鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

◇義手のエースパイロット Ⅱ◇宇宙戦艦ヤマト2202サイドストーリー

2020-05-12 23:33:00 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝

ガトランティス戦役から半年、宇宙戦艦ヤマトは時間断層消滅と引き換えに帰還した_。

同盟を結んだガミラス、地球連邦軍、双方にとっては、この半年間で持て余す程の艦隊を手に入れたが、それだけの軍備の維持と復興した都市、企業、生活を支えるエネルギーは時間断層があった頃のように賄(まかな)える程の余裕はなかった。
そこで地球連邦政府が中心となり、ガミラス軍の技術を取り入れ、水星軌道上にスーパーソーラーシステムによる巨大なエネルギープラントを建設、水星から水星軌道上に展開させた反射衛星をリレー中継させ、地球側に建設したメガ発電所にて電力に変換、供給する事で気候や天候に左右されず、地上設置型のソーラーパネルより、遥かに安定して供給が可能と成った。

だが、その安定した暮らしを脅かす事件が発生した。
時に西暦2203年12月_。

◇義手のエースパイロットⅡ◇
宇宙戦艦ヤマト2202サイドストーリー



極東重工業社と両サイドに書かれた民間企業の宇宙船は地球圏を離脱、水星軌道上に建設されたスーパーソーラーシステム・エネルギープラントへ定期点検の為、赴いていた。
連邦政府の管理運営の施設であるが、メンテナンス等は施工会社に任せている。
そう、この事件は、いや事件というレベルを通り越したクーデターである。
メンテナンスを任された彼らメンテナンスクルーによるクーデターである。

地球軌道上に建設する案も議論されたが、二度に渡り恒星間国家による侵攻された経験から、巨大なエネルギープラントは格好の標的に成りかねない事を懸念して水星軌道上に決定された。
反射衛星に関しては、防衛兵器として代用が可能な事から予備基(機)を打ち上げて置くことで、エネルギーの供給も止まる事なく対応可能とした。
更に地球上には無人艦を上下左右及び前後に配置、防衛を強化、侵略者の目を艦艇に向けさせる狙いも兼ねている。

「船長。目的地まで何れくらいだ?」
メンテナンスクルーのリーダー桑田はウイスキーグラスを片手に訪ねた。

「あと4時間くらいだ。」船長の湯川はヘッドセットに手をあてがいながら返事を返した。
湯川は船長で唯一、紅一点でスペースクルーザーのライセンスを保持する同クルーの一人である。
他にクルーは二人居る。
ひとりはPCに精通している。
ハッカーを名乗るに相応しい程の腕前の男で湯川に惚れているが未だに実らず。
もう一人はメカニックとしは、このメンバーの中では右に出る者はいない。
材料さえあれば一応、リクエストに応える器用さがある。
リーダーの桑田は腕力だけが自慢の飲んだくれだが、頭のキレは早い。

「しかし、何故、この時期を選んだの?」
「二ヶ月前にメンテナンスして「また!?」って思われませんかね?」大まかな行動予定しか聞かされていない湯川は、リーダーである桑田に訪ねた。

「思われようと思われまいと、そんな事は問題じゃない。」
「今年のこの時期だからこそリスクが少ない。」
「二ヶ月前じゃ、惑星直列が起きないからな。」

「惑星直列?と、この革命と何の関係が?」

「惑星直列と言っても僅かだがズレがある。」
「エネルギープラントから地球まで惑星の邪魔は無いからな。」
「あとは本番の時のお楽しみだ。」

「本番のお楽しみか。」と心に思う湯川。

「みんな!船外温度が上がりはじめたわ。」
「船外服に着替えた方が良いかも。」

水星が近づくにつれ、船外温度の上昇も速さを増した。
既に船外温度はプラス278度を指していた。
白い船体はオレンジ色に染まっていた。

「防御スクリーンON!」
スペースクルーザーのコックピットをはじめ、窓という窓には耐熱性防御スクリーンが、装着されている。
ブラインドカーテンのように「パタパタ」と降りてゆく。

「プラス302度まで上昇。」
「船内、外冷却装着、正常と。」
「さて、私も船外服に着替えなきゃ。流石に蒸し暑く感じて来たわ。」
「オートパイロットに切り替えてと。」
湯川は搭乗時に着用していたジャンプスーツを一度抜き、船外服を着こんだ。
20世紀や21世紀の頃のゴッツイ感じの宇宙船外服とは異なり、22世紀に入る頃から飛躍的な開発が進み、スリム感を感じる宇宙船外服である。

「水星軌道上に到達。プラントまであと15分!」

「よ~し。チャッチャと片付けちゃうからな。」
「気、引き締めろよ。」リーダーらしく振る舞おうと、桑田は鼻息荒く告げて来る。


同じ頃、地球では最新鋭軽空母アークトゥルース級一番艦アークトゥルースの処女航海の見送りパレードが、盛大に行われる中、処女航海へとアークトゥルースは出航した。

アークトゥルースはガミラス多層式航宙母艦をヒントに建造された宇宙軽空母だ。
これまで地球連邦政防衛軍には宇宙空母という概念はなかった。
宇宙戦艦ヤマトやアンドロメダのように戦艦に搭載スペースを設けるタイプで、事は足りるとされていたからだ。
今でも軍上層部の中には、これを推す者も多い。
だが、新しい試みを取り入れる事で戦略の幅が広がるのでは?との意見を尊重し、アークトゥルースは誕生した。
但し、ガミラス軍のような実用経験が無い事から、正規空母ではなく軽空母で様子を見ようと成った。

アークトゥルース級一番艦アークトゥルースの特徴としては、全通甲板を持たない。
カタパルトデッキ方式を採用している。
これはヤマトやアンドロメダといったタイプをわざわざ武装を一部撤去してまで、全通甲板にこだわる事は無いと上層部に押しきられた為だ。
簡単には言えば船体下部に格納庫を抱えている感じだ。
艦載機は全てハンガーに吊るされる感じて固定され、発艦時にハンガーごと移動、カタパルトに接続され、射出される。
また、着艦時は船体後部から飛行速度を落とし、カタパルトデッキに侵入し、ホバーリング体勢で待機、ハンガーに固定される。
もう一つの特徴としてメインエンジンを二基搭載している。
エンジンとエンジンの間にカタパルトデッキ(格納庫兼用)があり、その上部に兵装とブリッジ(コックピットタイプ)がマウントされ、メインエンジンとサブエンジンで挟むように安定翼がマウントされている。
更にメインエンジン下部に垂直尾翼のように安定翼が付く。
着水は出来るが着陸は出来ない。ドッキングベイに接続する事で乗艦、下艦が可能である。
基本的に宇宙での運用がメインである為、この設計と成った。

【宇宙軽空母アークトゥルース級一番艦アークトゥルース】イメージ


「天城大尉。アタッカー隊隊長就任おめでとう。」
「急な転属と処女航海が重なって、君の就任祝いを出来なかったのでな。」
「ささやかだが、祝いの席を設けた。オートパイロット空間の僅か時間しか無いが、許してくれ。」

