劇団誠〈せい〉と仲間たちの冒険

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獣人カズヤ(11)

2017年03月19日 19時48分06秒 | ゴシゴシゴシック~鍋山和弥作品集~
レイ(・・・・さてっ・・・・)
 しばらく、こんな感じで互いに牽制しあって、心の中で、こう呟いた後、レイは気功術による、光属性の光球の牽制を止め、カールの月光属性の光球を必要最小限の体力で紙一重で躱しながら、カールとの間合いを詰めていく・・・・。
カール(!!接近戦に持ち込むつもりか!)
 こう考えたカールは、間合いを詰められないように、何度も、自らの後方に跳びながら、月光属性の光球を放ち続ける・・・・。
レイ(・・・・間合いを取るつもりね・・・まっ・・・想定内だけど・・・・)
 こう思いながら、レイは、不敵な笑みを浮かべる・・・・。
カール「!!何笑ってやがる!!!!」
レイ「さてっ♪何ででしょ♪♪」
カール「ふざけるな!!貴様ぁ~!・・・うがっ!!」
 カールは、後方から何らかの攻撃を受ける。攻撃を受けた感じでは、気功術のようであった・・・・。
カール「!?何だ!??まさか仲間が??」
 こう言いながら、カールは、後ろに振り向く。だがっ!その振り向きざまにカールが見たものは、レイが放ったのと同じ、気功術による光属性の光球の数々が、自分の方に向かってくる所であった。人影は見当たらなかった。なぜなら、これらの光球は、先程までのレイとカールの牽制のし合いの時のもの、カールは放ったら放ちっぱなしで、何らかの物質にあたってしまえば爆発していたが、レイの方は、放った光球をも操り、相手の後方に、宙に浮かせた状態で留まらせ、その光球をカールに浴びせたのである。これは、満月の夜ならば有利だと考えていたカールの油断が招いたものであった・・・・。
カール「!?どういうことだ!??」
 こうしてる間も、光属性の光球は、次々と向かって来る・・・・。
カール「くっ!!」
 つい、こう呟いてしまいながら、カールは、剣に月光属性の気を宿らせた状態で、それらの光属性の光球を斬ったり、躱したり、自らの月光属性の光球で潰したりしながら、かなり素早く、やり過ごした・・・・がっ!!
カール「!!後ろ!!!!」
 こう言いながら、カールは、レイの気を感じ取り、今のカールの後方のレイの方に振り向く。すると、こうしてる間にレイは、不敵な笑みを浮かべながら、もうすでに、光属性の気功術を自らの右手の剣に宿らせ、二人の間はほとんど無かった。そのことで、つい、舌打ちしてしまう・・・・。
カール「くそったれがああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 こう言いながら、カールは、素早く自らの剣に月光属性の気を宿らせ、レイの剣に対応しようとする・・・・がっ!!

バキッ!!!!

カール「・・・・しまった・・・・」
 存分に光属性の気を宿らせたレイの剣が、急いで月光属性の気を宿らせたカールの剣を叩き折る。急いで宿らせたため、レイの光属性の気が宿った剣に対して、カールの月光属性の気が宿った剣の気が少なかったせいであった・・・・。
レイ「・・・・終わりよ・・・・」
 この後、レイは、右手の剣をカールの左肩の方へ振り下ろす。このことに、カールは再び舌打ちしてしまい、瞬時に後方に跳ぶ。だが、その斬撃を躱しきれず、浅い傷ながらも、左の方の胸に斬撃を食らってしまったためカールは舌打ちしてしまう・・・・。その直後、レイは、剣に光属性の気を宿らせたまま、その剣で、跳んで、間合いを空けたカールを追撃する・・・・。
カール「!こいつ!!」
 この直後、カールは、苦し紛れに、月光属性の大きな光砲を放つが、やはり隙が大きく、レイには不敵な笑みを浮かばれながら、あっさり躱されてしまう。そして・・・・。
カール「!?何だ!??」
 レイは、カールの月光属性の気功術による膨大なエネルギーを自らの剣に更に吸収を始める・・・・。
カール「・・・・そんな・・・バカな・・・・」
 レイが剣に、全てのエネルギーを宿らせた後、瞬時に間合いを詰め、横一線でカールの銅を真っ二つに切り離した。
レイ「・・・・また・・・私は・・・罪を・・・・」
 このまま、レイは、何と無く切ない気持ちで、しばらく、その場に立ち尽くしていた・・・・。

 ここは、『筆頭機動戦士団』の室内訓練所。ここで汗びっしょりで、筋トレをしている身長2mの筋肉質で、肩幅も広い大男がいた。その周囲には、一つの大きな斧と様々な筋トレグッズで、いっぱいであった。
バダス「よおぉ〜、ゴーキン」
 ゴーキンと呼ばれたこの男は、トレーニングをしているのを中断し、トレーニング器具を下に置き、バダスの方に体を向ける・・・・。
ゴーキン「・・・・バダスか・・・・」
 こう言われて、バダスは、軽く笑みを浮かべる・・・・。
バダス「相変わらず、トレーニングに精がでるなぁ〜♪」
ゴーキン「・・・・いつもは、お前も一人でトレーニングばかりなのに珍しい・・・どうした・・・・?」
 こう言われて、バダスは、苦笑する・・・・。
バダス「・・・・確かにそうなんだが・・・・」
ゴーキン「・・・・だがっ・・・・?」
 この後、バダスは、軽く笑みを再び浮かべていた・・・・。
バダス「ちょっと、歯応えのあるターゲットがいてな♪」
 これを聞いて少しして、ゴーキンは、瞳を閉じて、不敵な笑みを浮かべる・・・・。
ゴーキン「そういうことか♪」
バダス「そういうこと♪」
ゴーキン「・・・・っで、どんな奴だ?」
バダス「三人組でな、その内、二人は元レアル王国の者だ」
ゴーキン「・・・・例の亡国王女の者か・・・・?」
バダス「そうだ」
ゴーキン「・・・・なるほど・・・っで、あと一人は・・・・?」
バダス「例の『黒い悪魔』だ」
 これを聞いてゴーキンは、型を小刻みにブルブル震わせて笑っていた・・・・。
ゴーキン「・・・・確かに面白そうだな・・・・」
 これを聞いて、バダスは、不敵な笑みを浮かべる・・・・。
バダス「お前なら、乗ってくれると思ったぜ♪」
 これを聞いて、ゴーキンも不敵な笑みを浮かべていた・・・・。
ゴーキン「当然だ♪」
 この後、バダスとゴーキンは、互いの目を見つめて、意思を確認し合っていた・・・・。

〜次の日の朝〜
 ここは、『ミミアート』って街への入り口。ここにカズヤ、ミリア、ルイスの三人は、辿り着いた・・・・。

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