鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

白銀の巫女ー桂木透子ー宇宙戦艦ヤマト2202外伝:第二十六話

2019-01-09 11:53:38 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー白銀の巫女ー桂木透子ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第二十六話





「メルダ少佐。その通りかも知れない。とはどういう事か?」早妃はメルダ少佐に聞き返した。
メルダ少佐の返答は意外なものであった。

「藤堂艦長。その答えは後程解る。」
「補給の為、投錨する惑星(ほし)で教えて貰うといい。」であった。

「寄港する予定のある惑星(ほし)が、存在するのか?」
「艦隊司令(相馬司令)は、ご存知だったのか?」と心の中で呟き、自分は何も聞かされていない。と眉間にシワを寄せる早妃。

その早妃は艦隊司令である相馬准将に直接、尋ねた。

「准将。寄港先は、もう決まっておられるのですか?」

「寄港先は決まっている。イスカンダルだ。」

「イスカンダル!?」

「そうだ。イスカンダルだ。」
「今のところ銀河内にある"亜空間ゲートが目的地だ。」
「そこから一気にバラン星宙域を目指す。」

「そして、七色星団宙域を通過し、大マゼラン銀河入り口で、再び亜空間ゲートを利用して、イスカンダルを目指す。」
「全日程的には約1ヶ月後、イスカンダルだ。」

「1ヶ月で、ですか?」

「ああ。何事もなければな。」
「今はガミラスとは同盟を結んでいるからな。亜空間ゲートも含め、使えるものは何でも使う。」

早妃は不安なところもあるが一応、納得した。
「そう云う事か。だから護衛がガミラスの艦艇で、イスカンダルの特使まで乗船している訳ね。」
「何事もなければ良いが……。」
「同盟を結んでいるとは云え、ガミラスの政権は不安定なところが有り、ましてや、約束を反古にして我々は、波動砲を……。」

「今は、深く考えても仕方ないか。」
「イスカンダルの特使もいっしょだしね。」早妃は、そう自分に言い聞かせ指示を出した。



「神崎船務長、最初の亜空間ゲートまでは、あと何れくらい掛かりそうか?」

「地球時間で約72時間です。」

「今から亜空間ゲート突入までの間、各チームごとに、交代で休息を取れ。」



ーフィーニクス船内・ガミラス区画ー



「医師長。実験は可能かね?」

「技術長。数値から問題はない。がしかし、何んせまだ零歳児、五分がリミットだ。」
「結果に満足が行かない場合でも、それ以上は認められん。」
「それともう一つ、危険と判断した場合、五分に満たなくとも実験は中止する。」

「了解した。」



【超空間脳波接続転送機=ゴーストリンクシステム】イメージモデル

※バラン星でジレル(セレステラとミレーネル)が使用したゴーストリンクシステムを再構築し解析、新たに研究開発した試作機。
母親を媒体に児供(子供)の思念を人工的に増大させ、超空間ネットワーク(亜空間回路)を利用して、相手側に思念体(幻影)を送り精神攻撃を行う。

《ミレーネルは、数万光年離れたヤマトへ自身の精神体を送り込んだ。》



実験目標は、亜空間ゲート付近宙域でランデブー予定の友軍艦である。
幻影を確認と同時に連絡が入る事に成っている。

実験が開始された。

「人工感応波、数値安定しています。」
「子供の脈拍、呼吸、心拍数正常値。」
「母親も同様に正常値。」技術オペレーターが告げて来る。

医師長と技術長は共に頷きながら監視用モニタを覗いていた。

「よし。感応波を3パーセント増大させよ。」
「ゆっくりとな。」技術長が指示を飛ばした。

「ザーベルク。」




ぼんやりと思念体が浮かび上がる。

「思念体を確認!」
「これより転送します。」


第二十七話
つづく。


使用している画像はイメージです。
一部、ネット内に出回っている拾い画像を使用しています。

この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。