黒く見えており、暗黒帯が黒目のように見えることからこの名前が付けられている。

長きに渡りその対立は膠着状態が続き、一時的に休戦を申し入れたデザリアムのサーダ。
そのサーダの案は取り入れられたかと思われたが、実際には暗黒星団帝国側の一方的な反故により、デザリアムは事実上、敗北する形をとらざる得なかった。
暗黒星団帝国の主星:人工惑星の内核とされてしまったのだ。
海は蒸発、森は枯れ大地は腐り、取り込まれた内核としてしか星としは成り立たなく成った。
そして、君主であるサーダ以外は人体を改造された記憶(メモリ)を人質に……。

麿露(マロ)も麻耶(マヤ)も、その中の一人に過ぎない……。


旧地下都市では、連邦政府主催の復興感謝祭が行われていた。
麿露(マロ)と麻耶(マヤ)は、賑わう復興感謝祭会場へと足を向けた。
情報も無いまま闇雲に歩き、知らずに立ち入り禁止場所に入れば、容姿は未成年、保護者を呼べと成りかねない。
それとなく溶け込み、情報を入手するには数多くの者と接触する事が近道だ。

会場内は人、人でごった返していた。
子供も大人たちも一般市民以外にも、非番の軍属に所属する者、SP付きだが、政府関係者までが足を運んでいた。

「麿露(マロ)見て、凄い賑わいね。」

「二度に渡り、大戦を経験した民たちとは思えないわね。」

「麿露(マロ)、あれ。」麻耶(マヤ)は数人で右へ左へと、露店をはしごする一団を指さした。

「…軍人さん。かしら?」

「だとしたら少し、頼りないわね。」

「でも、情報は収集しやすそうね。」

麿露(マロ)たちは元気よく彼らの前に駆け寄った。

「あの!水兵さんですか?」

あまりの勢いにひきつり気味に笑顔を覗かせた徳川太助。

「…水兵!?自分たちの事かな?」
「まぁ。宇宙の海の漢ってヤツです。とはいえ、来週からなんだけどね。」頭に手を当て苦笑いする太助たち。

「来週から出撃ですか?」

「…あはは。確かに出撃だけど訓練航海さ。」

「格好いい制服ですね。」

「ああ。これはまだね訓練用なんだけど、配属されるヤマトの制服は本当に格好いいんだよ。」
「今は見せられないのが、残念だけど。」

「え~!ヤマト!あのヤマトの水兵さんなんだ!」

またまた、声の大きさに苦笑いする太助たち。

「やっぱり学校でもヤマトは話題に成るの?」
「女の子にも人気高いんだヤマト。」
「あっ!そうそう。そのヤマトなら今なら、見学が出来るよ。」

「えッ!ヤマトの見学、出来るんですか?」
「何処でヤマトの見学が出来ますか?」二人は場所を教わり、足早に海底ドックを目指した。
二人にとって願ってもいない情報の収穫とチャンスを得た。
警備員も居るし、見学範囲も決まっているけど、ヤマトの内部に入る事が可能である。
見学者でごった返しす普段は入る事が出来ない海底ドック内。
長蛇の列に他の見学者に負けないくらいに眼を輝かせ、麿露(マロ)も麻耶(マヤ)も並んだ。

「麻耶(マヤ)。本番は夜だから、さらっと行くよ。」

「O~K。」


【麿露(マロ)】


【麻耶(マヤ)】


第二話へ
つづく。


~あとがき~

この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち」の二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター等の設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より引用。
画像はイメージです。
※イメージ的に過去に集めた引用画像あり。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。