「許すも何も、わざわざありがとうございます!」志鶴は元気な返事を笑みを浮かべ返した。

第二話へ
つづく。

~あとがき~

この物語りは二次創作「宇宙戦艦ヤマト2199」サイドストーリーの続編です。
先日、投稿致しました「義手のエースパイロット」で登場しましたパイロット天城の活躍がもっと読みたいと、多数のメール(TwitterのDM)が有り、続編を作る事に致しました。
使用している画像はイメージです。
一部使用している画像は「プレイステーションゲーム フィロソマ」より引用、加工してます。

傀儡たちの動乱ー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第三話

2019-11-12 20:14:00 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー傀儡たちの動乱ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第三話


「ゼーリック様。スカルダート皇帝から超空間映像です。」

「…ちっ。」
「これからが良いところだったのだが。」ゼーリックは回線が繋がる寸前、舌打ちブツブツと呟いた。

「これはこれは、スカルダート皇帝。」
「今しがた二匹を確保、どちらも換装が可能で御座います。」



「ほう。それは楽しみだな。」
「容姿を観てみたいものだな。」

「御意。」ゼーリックは頭(こうべ)を垂れると直ぐに薫と美影を映し出した。



「うむ。」
「これでガミラスそして、地球人の生態サンプルが手に入った。」
「ゼーリック殿には感謝する。褒美を取れ。」

「衛士。ゼーリック殿に褒美取らせ。」

「御意!」



「ゼーリック!褒美だ!」
「受けとれッ!!」衛士達は携帯するコスモ・サブマシンガンをゼーリックに向け、撃ち放つ。
複数の連射される銃声が、機関区内に響き渡る。



「うぐぐぐぐっ!」
「サーダ貴様!この儂を誰だと思っている!」
「儂はゼーリック!ガミラス……」

「ガミラスのゴミであろう。」
「アハハハハッ!」

ゼーリックは血反吐を吐きながら、膝から崩れ堕ちるように床に倒れた。

「衛士らよ。地球人サンプルと次元潜航母艦を早急に持ち帰れ。」

「御意!」



「クックッ。」
次元潜航攻撃が可能に成った暁には、長年戦争状態であるデサリアムを墜とせると云うもの。
さらには、地球人を我ら暗黒星団帝国の駒に使う事も可能。

「私は暗黒星団帝国の繁栄には欠かせない唯一の人間。」
「唯一の人間にして女王(皇帝)。」

どの生態サンプルも、私に相応しいサンプル。
まだまだ、優秀なサンプルが手に入る。
完全な人間として、復活する日も、そう遠くは有るまい。



「脳以外は機械の身体。」
我らは、「死の恐怖から逃れる為、永遠の命を手に入れた…。」
「だが、種を残す機能は失った…。」

デサリアム星との星間戦争で、元々の人間は本来の身体を捨て、強化する事を選んだ。
より強く。
部品さえ交換すれば、死ぬ事もなく直ぐに戦線へ復帰可能とした。

だが、彼らデサリアムも我らの秘密を知り、倒した我らの兵の唯一の人間としての部位である脳を電脳化、完全なサイボーグ兵とし、戦地に送り帰す。
そう。昨日まで味方だった者が操り人形で、敵兵。

「この戦争を長引かせては成らないのだ!」

「私はスカルダート・サーダ。」
「暗黒星団帝国、唯一の人間。」
「そして、あの女王(おんな)が持つ、星を再生する力を秘めたアケーリアスの遺跡"コスモ・エレメント"を我が手に!」



第四話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また設定資料から引用。一部、拾い画を使用しています。

傀儡たちの動乱ー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第二話

2019-11-11 15:25:00 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー傀儡たちの動乱ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第二話


フラーケン大佐がUX01に帰投して5分、譲渡される予定の次元潜航母艦は衛士たちにより、制圧され、新見と桐生はそのまま拘束、捕虜と成ってしまう_。


【桐生美影】

技術科。
イスカンダル航海時、真田の交代要員。現在、中尉。新潟県出身。
現在24歳。
吊り目でポニーテールが特徴の女性。
専門分野は言語学であり、ガミラス以外の異星種族との接触の可能性を考慮した新見にスカウトされてヤマトへ乗艦する。
ヤマト艦内では新見直属の部下という立場だが、イズモ計画派の反乱には加担していない。
旧世代洋上艦艇マニアで、また、北欧神話とアンリ・ルソーの絵画を嗜むなど多趣味。

七色星団海(会)戦において、真田の交代要員として第一艦橋に入る。
ガミラスから寄与された翻訳機から異星言語の解析作業を行う日々を送っていたが、ヤマトが謎の惑星(惑星シャンブロウ)に降り立った際に、惑星の調査隊に参加する。
沢村とは、イスカンダルから帰路の途中で、暇そうな彼とぶつかったのがきっかけで不仲な関係であったが、最終的にお互いを意識する関係になっている。

2202年(12月)ヤマトの決起に参加するが、ヤマト発進の援護のため山崎、星名の3人でドック操作を行うべくヤマトから降り、地球に残留する。
反乱分子として拘束されるもバレルの手回しにより無罪放免とされ、後に波動実験艦「銀河」のクルーの任務に就く。
家族には父・悟郎のほか、文化人類学者の母親がおり、美影もフィールドワークに連れて行ってもらったことがある。
また、父親の部下で、家族ぐるみで私的な付き合いがあった斉藤始とは兄妹のように親しい。
ネレディアの妹にして、バーガーの恋人だったメリアと容姿が似ている。

※現在、沢村とは良き友達以上の関係で、新見とバラン星に動向、そこで出逢ったフラーケン(大佐)に心を引かれている。

【新見薫】

技術科士官 / 情報長。心理カウンセラー。
真田の交代要員。
イスカンダル航海時、一等宙尉。
現在、少佐。
京都府出身。
現在33歳。
髪はミディアム、下ぶち眼鏡、お姉さま的な魅力が特徴の女性。
真田のMIT時代からの後輩で彼からの信頼は篤い。
真田のことを「先生」と呼ぶことがある。
卒業後、軍務局と情報部を経てヤマトに乗る。
心理学の博士号を所持しており、太陽系を離脱する頃から艦内で乗組員の心理カウンセリングも行っている。
情報不足と時間的な制約の厳しさから、ヤマト計画は失敗すると考えていた。
イズモ計画に傾倒している。
軍務局長の芹沢からイズモ計画に関する密命を受けており、カウンセリングを通して乗組員を少しずつ懐柔していくなど暗躍する。
そして、不満を持つ乗組員と保安部を扇動し、惑星ビーメラ4において伊東と共に反乱を起こす。
その動機はあくまでも当人なりに地球人類を救いたいという思いであり、犠牲を厭わない伊東とは反目気味だった。
結局反乱は失敗に終わり、営倉に収監されたが、後に七色星団海戦中に波動砲口へ撃ち込まれた特殊削岩弾の除去作業のために暫時拘束を解かれ、戦闘終了後に沖田の配慮で任務に復帰する。
宇宙防衛大学時代からメ号作戦直前まで、古代守と恋人関係であった。
弟の進についても面識があり、時々守と進を比較したり重ねたりしている。

