喜劇 眼の前旅館

短歌のブログ

彼女は、ばね秤に浅く腰かけ

2011-04-10 | 我妻俊樹全短歌
彼女は、ばね秤に浅く腰かけ針をゆらして本を読んでる  我妻俊樹


「ばね秤」に浅く腰かける、というたぶんほとんどの人が実際に経験したことのない、私もないけど、なぜかその感覚をありありと体で思い浮かべることのできる行為を語っているわけです。で、その感覚を韻律にうつしとりたい、韻律と言葉の関係として経験し直したい、という気持ちが少なくとも上句にはあらわれているんではなかろうか。題詠blog2010、お題「秤」より。

コメントを投稿