「原理講論」の誤解と正解

「原理読み」の「原理知らず」

原理講論 緒論(一)(1)「蕩減復帰」の間違いを正す

2022年01月30日 | 検証・解説

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「原理講論<要訂正・補足>より

緒論

[
001]「『蕩減復帰』というのはどういう意味なのであろうか。」

★ この文章は不要。

「蕩減復帰とは」で始まりながら「蕩減復帰摂理」で終わるという前後が矛盾した書き方をしている。原因は前著「原理解説」にある。

■ 原理解説(日本語版)P.127
「されば蕩減復帰とは何を意味するか、何はともあれその本然の位置又は状態が喪失された時、その状態を回復するには必ず或る条件が成立しなければならない。此様に本然の位置又は状態を回復する為に之に該当する償いの条件を立てるのを蕩減と云い、此の条件を立てて本然の位置と状態に復帰するのを蕩減復帰と云う。」


[002]「蕩減の定義」の間違い

「どのようなものであっても、その本来の位置と状態を失ったとき、それらを本来の位置と状態にまで復帰しようとすれば、必ずそこに、その必要を埋めるに足る何らかの条件を立てなければならない。このような条件を立てることを『蕩減』というのである。」

"DIVINE PRINCIPLE(英語版)"
 "When someone has lost his original position or state, he must make some condition to be restored to it.The making of such conditions of restitution is called 'indemnity(蕩減)'"


★ これは完全な間違い。何故なら「文鮮明師の定義」と異なっているからである。また「原義」とも異なっている。
 →「蕩減」の原義  
 →「蕩減」の意味を金東俊教授に聞く
 →「蕩減」金東俊教授が原理講論を訳す  
 
 →「蕩減」の由来(聖書的根拠)
 →「蕩減」聖書の相反する2つの使い方
 →「蕩減」には複数の意味がある(教祖のスラング)  
  
 →「蕩減」文鮮明師による定義  
 →「蕩減復帰原理」 李相憲氏の定義    
 →「蕩減復帰原理」定義まとめ  
  
 →「蕩減復帰原理」キリスト教との連続性の証明 

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★「蕩減」の本当の意味
   ある債務者が多額の負債を負っているとき、債権者の好意によって、その中の一部だけを返済することをもって全額を清算したと見なすこと。
   英訳は「remission」「wtite off a debt」「 forgive a debt」
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[005] 「蕩減条件の立て方」の中の「より小さいものをもって蕩減条件を立てる」(減償法)は間違い。「蕩減」という言葉自体が「減償」を意味する言葉。

 

★聖書の中で「罪の赦し」を「負債の赦し」に例えた聖句の中で使われている。(ネヘミヤ10/31、マタイ18/27、マタイ18/32、ルカ7/42、ルカ7/43)

★ 誤謬の原因:「蕩減」は韓国製の漢字語であるが、韓国では漢字廃止の影響で漢字語を正確に理解出来る層と出来ない層がある。
 原理講論の「蕩減」「体恤」の使い方を見ると、著者・劉孝元氏は漢字語をよく知らない層の一人だったと言えよう。  
 文氏のスラングで言う時の「蕩減」(99%)と原義で言う時の「蕩減」(1%)の区別が出来きていない。「体恤」という言葉も知らない。
 
★ キリスト教において「ゆるし(蕩減 forgiveness)」「あわれみ(体恤 compassion)」は最も基本的にして最も重要な用語。「知らなかった」「間違った」では済まない。
   
★ 統一教会に於いて「蕩減」の意味を正確に語った記録があるのは文鮮明師と李相憲氏の二人のみ。

         → [参考]「漢字廃止で韓国に何が起きたか」(呉善華著) 

 
[003] 蕩減の「例」の間違い

①「例を挙げれば、失った名誉、地位、健康などを原状どおりに回復させるためには、必ずそこに、その必要を埋める努力とか財力などの条件を立てなければならない。」

②「また、互いに愛しあっていた二人の人間が、何かのはずみで憎みあうようになったとすれば、このような状態から再び、互いに愛しあっていた元の状態に復帰するためには、彼らは必ず、お互いに謝罪しあうなどのある条件を立てなければならないのである。」

★ ①の名誉、地位、健康、②の人間関係、いずれも「蕩減」とは全く関係のない例。正しい例えは下記。

★ 李相憲氏の例え(李相憲著「統一民族史観」より)

「イエス様は、人間が犯した罪は借金をすることと同じだとしばしば表現されています。例えばイエス様は王様から借りた一万タラントの借金を返す事が出来ないでいる僕の例(マタイ18/21~35)を挙げています。王様は『もし一万タラントの借金を返すことが出来ないのであれば、お前と妻子と持ち物全部を売って返しなさい』と命じました。それらを全部売っても一万タラントにならないかも知れないが、それで一万タラントの借金と相殺してやるという意味です。これも蕩減を意味します。ところが僕がひれ伏して『必ず借金を返しますから、暫くお待ち下さい』と言って哀願しました。その姿を見て気の毒に思った王様は『お前の心掛けは殊勝だ。負債を免じてやるから帰りなさい』と言って彼を赦してやったのです。これもやはり蕩減なのです。」

 →「蕩減復帰原理」 李相憲氏の定義
 →「原理講論『蕩減復帰原理』に書かれていないこと」の【8】例え を参照

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         【INDEX】

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