イスカンダル航海の帰路の途中、ヤマトが捕らわれた謎の惑星(惑星シャンブロウ)の調査隊に参加する。
2202年ガトランティス兵の自爆に巻き込まれて負傷し、ヤマトの無断発進には非参加となる。


ー次元潜航母艦・艦底部機関区ー

「あ"あ"っ。もうイヤだ。」
「何で手術時の服なのよ~。」
「お尻がスースーする。」半べそをかきながら桐生は、ぼやくように口を開いた。

「美影中尉。あんまり拘束されて吊るされた格好で、足を上下にバタバタさせない方がよくってよ。」
「貴女の陰部(たいせつ)な部分が、丸見えよ。」

「……ええっ!!」
「やだ、やだ、見ないで!見ないで!」
「見ないで下さい!」そう言いなりも足を上下にバタバタさせる美影。

「……だから、あんまりバタバタすると…」顔を紅く染めながら淡々と冷静であるかのように薫が告げた。

二人とも、ヤマトでの通常艦内スーツを脱がされ、手術時に使用される術着を後ろ手に縛られ、足は折り曲げた状態で脛の中程と太腿の中程を縛られ、閉じるに閉じれない状態で吊るされていた。

「……しかし、何故?」
「今更、地球人の生態を調べる必要があるのかしら……?」と薫の頭の中に疑問が沸いた。
その答えたは直ぐに解った。

「くくくくっ。」
「テロン人よ。お前たちはラッキーだったな。」二人要る内の一人の衛士が、嘲笑いながら近くに寄った。

「ふん。何がラッキーなのかしら?」
「裸同然で、拘束され吊るされてるのに。」ムッ。とした顔で薫は衛士に問いた。

「お前たちは"女"なのだろ!?」
「見た目以外も!?」

「……そう言う貴女方、衛士も同じでしょ?」

「残念だが、見た目は同じでも我々はクローン。しかも遺伝子組み換えされたクローン。」
「児を宿すことも、産む事も出来ないクローン。」
「かつての衛士らと違うのだよ。」
「我々は手であり、足であり、なのだよ。」

薫は首をかしげながら更に質問した。

「でも何故、今更、私達いや、地球人の生態サンプルが必要なの?」
「地球人のデータなら既に持っているはず。」

「くくくくっ。」
「お前、私の話を聞いていないのか?」
「我々は、かつての衛士達とは異なると、教えたはず。」
「かつての衛士達はデスラーの直属。」
「我々と違ってアクセスに制限は無かったが、我々にはそれがある。」
「親衛隊が消滅してしまったからな。」
「お喋りはここまでだ。」
「我々の、反テロン(地球)派そして、反デスラー派であるゼーリック様が、直にお前達を隅々まで、お調べに成る。」

その言葉に薫の記憶の中に甦るイスカンダル航海時に、特使として派遣されたメルダから聞かされた話。

「……ゼーリック。」


ヘルム・ゼーリック】

イスカンダル航海時

所属:大ガミラス帝星 中央軍
階級:国家元帥
役職:中央軍総監
座乗艦:ゼルグート級一等航宙戦闘艦『ゼルグードⅡ世』(ネームシップ)

 大ガミラス帝星において、アベルト・デスラー総統に次ぐ権力を持つ人物。
顎まで伸びたもみ上げが特徴的である。

他、話口調がいささか時代錯誤しており、常に大げさに芝居がかったような言い回しで、語尾には「~である」と付けたり、一人称は「吾輩は~」と言い、他にも「成敗!」などと言っている。

彼自身が名のある貴族出身であることから、現在の二等臣民等が活躍できるような政治体制には、強い不満を抱いていた模様である。
そのことから、旧貴族の復権を狙っていた。
因みに貴族出身の彼が個の地位についている由縁は、統一前のガミラス星にて、統一を目指すデスラーから、粗暴な戦い方成れども貴族の発言力の大きさや財力等を買われて、陣営に加わるように要請された。
それに従い生き延び、現在の地位まで上り詰めたようである。
 
だが統一を果たした後は、先の二等臣民の優遇等の措置に不満を露わにし、かの貴族社会による復権を目論み始めていた。
デスラーに対しては、表面上はわざとらしくも担ぎ上げて、賞賛の言葉を贈ったりしているものの、内心では忠誠など無かった。
あくまで貴族の台頭を測る為に一時的に身を寄せていたに過ぎないと考えられる。
貴族出身であるが為に、まるで絵に描いたような純血主義・差別主義者という性格の持ち主。
オルタリアの反乱の際、惑星ジレル出身のミーゼラ・セレステラ相手に嫌味を言うなど現在のガミラス帝国政府が進める同化政策にも否定的な態度を見せている。
その割に邸宅では赤い皮膚を持つオルタリア人と、黄緑色の皮膚を持つガトランティス人を侍らせている。



「……デスラー政権を転覆させようと企み、反旗をひるがえすも失敗に終わり、当時の部下ゲール少将によって射殺されたはず。」
「……クローン!?」薫の予感は的中した。

ゲール少将に射殺されたゼーリックは、「目障りだ!」と射殺された後、そのまま宇宙に放り出された。
だが、その放り出された遺体は、バタバタする観艦式の中、どさくさに紛れ、回収されていたのだ。
当時、暗黒星団帝国のスパイによって回収されていたのだ。
ガミラス人の生態を調べる為に送り込まれたガミラス人に成りすました暗黒星団人によって回収されていたのだ。


「ほう。なかなかのもののようだな。」

「コツコツ。」とブーツの踵を鳴らし、ガタイの良い、大男と呼ぶに相応しい、中年を少し超えたくらい男性が、近づいて来る。

「キャー!」と声を上げる美影。

「儂の好みはこっちだが、スカルダート様に適合しそうなのは此方かな。」と言いながらゼーリックは、美影の横を通り過ぎると同時に術着をめくった。

「まぁ。ゆっくりと二人を吟味して、スカルダート様に献上するとしよう。」

「ハッハッハッハッハッ」とゼーリックは豪快に笑った。


第三話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また設定資料から引用。一部、拾い画を使用しています。

傀儡たちの動乱ー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第一話

2019-11-09 22:27:10 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー傀儡たちの動乱ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第一話


悠久の時は流れ、生命(いのち)あふれるところ。
生命(いのち)から生命(いのち)へと、永遠に終わることもない。
それが大宇宙_。

あの白色彗星帝国ガトランティスと戦いも、無限の時を刻む大宇宙の中では、ほんの瞬きにしか過ぎなかった_。

そして、時は流れ_。
西暦2204年_。

時間断層の消滅と引き換えに、宇宙戦艦ヤマトが地球に帰還して、半年以上が過ぎた_。
今や、同盟を結んだかつての対戦星国家ガミラスからの技術的援助も含め、飛躍的に進歩している。
あれほど憎しみ、毛嫌いしていたガミラス人と結ばれる者も、存在するほどである。

そんな中、技術将校として地球連邦防衛軍に席を置く、新見薫(少佐)は直属の部下であり、異星文化や言語に精通する桐生美影(中尉)と、ガミラスでも門外不出とされてきた次元潜航艦のノウハウと艦(ふね)そのものを譲渡して貰う為、天ノ川銀河と大マゼラン銀河の中間点に位置するバラン星エリア=バラン鎮守府へと赴いていた。


