質問:「ペルー」(創世記1/28)の意味は?
--------------------------------------------------------
ヘブライ語聖書の中で神が人間に対して最初に発した命令は創世記1章28節の「ペルー」ですが、一般に英語では「Be fruitful」、日本語では「産めよ」と訳されておりますが、ヘブライ語では 「実を結べ」であります。
これを「(人間として)成熟せよ」と解釈することは、ヘブライ語では可能なのでしょうか?
--------------------------------------------------------
※ユダヤ教徒に対しては「旧約聖書」と言う表現をしてはいけない。彼らへの礼儀として「ヘブライ語聖書」と言うこと。
ユダヤ教正統派信者からの回答
--------------------------------------------------------
ヘブライ語「プルー」(命令形)は直訳すると「自分自身フルーツのようになりなさい」、即ち「フルーツのように実り多く増えなさい」という意味です。
「成熟せよ」という解釈があるとすれば、ユダヤ教の解釈じゃないですね。
ユダヤ教のトーラ(フマッシュ)の英語版(ストーン版)の解説は、「・・・神の御意志に従って、世界に人間が増えることになる。これを怠る者は肯定的(ポジティブな)戒律を無効にするということで大きな罰を受ける。
その行為(子供を故意に持たないということ)は世界に人間を増やすという神の御意志に従いたくないという気持ちの表れだからである」とあります。
ユダヤ教ではトーラの内容は書いてある通り理解しなければならず、個人による意味の解釈は禁止されています。
解釈の違いによって宗派が続々誕生したキリスト教との違い、ユダヤ教は「トーラの内容は付け加えても削ってもならない」という原則のもと5000年以上分裂せずに存続し続けているわけです。
--------------------------------------------------------
____________________________________________________
【INDEX】