劇団誠〈せい〉と仲間たちの冒険

劇団誠〈せい〉の活動報告やその他のブログなどをアップしていくページです。

一月は大分へ行こう!!~日本劇作家大会2019 大分大会 に勝手に盛り上がる~

2018年12月16日 16時21分27秒 | 劇団誠の冒険・あゆみ
1月24-26日、日本劇作家大会2019 大分大会が行われるのを知っていますか?

日本を代表する戯作家が一同に会してWSやシンポジウムを行う会です。

前回参加したのは2005年の熊本大会、あの頃の僕は右も左もわからない20のガキでした。

舞台監督の講座中に、西方沖地震があって熊本まで揺れたり

今は亡き斎藤憐さんに戯曲にサインもらったり
(開会式聞きそびれたので後で知ったのですが、サインを求めるの禁止だったにも関わらず、めちゃかっこいい言葉を添えてサインしてくれた斎藤さん・超超超ダンディだった。)

桃園会の深津 篤史さんに当時所属していた劇団についての相談をしたり

篠原久美子さんの講座で「わが町」の話が出てきて始めて古典戯曲に興味を持ったり。

ちょっと考えるととても豪華な記憶、時間だったと思います。


今回、劇団誠では劇団あげてみんなで講座を受講しまくり
あとで持ち寄る会をしようと思います。

正団員自体は高校生だったり無職だったりで4日通しの参加は難しいようですが、
友達や友達の友達を集めてこの企画をより吸収できる機会にしたいと考えています。

持ち寄り会は2/4月曜19時からパピオで行う予定です。
出来るだけ分散して受講してより有意義な時間にしたいと思います。

劇団の内外問わず有志を募ります。

新人戯曲賞の公開審査もあるので事前に読んで予習をした上で観覧に望むというのもやってみたいですね。

ちなみ井口誠司の来年の目標は演者としての能力を伸ばすことなので、

俳優系のワークショップはばっちり申込みました。

一月がたのしみ☆

第2.5回 リーディング公演 ぼくのパパはサムライだから 始末記

2018年12月10日 21時28分17秒 | 劇団誠の冒険・あゆみ
12/9 全二回公演多少のトラブルもありましたが無事終了しました。

各公演合計 41名。

来年度以降の本上演にむけたリーディング公演でしたがまずまずの成果だったのではないでしょうか。

福祉をテーマに取り上げてこれからの超高齢化社会について考える一助になりたいと思い取り組んだ作品でしたが
私以上に、演出の西田さんや、客演のみなさんの方が、実際の生活や身の回りの人に関わることであり、福祉についてあらためて考えさせられるました。

出会いに感謝です。

これから先も、福祉や介護と演劇を絡めて考えていきたいと思います。

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今回は井口は演出から降り、仲間内での演出コンペからスタートしました。

最終的にコンペに参加してくれたのは西田さんと加納くんの二人でした。

それぞれに独特の読み方、解釈があったのですが家族介護を現実問題として向き合っている西田さんに演出をお願いすることにしました。

配役も井口からは極力口を出さず、劇団員に限らず広くメンバーを探してもらいました。


最初から最後まで出ずっぱりの月足さん、息子役の響さんの熱演、
表情やマイムの美しい中田さん 脇に徹した彩乃

悪くないキャスティングだったのではないでしょうか?
(出演件プロデューサーの井口からはこう見えました。)

老というテーマは誰しも通る道でありそれぞれの思いを感じられたのはとても良かったと思います。
演出の強い指示を受けきった月足さん、大吉の役を深く愛してくれ響さん。
妖艶さで作品を広げた中田さん 本当にありがとうございました。

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本公演で縁の下の力持ちになってくれたのが演出助手の馬場さんです。
稽古場の進行や演出・西田さんのサポート、役者のフォローや制作の相談役、小道具から当日パンフレットの作成etc
劇団員でもない馬場さんをこき使ってしまいましたが、彼女はとても有能です。