「流石に、これだけの科学力と技術力はイスカンダルの技術提供が得られなかった当時の地球が、滅亡の危機に晒され訳よね。」と口を開く薫。
「うん。うん。」と隣で頷くも話半分でくらいにしか聞いていない桐生。
その桐生の目の前には、口髭を蓄えたニヒルな男性が居た。
桐生は、その男性の事で頭の中は、いっぱいだった。
そう。桐生の目の前の男性こそ、かつてヤマトを沈める手前まで追い込んだ次元潜航艦UXー01の艦長ヴォルフ・フラーケン(大佐)である。



「…心ここに在らずね。」と薫は「イラッ。」としたが、その場は平素を装った。

今回、地球側が譲渡して貰う次元潜航艦は、UX01タイプの次元潜航艦の母艦と成る大型次元潜航艦である。
おもに前線を離脱する事なく補給する事を可能にする為に開発、新造された次元潜航母艦である。
基本的な航海方法はUX01と変わりはなく同じである。
薫たちは、その航海方法のレクチャーを受けていた。
勿論、技術的な面も含まれている。
地球からバラン星まで往復60日、レクチャーに必要カリキュラム日程を30日、合計90日必要とした。
そして、今日がレクチャーの最終日である。
そのレクチャーも、あと数時間で終わりを告げようとしていた。
だが、ここで問題が発生した。


「……ん!?」
「様子が可笑しい。」

「キャプテン。司令塔までお戻り下さい。」
UX01の次元レーダーに何かを捉えていた。

「新見少佐。済まないが、少し休憩を取るとしよう。」
「男所帯なもんで、少し問題が生じたみたいだ。」そう告げると足早に母艦の腹に抱える自艦UX01の司令塔へとフラーケンは向かった。

「何事か?」

「洋上(通常宇宙空間)に艦影を捉えたのですが、妙な動きなんですよ。」

「妙な動き?」

「はい。艦影は我がガミラスのものなんですけど、亜空間(波動)爆雷を時折、落としてるですよ。」
「ここに我々が潜んでいるのを知っているかのように。」

「うむ。わかった。」
「通信士。母艦の衛士に連絡を取れ。」

「衛士と通信、繋がります。」

「此方、フラーケンだ。地球からの客人を頼む。」
「それとUX01を放せ。」

「ザーベルク。」

衛士らは、この時を待っていた_。


第二話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また設定資料から引用。一部、拾い画を使用しています。

宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第八番浮遊大陸戦線ー

2019-11-06 15:21:00 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝

宇宙戦艦ヤマト2202外伝
ー第八番浮遊大陸戦線ー



西暦2201年末冬、国連宇宙海軍の最新鋭戦艦ヤマト級改良型試作一番艦「紀伊」は広範囲な試験を終え、処女航海である第八番浮遊大陸奪還作戦に出撃する準備が整っていた。
紀伊は、これも初の任務となる無人量産型戦艦ドレッド・ノート級を伴っていた。
ガミラス戦役にて、地球国連軍は陸・海・空・宇宙と優秀な軍属人員を失ってしまった事も有り、「無人化計画」を立案、これを可決した。

当時の空間防衛総隊司令長官=土方竜を
外洋防衛師団司令官艦隊司令官へ任命、この「無人艦隊」の艦隊司令を兼任させた。
宇宙戦艦ヤマトの改良型「紀伊」を座乗艦即ち、艦隊戦略・戦闘指揮コントロール艦=旗艦とし、先行初期ロットにて製造されたドレッド・ノート級36隻を伴わせた。

第一次無人艦隊の創設である。
「太陽系無人艦隊第一群旗艦 戦略・戦闘指揮艦紀伊」。
地球艦初の速射型波動砲搭載艦である。
当時はまだ、"拡散波動砲"は完成しておらず、ヤマト型波動砲の改良型を搭載していた。
改良型の波動砲とは、一度のエネルギーチャージで二連射(速射)を可能にした波動砲である。
単純に二倍の威力と着弾ポイントを二ヶ所に出来るように開発されたものだ。
開発当初は"二連タイプデリンジャー銃"のように砲口を縦に連装する案で、進められていたが、波動砲発射システム機及びそれに伴う冷却装置などの補助機の増設で、洋上艦艇に換算して総排水量100.000トンを超えるクラスの造船が可能なドックが無かった事で、設計を見直す事と成った。
後に、このデリンジャー銃がヒントに成り、クレー射撃に等に使われる散弾するタイプの波動砲="拡散波動砲"の開発に繋がる。
そこで新見薫が立案したカートリッジ式を採用した。
波動砲用波動エネルギーを薬莢にチャージするというものである。
これにより、今までのように"充填"時間を省く事が可能と成り、連射が可能と成った。
しかし、砲口が焼ける即ち、砲身焼け現象、砲身過熱が発生するデメリットもある。
この事から二発の連射までとした。
旗艦紀伊同様に先行量産型ドレッド・ノート級も同じ発射システムである。


時は流れ2202年初春。


宇宙戦艦ヤマトが帰還して約三年が過ぎ、ヤマトの帰還と同時に、この地球に現れた超空間="時間断層"の調査はほぼ終わり、この空間では通常の十倍の速さで時を刻んでいる事が解った。
その空間に超巨大なファクトリー=時間断層工場"を建設、同盟を結んだガミラスからの資源提供等も有り、地球は飛躍的な生産能力を得たのである。
そう。洋上艦艇に換算して総排水量100.000トン以上の艦(ふね)の建造が可能と成ったのだ。



「砲身過熱」
金属は高温になると強度が低下する性質があり、融点の半分程度の温度から大幅な強度低下が起きる。
このため砲身が真っ赤になるほどに過熱している状態で発射すると砲身が火薬の圧力に耐えきれなくなって破裂する。
これは古くから経験則として知られており、例えば大口径砲では30発を連続発射すると尾栓部の温度が100℃を超えるという。
そこで運用上で連続射撃を制限したり、砲身に冷却装置を設けたりしてきた。
また砲身に常に水を掛けて冷却する、連続発射のあとで弾丸を装填したまま一定時間放置する場合も危険性が高まるので砲口を空に向けて事故の被害減少に務める、装薬を減らして射撃するなどの注意が払われた。
またアメリカ海軍では前もって焼けた砲に装填のまま放置して発火するまでの時間を測定し、「クック・オフ・タイム」として安全確保の目安としていた。



「土方提督。どんな策でも構わん!」
「なんとしても、あの八つに割れた浮遊大陸を奪還せよ!」
眉間にシワを寄せ、寝不足のような充血した目を細め、芹沢軍務局長は命じた。

「最善を尽くします。」
土方はそう答えると、古来から伝わる海軍式、挙手の敬礼を済ませ、座乗艦紀伊のエンジンに火を入れさせた。




【地球連邦防衛宇宙軍:太陽系無人艦隊第一群旗艦 戦略・戦闘指揮艦紀伊。】
※試作戦略・戦闘指揮初号艦



第八番浮遊大陸を奪還し、囚われているガミラス兵、研究者らの救出に出撃した戦略・戦闘指揮艦 紀伊を旗艦とする地球初の無人艦隊は直接、主戦場である第八番浮遊大陸を目指した訳では無かった。
艦隊司令である土方は火星宙域アステロイドエリアを経由したのである。
これには土方なりの理由があった。

