題名: Comparative Effectiveness of Cefazolin versus Nafcillin or Oxacillin for Treatment of Methicillin-Susceptible Staphylococcus aureus Infections Complicated by Bacteremia: A Nationwide Cohort Study
著者名:McDanel, J. S. et al
雑誌名:Clin Infect Dis 2017;65: 100-106.
要旨:
退役軍人病院のデータベースを用いた後向き観察研究。2003年~2010年、119施設・3167人の血液培養でMSSA陽性かつdefinitive therapy(血液培養陽性から4日~14日の間に新規・又は抗菌薬が継続されている)が行われている患者を対象とし、セファゾリンとナフシリン・オキサシリン間で治療効果に差があるか検討を行った。
本論文から得られる知見:
・オキサシリン投与患者群(2004人)と比較しセファゾリン投与患者(1163名)で、30日死亡率 HR 0.63 (95%CI 0.51-0.78)、90日死亡率 HR 0.77 (95% CI: 0.66-0.90)ともに低かった。一方、再発率はOR 1.13 (95% CI: 0.94-1.36)と差はなかった。
※本研究はdefinitive therapy(4-14日の間に投与開始)の患者を対象。
※患者背景の調整は多変量解析で行っている
調整因子:皮膚軟部組織感染、感染性心内膜炎、骨髄炎、ICU入室、糖尿病、APACHE III、
Charlson comorbidity index
※再発の定義:最初の血液培養陽性の日から、45-365日後に再度血液培養が陽性になった場合
(骨髄炎などで6週間以上使用する事もあるため、45日をカットオフにした)
・中枢神経感染(脳膿瘍・硬膜外膿瘍)はセファゾリン群で2%(27人), ナフシリン・オキサシリン群で3%(65人)だった。30日死亡率 (4% vs. 2%; P = 0.503)、90日死亡率 (11% vs. 6%; P = 0.415)、再発(4% vs. 0%; P = 0.176)。
※統計的な有意差はないが、症例数少なかった可能性がある。実数はセファゾリン投与群が死亡率・再発率ともに一貫して高い。
・今までで症例数が最大規模の研究。先行研究では治療効果を同等したものが多いが、underpowerだった可能性がある。
著者名:McDanel, J. S. et al
雑誌名:Clin Infect Dis 2017;65: 100-106.
要旨:
退役軍人病院のデータベースを用いた後向き観察研究。2003年~2010年、119施設・3167人の血液培養でMSSA陽性かつdefinitive therapy(血液培養陽性から4日~14日の間に新規・又は抗菌薬が継続されている)が行われている患者を対象とし、セファゾリンとナフシリン・オキサシリン間で治療効果に差があるか検討を行った。
本論文から得られる知見:
・オキサシリン投与患者群(2004人)と比較しセファゾリン投与患者(1163名)で、30日死亡率 HR 0.63 (95%CI 0.51-0.78)、90日死亡率 HR 0.77 (95% CI: 0.66-0.90)ともに低かった。一方、再発率はOR 1.13 (95% CI: 0.94-1.36)と差はなかった。
※本研究はdefinitive therapy(4-14日の間に投与開始)の患者を対象。
※患者背景の調整は多変量解析で行っている
調整因子:皮膚軟部組織感染、感染性心内膜炎、骨髄炎、ICU入室、糖尿病、APACHE III、
Charlson comorbidity index
※再発の定義:最初の血液培養陽性の日から、45-365日後に再度血液培養が陽性になった場合
(骨髄炎などで6週間以上使用する事もあるため、45日をカットオフにした)
・中枢神経感染(脳膿瘍・硬膜外膿瘍)はセファゾリン群で2%(27人), ナフシリン・オキサシリン群で3%(65人)だった。30日死亡率 (4% vs. 2%; P = 0.503)、90日死亡率 (11% vs. 6%; P = 0.415)、再発(4% vs. 0%; P = 0.176)。
※統計的な有意差はないが、症例数少なかった可能性がある。実数はセファゾリン投与群が死亡率・再発率ともに一貫して高い。
・今までで症例数が最大規模の研究。先行研究では治療効果を同等したものが多いが、underpowerだった可能性がある。
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