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ー白銀の巫女ー桂木透子ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝
第二十二話
大型ミサイルの第一波攻撃を交わしたヤマトは、息継ぎをする暇もなく第二波攻撃にさらされていた。
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◆◆◆◆
こんな状況下で呼び出すなんて、隊長(あなた)が、こんなに卑怯で姑息な手を使う人だとは思わなかったわ。」第二格納庫の片隅に呼び出された山本が云った。
「なんとでも云え。ガミラス戦争で俺は、玲(お前)のような奴を何人も見てきたし、助けもした……」
「俺のこの銃は…この銃は同じ地球人の血を浴びて来た銃だ。」
「正義の味方も、時には悪魔に魂を売るのさ。」
「だが、そんな事はもうどうでもいい事。」
「何だかんだ云ったところで、お前は俺に逢いに来た。」
「卑怯で姑息な俺にな。」そう云って斉藤は玲の肩に腕を回した。
「この緊急時に逃げ続けることも出来たのに、お前は俺に逢いに来た。」
「言葉で俺を否定し、拒否しているのにココへ来た。」
「大人しく俺に従がえ。」
「それとも騒いで、整備する永倉たちに見せてやるか?」
「こんな状況下でも、逢い引きしてるところを。」
「艦内で噂が立つぜ。俺と恋仲の山本ってな。」
抵抗を止めた玲。「解ったわ。従うわ。」
「けど今は嫌……」
「……止めてやっても良いぜ。本当にどんな事も従うならな。」
玲は少し沈黙して、従う事を約束した。
斉藤は玲に命じた。
「なら陰毛を今、ココで剃れ。」
「俺のT字(髭剃り)と鏡を貸してやるから自分で剃れ。」
「俺の所有物の証を入れてやるからよ。」
「心配すんな。また生えて来れば、その証を隠せる。」
躊躇う玲。
そんな玲に斉藤は告げた。
「俺は第十一番惑星の闘いで、一時的にガトランティスの捕虜に成った。」
「その時、俺は今のお前と同じ扱いをされた。」
「まぁ。俺の場合は女の将校にだがな。」
「その女将校は云った。」
「お前が死んでも子孫(D.N.A)は残る。我々のD.N.Aを受け継いだ子孫だがな。」
「なぁ~に。自ずとお前は解放される時が来る。」ってな。」
「そう云う事だ。」
◆
玲は斉藤の目の前で全裸になり、自身で陰部を剃毛した。
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斉藤は玲の陰部に裁縫用の針で、自身に刻まれた"証"と同じものを彫り、「あとは仕上げだな。」
「その前に俺には付けられてないが、玲には、お似合いの物がある。」
「制服を口で咥えな。」そう云うと制服の袖を玲に咥えさせ、さらに袖を押し込んだ。
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「ウググッ。」と息を漏らす玲。
斉藤は胸ポケットから直径1cmくらいの自作したリング状のピアスを取り出し、玲に見せながら陰核の皮を剥き露出させた。
玲の瞳が不安と恐怖で溢れていた。
次の瞬間、「ウグググーーーッ。」と泣く玲。
「我慢しろ。みんなにバレちまうぜ。」
声を押し殺し、ギュッと目をつむり眉間にシワが寄った。
「そうそう。ヤマトタイプの銀河に避難していた奴らの話をチラッとだが、聞いたが、地球では"G計画"ってのを今、急務で進めているって話だぜ。」
「詳しい事は解らねぇげど、子孫を残す計画だとか云ってたな。」
「これでよしと。」
悔し涙が玲の頬を伝わる・・・
「チャンスを利用して殺るしない……」そう玲は心中で誓った・・・
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◆◆◆◆
「大型ミサイルワープアウト!!」
「ヤマト全方位から急接近!!」再び、西条から慌ただしく報告された。
「こっ……これってデスラー戦法ではないのか!?」
「テレザートに向かう途中に強襲された時と同じでは?」西条の報告から矢継ぎ早に南部が告げて来る。
間違いと判断した真田は、トレースした大型ミサイルのワープ航路を逆探知し、後ろを振り返って土方艦長の方を見た。
土方艦長からは無言だが、「良いだろ。」という表情が伺えた。
「解ったぞ。」
「島!これから云う座標に小ワープだ!」
島は真田から告げられた座標を素早く入力すると間髪入れずに、ヤマトを小ワープさせた。
◆◆◆◆
一方、土星圏撤退を余儀無くされた地球連邦防衛残存艦隊は、各部隊ごとに絶対防衛ラインである火星圏へと集結、再編成が行われていた。
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連日、時間断層では何十隻もの戦闘艦が製造され、前線に送り出されていた。
異常な光景が、臣民たちの眼に焼き付いて行った。
大空を見上げれば、夕焼けの美しいさを背景に、轟音とエンジンノズルから吹き出し赤く染まる何十隻分もの光点。
さらにその遥か上空では、地球支援部隊として、このガトランティス戦に参戦するガミラス艦隊、ガミラスの勇士たちの姿があった。
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「この宙域は我々が死守します!」
「貴殿方は火星の裏側をお願いします!」
「間もなく、地球から増援部隊が到着します!」
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「内政には干渉したくはなかったが、地球(テロン)の未来(あす)を俺たちが、届けるぞ!!」
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「にしても蛮族が、こんなに艦隊を保有していたとはな。」
◆◆◆◆
ワープアウトと同時に飛び込む西条の報告。
「前方に超大型艦!」
「艦種識別デスラー艦!!」
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「このままでは衝突します!!」
「転舵します!」
「待て!舵そのまま!」
「このままデスラー艦に突っ込む!」航海長:島の意見に待ったを掛け、さらには、このままデスラー艦に突っ込めと命令を下す土方艦長。
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「全艦!白兵戦よーい!!」
「古代戦術長!キーマン中尉と協力して白兵戦に備えよ!」
「空間騎兵隊は白兵戦に備えよ!」土方艦長の命令が矢継ぎ早に飛ぶ。
眼前にはデスラー総統座乗のデスラー艦一隻であった。
テレザート星で遭遇したデスラー派の艦隊は、何処にも見当たらない。
メインレーダーを預かる西条からの報告もない。
ただ告げられて来るのは、デスラー艦との正確な距離のみである。
「デスラー艦との距離30メートル!!」
「衝突まで5秒!!」
「全艦!衝撃に備えよ!!」
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「……5」
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「……4」
「デスラー艦!分離ッ!!」
「何ッ!!」
「構うな!!」
「……3」
「……2」
「……1」
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金属と金属が擦れあい、耳障りな音と火花を撒き散らす。
第二十三へ
つづく。
使用している画像はイメージです。
一部、ネット内に出回っている拾い画像を使用しています。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。