「艦長。進路を火星宙域アステロイドエリアへ。」
唐突に航路変更の指示を出す土方。

「アステロイドエリアですか?」
ん!?という顔を覗かせ、艦長は聞き返した。

「そうだ。この艦隊は産声を上げたばかりだ。」
「テストも無いまま無人の艦(ふね)36隻をコントロールしてでの実戦では、指揮する我々に焦りが必ず出る。」
「テストしたからと言って、全く出ない訳ではないが、テストしただけの効果はある。」
「それに儂は卓上だけでのデーターは開発者には悪いが、鵜呑みに出来んのでな。」
「これより72時間のテスト航海を行う。」
「その後、連続ワープで主戦場を目指す。」

「了解。進路、火星宙域アステロイドエリアへ。」

「進路、火星宙域アステロイドエリア、ヨーソロ!」
艦長の指示を復唱する航海士。

こうして、予定航路より迂回する形で主戦場を目指す事と成った。


ー火星宙域アステロイドエリアー


土方率いる無人艦隊が火星宙域アステロイドエリアを目指す中、流星群に紛れ、ガトランティス第八番浮遊大陸占領部隊から派遣され、地球連邦防衛軍とガミラス駐留軍の動きを把握する為、偵察部隊が潜んでいた。
この部隊にはもう一つ、別の任務が課せられていた。
それは、大帝ズォーダーが興味を示した"地球人"その地球人に成り済ましたスパイを地球に紛れ込ますというものであった。

「しかし、偵察が任務の我々に、この幼生体を地球に潜伏させよ。って無茶が有りすぎでは?」
特務偵察隊ククルカン級ポランド副長サフォークが嘆くように口を開いた。

「仕方あるまい。ガイレーン様、直々に仰せ付けられたのでな。」
嘆くように口を開いたサフォークをなだめるように、ククルカン級ポランド艦長ポランドが応えた。

「……この幼生体。サーベラー様に似ておられる。」
西洋などで故人を埋葬する時に使われる棺程の大きさで作られた、半透明製の生体保存カプセルに保護されながら冷凍睡眠中の幼生体を覗きこんだポランドの頭に「ふと。」過った。

【ポランド】
ガトランティス第七バルゼー機動艦隊第747偵察隊所属。
特務偵察隊隊長で自身が座乗するククルカン級ポランド艦の艦長を兼任する。
女性型複製体。(クローン兵)
年齢は地球人に換算して22歳相当。
モスグリーンとシルバーの二色の髪色でロングヘアが特徴。
瞳はブルー。
※純粋体ではなく複製体サーベラーのD.N.Aを遺伝子組み換えを行い造られたクローン兵。



【サフォーク】
上官であるポランドと同部隊に所属。
乗艦するポランド艦の副長。
ポランド同様、女性型複製体である。
年齢は地球人に換算して22歳相当。
朱いロングヘア朱い瞳が特徴。
ポランド同様に複製体サーベラーのD.N.Aを遺伝子組み換えを行い造られたクローン兵。
「ニヤリ。」と笑みを浮かべる癖がある。



「で、隊長。どうやってこの特務(さくせん)を遂行するんで?」
サフォークは髪に手櫛を通しながら少し、"けったる"そうな態度を見せながらポランドに質問した。
※けったるい。→かったるい。面倒くさそうな。

「この宙域に潜んで三日が経った。」
「ガミラスの艦艇が五隻、内一隻は旗艦クラス残り四隻が随行する護衛と云ったところだろう。」
「そして、地球の商船(ていきびん)が六時間置きに通過している。」
「ガミラスの艦艇は一度きりで、あとは通過していない。」
「商船を拿捕する。護衛も付いていないのでな。」
上官にそんな態度を見せながらの質問にも、ポランドは叱責する事なく、淡々と質問に答えた。
ポランドたちとって、気心知れた仲である部下の態度は、さほど気にならない。
戦果が良ければ良いのだ。
ただし、上級士官、高級士官たちには禁物である。

その言葉に「ニヤリ。」と左の口角を上げたサフォーク。

数千年前、天ノ川銀河辺境の地と呼ばれる場所に存在した惑星ガラマ。
地球から銀河中心部方向へ約26.000光年行った宙域に、この惑星ガラマは存在し、星の寿命と共に爆発、八つに割れ、空間に浮遊する大陸と成った。
その中でも、一番大きく割れ浮遊する大陸には"アケーリアスの遺跡"が奇跡的に残っていた。


ー十三日前ー


母星ガミラスの第二のガミラスに相応し惑星を探し出す為に、派遣されていた銀河方面調査団は、ただ単に通り抜けるはずだったこの宙域、偶然にも調査団全員が何かに導かれるという不思議な体験をした。
そして立ち寄った浮遊大陸、調査団たちはこの浮遊大陸で、"アケーリアス"の遺跡=遺産的なものを見つけてしまう。
何かに導かれるように調査団たちは大陸に散らばる朽ち果てた石板を拾い集め、解析、どうにか読み取れる部分を更に解析し、辺りを調査した。
「¢@#℃¥……ハ…生物……機動…#℃¥@$……カラクルム…。」
調査団たちの興味は尽きなかった_。

第二の母星を探し出すという任務を忘れさせてしまう程の、魅力に取り付かれ、本国であるガミラスに打診したのである。
「我々は帝国繁栄に欠かせない究極の生物機動兵器を発見した!」
「この近傍空間には、それが確認出来る!」
「銀河中心部付近ならば我々ガミラスの第二惑星(ほし)は、必ずある!」
「だが、我々調査団は、このカラクルムの調査を優先する!」

「聴きましたか?ポランド隊長。」
「この浮遊大陸エリア、我がガトランティスにとっても宝の宝庫。」

「そのようだな。」
「例の任務と合わせてガイレーン様に報告は入れた。」
「この浮遊大陸エリアを制圧する艦隊を送り出したとの事とだ。」
「我々はこの浮遊大陸の情報を持ち帰れ。との事だ。」

「クククッ。」
その言葉に「ニヤリ。」と不適に笑うサフォーク。

「あと30分もすれば地球の商船(ていきびん)が、ここを通る。」
「サフォーク。貴様の趣味を押さえつけるようで悪いが、最悪でも"生かさず殺さず"という事を忘れるなよ。」
「拿捕し、何事も無かったようにスパイを送り込み、商船を解放する。」

「ああ。分かっている。」

30分後、地球の商船(ていきびん)が、流星に紛れるポランド艦の前を通過した。
奇襲を仕掛けるポランド艦。
ガトランティス艦、特有の輪胴式八連装速射砲による砲撃だ。
地球側では艦のサイズから中型輪胴式八連装速射砲と呼んでいるタイプだ。
ククルカン級強襲型駆逐艦の主力砲である。

だが、40万宇宙キロ後方で土方率いる無人艦隊は、これを捉えていた。

「報告します。土方司令!」
「40万宇宙キロ先で何やら交戦しているようです!」
「先程、見かけた地球から第十一番惑星に向かう商船のようです!」
「識別からして、ガトランティスに襲われている可能性が最も高いです!」
紀伊メインコスモレーダー士が、慌ただしく報告した。

「うむ。」
「全艦。戦闘配置!」
「航海長。当艦隊が全速で当該宙域に到達する時間は?」
目を細め、真っ直ぐ進行方向を見つめ、レーダー士に返事を返した土方は、航海長に問いた。

「ハッ!ドレッド・ノート級に合わせる必要から、およそ27分!」

「了解した。」
そう返答しながら土方は思う。

こんな内惑星圏までにも、ガトランティスの艦艇が入り込んでいると・・・

地球との直接対決も、時間の問題かも知れんな・・・

「土方司令!あと6分で当該宙域に到達!」
慌ただしく艦長が告げて来る。

「うむ。」
「艦長。我が紀伊とドレッド・ノート級一番、二番艦以外は、この場に固定(たいき)せよ!」

「えっ!?待機ですか?」

「そうだ。艦長。何度も言わせるな!」
土方は少しキツメに艦長を叱責した。

「ハッ。申し訳ございません。」
「ドレッド・ノート級一番、二番艦以外はこの場に固定!」
「無人艦隊コントロール管制艦橋ヘ、一番、二番艦のみを前進、商船を襲うガトランティス艦を攻撃せよ!」

「艦長。出来れば拿捕したい。」
「我々は、ガトランティスの事を知らなすぎる。」
「拿捕し、ガトランティスを尋問する。」

「了解しました。拿捕に切り替えます。」

「コントロール管制艦橋へ、一番、二番艦の武装の出力を抑え、拿捕へ向け作戦を遂行せよ。」

「此方、コントロール管制艦橋。了解。」

しかし、艦長には土方司令に対する不満が積もりはじめていた_。

火星宙域アステロイドエリアでガトランティス、ククルカン級強襲型駆逐艦ポランドに強襲される地球の民間宇宙船サザンクロス号。

手際よく軽くサザンクロス号の推進機を被弾させ、接岸した。

「ポランド隊長!この船のエアロック室を制圧した!」
「今がチャンス!例の複製体を!」

ポランドと複製体はサフォークの制圧したエアロック室へ向かい、合流した。
そこへ飛び込む地球艦接近の報告。
一瞬、エアロック室内がざわつくが、直ぐにそれは消えた。
スライム形状記憶合金保護服に包まれた複製体サーベラーは、それを脱ぎ捨て、"ふんどし"状の下着姿を見せつけるように仁王立ちの姿を現らわし、「ここからは私が、一人も殺す事なく制圧し、地球人に成り済ます。」

「貴公たちも立ち去られよ。」と告げた。
真の姿をさらけ出した複製体サーベラー。
ポランドは、その容姿と吐き捨てる言葉から「やはり。」と確信した。
白銀の巫女と異名を持つ帝星ガトランティスNO.2シファル・サーベラーの複製体
だと_。
あと24時間もすれば、成人体になる一つ前の段階、いわゆる青年期の姿を現した。
姿を現した複製体サーベラーは特殊感応波を放つ。
紅く輝くサーベラーの瞳。

幻影に包まれたかの錯覚に船内は包まれた。

「あら。レドラウズ教授。脅えた顔して。」
「怖がる事はなくってよ。」

「桂木…くん…か!?」



「どうやら上手くいっているようだな。」
「サフォーク。待たせたな。」
「これより、占領地へ帰投し、戦線に復帰する。」
「思う存分に暴れられる!」
「あの地球の戦艦に挨拶して引き上げるぞ!」

「クククッ。そう来なくては。」
ククルカン級ポランドは、拿捕したサザンクロス号から離脱すると、急加速し、紀伊を目指した。
旗艦紀伊から撃ち放たれるホワイトブルーに輝く火線が、飛び交う中を縫うように飛翔するポランド艦。
土方を除き、目を丸くし、驚きを隠せない紀伊のクルーたち。

「……たった一隻で。」
「艦長!弾幕を張りつつ、微速後進!」

「…後進!?ですか?」
「相手は、たった一隻です!火力から言っても我が方が上です!」

「たかが一艦。されど一艦だ!」
「あの急加速で突っ込ん来る事を考えれば、万が一を考えれば、衝撃は少しでも軽い方が次の一手に繋げやすいのだ!」

「り、了解。」

そんな中、ポランド艦は紀伊の艦橋を霞めワープした。

「…消えた。ワープで離脱したか。」
「今度の敵ガトランティス。侮れんな。」
たった一隻の駆逐艦で戦艦三隻を相手に一歩も退かない。
むしろ群れの中へ自ら飛び込み、隙あれば腹腸(はやわた)を喰らう。
たとえそれで自身が倒れようとも_。

土方は思う。
さっきの奴らが前衛で自己犠牲も躊躇わず突き進み、後衛が畳み掛ける。
もし、物量が予想を遥かに上回るなら、我々は、いや地球に勝ち目はない…。

「艦長。サザンクロス号の乗組員の安否確認後、主戦場である第八番浮遊大陸へ向かう。」



「サフォーク。いいデーターが取れたようだ。」
「あの三隻の艦(ふね)からは生体反応が、これまでのものより、遥かに少ないという事が判明した。」

ポランドは思う。
これは少数精鋭なのか?
それとも、殆どが機械なのか?
答えは一つ。旗艦を潰せば解る!って事だ。

次に遭う場所は占領地「第八番浮遊大陸。」とポランドは確信している。
ポランド艦のメインレーダーには、あの旗艦紀伊とドレッド・ノート級二隻の他に、後方で待機する34隻の戦艦を捉えていたからだ。


ー第八番浮遊大陸宙域圏ー



地球から約26.000光年、銀河中心部付近。
現在、この宙域にガミラス・地球から「浮遊大陸エリア」と呼ばれる空間エリアがある。
このエリアを帝星ガトランティスが占領して、十三日が過ぎた。
十三日前、ここに浮遊する大陸にガミラスの調査団が、降り立ち"アケーリアスの遺産"を発掘した事から、この紛争は始まりを告げた。

丁度そのころ銀河系にガトランティスのテレザート星、調査の部隊が進軍、偶然にもガミラス調査団の超空間通信を傍受、その報告を受けた大帝ズォーダーは、テレザート星調査を別動部隊に切り替え、浮遊大陸エリアの占領を命じたのだ。

たいした武装艦も調査団には随行しておらず、このエリアは僅か60分で制圧された。
この時、緊急超空間通信が発信され、地球圏に滞在するガミラス月面大使館を経由し、地球連邦防衛軍はガミラスからの援軍が到着するまでの間(あいだ)、先発隊として、ガミラスの生存者の救出とエリア奪還を依頼された。
その間(かん)にもガミラス独自で幾度か駐留艦隊を派遣しているが、全て
返り討ちにあっている。
連邦防衛軍上層部は新たに設立された地球初の無人艦隊の実戦データーを収集するチャンスと捉え、先頃、完成したばかりの戦略・戦闘指揮艦紀伊を旗艦とした無人艦隊を派遣した。

火星アステロイドエリアでガトランティスの駆逐艦と遭遇した紀伊は、五時間後、この浮遊大陸エリア外縁部に到達した。
到達と同時に土方は口を開いた。

「艦長。全艦に通達。」
「ここから先は激戦区である事を肝に命じておけ。」
「我がコスモ零隊、第一迎撃隊は紀伊上空、右翼を。第二迎撃隊は左翼をカバーせよ。」
「第三迎撃隊は艦底部無人艦隊管制艦橋、直下をカバーせよ!」
「第四迎撃隊は直ちに発艦、敵ガトランティスの動向をいち早くキャッチせよ!」
「艦隊、十文字隊形!」
「全艦、第一級戦闘配置!」
「第二戦闘速度で前進せよ!」
「また、敵ガトランティス占領軍の規模が未知である、対空監視及び防御を"厳"とせよ!」

「諸君らの活躍に期待する!以上。」
土方による命令が下された_。

数千年も前に爆発した時に発生したガス雲が、未だに晴れていない。
浮遊大陸へ近づけば近づくほどに、濃く成ってゆく。
ヤマトよりも強化され、濃密度の雲海にも対応出来るとされた紀伊のメインコスモレーダーであったが、艦(ふね)が、進むにつれ、効きが悪く成って行った。
シミュレーションでは優秀な成績を修めたトップクラスのクルーたちに不安と焦りが、滲(にじ)み出ていた。
実戦経験の乏しさと練度の低さが浮き彫りである。
そんな彼らクルーを上手く使えるかが、土方に重くのし掛かる。

ガス雲の海に消えたコスモ零、隊四迎撃隊から報告が飛び込んだ。
「此方、第四迎撃隊隊長:篠原!」
「ガス雲を抜けた!レーダーはそれでも余り役に立たない!」
「目視によるガトランティス艦隊の座標を……$℃@¥#¢……」
突如、第四迎撃隊隊長の篠原からの通信が途絶した。
しかし、僅かなからではあるが、紀伊のメインコスモレーダーには、篠原隊が点滅している。
全機が無事なのかは不明であったが、健在である事に、安堵な表情を浮かべるクルーたち。

「通信妨害により、詳しい座標は解りません!」

「うむ。」
「レーダー士。僅かな点滅を目標に設定、航海士にデーターを渡せ。」
土方が命じたその時であった船体が、大きく揺れた。
同時に被弾報告が第一艦橋に届いた。
ざわつく第一艦橋内に土方の激が飛ぶ。

「艦橋組が、うろたえるな!」
「艦(ふね)が沈むぞ!」

そんな事を言われてもと艦長は目線を土方に送った。
だが、土方は、そんな目線はお構い無しに次の指示を飛ばした。
「通信士!傍受出来るものは全て拾え!」

「了解!」

「司令!間もなく、篠原機と通信が途絶えた辺りに到達します!」
航海士が会話に加わった。

「うむ。」

「航海士。その空間に出たところで我が紀伊は右90度回頭、無人艦隊戦に移行する!」
「砲雷士!回頭が済み次第、全主砲、左90度旋回、仰角45度、一番から順に撃て!」

「了解。」

「此方、紀伊上空左翼、ガトランティス駆逐艦二隻を捉えた!」

「土方だ!その駆逐艦から放たれた空間魚雷、ミサイルのみを墜せ!」
「右翼は駆逐艦二隻に回り込んで畳み掛けよ!」

「提督!意見具申!」
土方が命令を下す中、艦長が意見具申を申し出たのだ。
それは先行偵察する迎撃隊を引き下げ、新型波動砲によるガトランティス艦隊殲滅をとの具申であった。

「駄目だ!」

「何故です!」
「これ以上の損耗も防げ、尚且つガトランティスを殲滅出来るではありませんか!」
土方の答えは"NO"であった。

「波動砲は使わん!」
「今、ガトランティス艦隊の正確な位置も規模も、未確認の状態なのだ!」
「ましてや、波動砲は"宇宙を切り裂く"可能性を秘めた兵器、闇雲に使う訳には行かん!」

「味方、ドレッド・ノート級、10番、17番艦、爆沈!!」
艦長と艦隊司令である土方と意見が衝突する中、味方の爆沈報告に土方を含めクルーたは度肝を抜かれていた。

「……敵は何処からか?」
「通信士。左右のコスモ零から報告は?」

「いえ、何もありません!」

「第四迎撃隊!何も捉えて無いのか?」

「此方からは何も捉えてません!」

「……此方の射程圏外から…。」

それは紀伊及びドレッド・ノート級の射程圏外からだった_。

「……以前、古代や真田が話ていた空間跳躍するの兵器か…。」
土方の頭を過る言葉が走馬灯のように甦った。


ガス雲を抜ける間際、立て続けに二隻を爆沈で失い、更に追い打ちを掛けるように四隻を失った。
目を細め、真正面を見つめる土方。

「……。」
「管制艦橋、無人艦隊の隊形を解除、散開せよ!」
「第二戦速から速力いっぱいへ上げ、各個に砲撃を開始せよ!」
「それと艦長席に管制パネルを転送し、連動させよ!」

「了解!」

「通信士!第一から第三コスモ零隊に通達!全機、旗艦紀伊より離脱、各個に足遅い艦艇から沈めよ!」

「了解!」

土方の頭に甦った古代らの会話から、空間を跳躍する兵器=火焔直撃砲の対策案を土方なりに試みていた。

艦隊を散開させ、速度を上げる事で各無人艦のコントロールは難しくなるが、相手は座標設定が困難となる。
そして、もう一つ思い出した事がある。

「速度が、速度が速すぎる!」
「コントロールに支障が!」

「落ち着くんだ!管制が焦っては勝てる戦も勝てん!」
「儂が、この土方がサポートする!」
「自分たちの能力を信じるんだ!」
その時であった目の前の空間が時空間変動の兆しを伺わせた。
「グニャり。」と僅かに歪んだ。
土方は転送されたコントロールパネルを見つめながら、チェスの駒を動かすように歪んだポイント前のドレッド・ノート級をひとマス右に動かした。
火線が霞めてゆく。
狙われたドレッド・ノートの撃沈はまのがれたが、かなりの被弾が伺えた。

「管制!土方だ!」
「そちらでも確認出来たと思うが、あの火線は空間跳躍する時に兆候が見られる!そのタイミングでふたマス動かすんだ!」
「ふたマスなら被弾は無いはずだ!」

「了解!やってみます!」


「………。」
「当たらぬ…が、しかし地球艦(テロンのふね)は戦闘機か?」
「これだけ入り乱れて動き回られては、火焔直撃砲も役に立たぬか。」
浮遊大陸占領部隊指揮官の一人、ジャジャが、呟くように口を開いた。

ジャジャは呟くと間髪入れずに部下であるポランドとサフォークに命令を飛ばした。

「ポランド!サフォーク!聴こえるか?」
「あの一番デカイ地球艦(テロンのふね)の足を止めろッ!!」
「なぶり殺しにしてくれる!!」
「ブンブンと五月蝿いハエどもは大陸の奴らに任せておけ!」



【ジャジャ】
ガトランティス第七バルゼー機動艦隊第747偵察隊所属。
第三都督。(浮遊大陸占領部隊指揮官の一人で三番目の都督。)
都督に昇格した事で、メダルーサー級殲滅型重戦艦メガルーダーを与えられた。
特務偵察隊司令で自身が座乗するメダルーサー級ジャジャ艦の艦長を兼任する。
女性型複製体。(クローン兵)
年齢は地球人に換算して24歳相当。
紅い髪色でロングヘアが特徴。
瞳は黒。
※純粋体ではなく複製体サーベラーのD.N.Aを遺伝子組み換えを行い造られたクローン兵。



「ジャジャ様は相当、ご乱心のようだな。」
苦笑い視ながらポランドが云った。

「そのようで。」
サフォークは「ニヤリ。」と笑みを浮かべた。

「沈め!沈め!」
「アハハハハハーーーッ!!」
怒りに任せ、巨大五連装砲を乱射するジャジャ。


「あの厄介な砲撃が止んだか。」
「航海士!速度を第一戦速に落とせ!」

「管制艦橋!ドレッド・ノートの速度を第一戦速に落とせ!」
「再度、砲雷撃戦を仕掛ける!」

だが、この土方の判断が、このあとに待ち受ける惨劇を生む、きっかけと成ってしまう。

「機関区に被弾!」

新たに命令を下した矢先、紀伊は機械区に直撃弾を喰らってしまう。
火星アステロイドエリアで一戦を交えた、ククルカン級と大陸に戻り、同じくククルカン級を与えられたサフォークの艦にガス雲を利用され、回り込まれていたのだ。

「後方へ回り込まれた!」

「……奴ら、いつの間に。」
土方は目を細め、呟いた。

「艦長!至急、機関区にダメージコントロールへ向かわせろ!」

「り、了解!」

「通信士!第三迎撃隊(山本隊)を呼び戻せ!」

「了解!」

大陸上空から空爆を繰り返す、第三迎撃隊隊長の山本のインカムに飛び込んだ引き返せの命令。

「くっ!」
「此方、山本了解した!」

「第三迎撃隊、全機当該空間から離脱!」
「旗艦紀伊の護衛に回れ!!」

「ラジャー!」「ラジャー!」


「機関区、ダメージコントロール追い付かない!」

第一艦橋内は艦内報告と命令が乱舞していた。

「司令!あのガトランティス大型艦は空母の能力を有しているようです!」
「タイプ・デスバテーター12機、急接近ッ!!」
慌ただしくレーダー士が報告した。

その報告に間髪入れずに土方の命令が飛ぶも、文字数通り命令、報告と会話が入り乱れていた。

「対空防御!波動爆雷を撒き散らせ!」

「コントロール管制艦橋に被弾!!」
「半数以上のコントロールが不可能!!」

「機関長!機関区の状況は?」

「波動エネルギーの流出は止まりましたが、波動エンジンの出力は42パーセントまでダウン!」
「武器の使用を控えれば78パーセントまでの回復が見込めます!」

「もはやこれまでか…。」

「艦長。全コスモ零を帰投させよ!」
「遺憾ながら、当該宙域を離脱する!」
土方は決を下した。

「えっ!?司令、今何と?」

「撤退だ。」

「撤退ですか?」

「そうだ。撤退だ。」
「コントロールを失い瞑想する艦隊が半数以上だ。これでは負けたも同然。」
「これ以上の犠牲者は出さん!」

「………。」
「了解しました。」
うつむき加減で艦長は撤退命令を下した。


「艦長!置き土産を置いてゆく!」

「管制艦橋!コントロール可能な残りの艦(ふね)のコントロールを切れ!」

「緊急ワープと波動砲発射準備!」
「波動砲目標!残存無人ドレッド・ノートアルファ隊!」
「航海士!波動砲発射と同時に緊急ワープだ!」

「総員!対ショックに備えッ!」
「波動砲、発射ーーーッ!!」


◆◆◆◆


地球初の無人艦隊旗艦:戦略・戦闘指揮艦紀伊は主機の故障に苦しみながらも火星圏にワープアウト。
任務を断念して火星アルカディアベースに入港した_。

一週間後、土方は地球連邦防衛軍中央司令部より、第十一番惑星へ出向命令が下された_。


~fin~



【地球連邦防衛宇宙軍:太陽系無人艦隊第一群旗艦 戦略・戦闘指揮艦紀伊。】
※試作戦略・戦闘指揮初号艦

艦種:超ヤマト型宇宙戦艦

識別番号:BBYα-01

全長:360.00m

艦体幅:43.60m

最大幅:61.77m(安定翼展開時:87.72m)

艦体高:94.54m

最大高:120.00m

最大速力:亜光速

乗員:99名

主機関:改・ロ号艦本イ400式次元波動缶(通称:波動エンジン)×1基

副機関:艦本式コスモタービン改×8基・2軸(核融合推進方式)

兵装
改・次元波動爆縮圧縮薬莢式放射機(200糎口径、通称:波動砲)×1門
※二連射が可能

主砲48糎三連装陽電子衝撃砲塔×6基
(艦首部×2基 艦尾部×2基 艦底部無人艦隊管制艦橋両舷各1基)

副砲:20糎三連装陽電子衝撃砲塔×2基

空間魚雷発射管×12門(艦首および艦尾両舷)

八連装ミサイル発射塔×1基(煙突部)

ミサイル発射管×8門(艦底)

94式爆雷投射機(マスト付け根)

12.7糎四連装高角陽電子速射砲塔×8基

8.8糎三連装高角陽電子速射砲塔×4基

12.7糎連装高角陽電子速射砲塔×8基

7.5糎連装高角陽電子速射砲塔×10基

7.5糎三連装陽電子速射機関砲塔×4基

司令塔近接防御火器×2基

艦載機
艦載艇
艦載車両
零式52型空間艦上戦闘機 コスモゼロ×32機(+予備機4機)
空間汎用輸送機SC97 コスモシーガル×2機
100式空間偵察機×2機
キ8型試作宙艇×1機
90式内火艇×2隻
作業用装載艇×6隻

特殊装備
波動防壁(次元波動振幅防御壁)

亜空間ソナー




【メダルーサ級殲滅型重戦艦】

全長:505m

武装
火焔直撃砲×1門

転送投擲機×2機

艦首大砲塔(五連装大口径徹甲砲塔)×1基

主砲:大型八連装速射輪胴砲塔×3基

副砲:中型二連装速射砲塔×2基

対空砲:八連装高射輪胴砲塔×16基

艦首魚雷発射管×9門

量子魚雷噴進機×4機

艦載機数
12機
艦載機
甲殻攻撃機 デスバテーター




【ククルカン級襲撃型駆逐艦】

全長:190m

武装
主砲:中型八連装速射輪胴砲塔×5基

副砲:小型八連装速射輪胴砲塔×3基

対空砲:高射輪胴砲塔×10基(八連装型×2基、単装型×8基)

量子魚雷噴進機×2基



※現在、架空宇宙戦艦ヤマトメカ戦略・戦闘指揮艦 紀伊を1/1000宇宙戦艦ヤマト2199ver.をベースに製作中。

この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また設定資料から引用。一部、拾い画を使用しています。