もっといろんなところで活躍して欲しいと改めて思いました。


映像・照明・音響の加納くん、演出サイドの「やりたい」をカタチにしてくれたのは彼です。
井口の立場からするともっと加納くんのテクニカルスタッフとしての能力を展開してほしかったですが、
演出のプランとしてはそこまで大きな仕事は依頼しませんでした。

また、今後の演劇創作において完全暗転できる視聴覚室でプロジェクターをつかった公演はありだと思いました。
今後試してみたいことの一つです。

受付周りは劇団員+卒業生で固めました。
多少の不安はありましたが、一歩引いたところから劇団の活動を見てもらい感想を聞くことができたのは収穫でした。
ありがとうございました。

チラシのために素敵な絵を描いてくれたのは水木役の中田さんです。
この絵があって出演者の作品に対するイメージが揃ったのではないかと思います。

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それから、個人的には両親がとても喜んで見てくれたのが嬉しかったです。

次回公演は三月です。どうぞよろしくお願いいたします。

劇団誠〈せい〉2.5回公演を前に。

2018年12月03日 00時51分46秒 | 劇団誠の冒険・あゆみ
2.5回公演一週間前ですが、広報がまったく足りておりません。(12/9 INふくふくプラザ)
リーディング公演ということもあってか客席がかなり寂しい状況となっております。

そこで直前ではありますが、今公演の見所などを紹介したい思いますのでお時間許していただけますればどうぞお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

最後まで読んでいただき協賛いただければ、拡散などしていただけると幸いです。

BPSD:ぼくのパパはサムライだから
この作品は岡山を中心に活動を行う演出家、OiBkkeShi代表の菅原直樹さんによって書かれた作品です。
菅原さんは平田オリザさん率いる青年団に俳優として所属をされていた方で、東日本大震災を機に東京を離れ、岡山に移住。それまでバイトとし行っていた介護に本腰を入れるのですが、介護と演劇の相性の良さに気づきます。
演劇と介護についてWSを行っていた際に90代の俳優、〝おかじい〟こと岡田忠雄さんに出会います。
この作品はそこで生まれた2作目の台本です。

僕は菅原さんの講演を2017年6月のシルバー演劇祭で聞きました。
2017年の僕は介護を仕事としながら演劇を続けることを考えていました。そこで出会った菅原さんはお手本にして進んでいきたいなと思っていました。
そして、これから社会で自分のやってきた演劇を地域社会や福祉に還元することができたらいいなと考えていました。

それから半年、介護の資格こそ取得したのですが体質的に自分には合わないと思い仕事とすることは諦めました。しかし、福祉と演劇を繋げる人になりたいと強く思いました。

以前、ある制作の方に「制作という仕事は演劇を社会に繋げることだ」という言葉をいただきました。
「演劇が社会に繋がる」福祉の分野こそ、大ききな一つの場所になると思います。

地方の一アマチュア劇団として、演劇人として福祉について考える一歩として本作の上演を考えてました。
そしてその準備として、まずはリーディングで作品を知ってもらうことから始めたいと考えました。

しかし最初に申し上げたとおり、予想以上に客席がだいぶ寂しいことになっています。

ある高齢者には元気にやっているのだから介護の事など考えたくないと言われてしまいました。

確かにその通りなのかもしれません。
楽しいはずの演劇でまで介護のことなんて考えたくない、ではこの作品は誰に見てもらいたい作品なのでしょうか。

昨年僕は、介護について学びました。人は老い、三人に一人は認知症になってしまいます。
そして、介護の現場は認知症になっても「その人」らしくいられるように日々進化していることを知りました。

事実10年前、20年前との差異を知り、その進歩はとても素晴らしいことだと思いました。
そしてこの介護の進化は、これから訪れつ超高齢化社会を迎える準備だとも言えます。

どれだけ技術が進化しても、人は老いますし、ぼけます。

これは逃れられないことです。幸いなことに僕のよく見知った人で認知症になった人はまだいません。
しかし、これから先はわかりません。だからその怖さや悲しさも、おそらく今回の座組の中で僕が一番わかっていないと思います。

しかし、想像することはできます。想像は演劇のおおきな強みです。
老いること、介護すということを演劇を通して感じるてほしい。そして自分はどう老いていくのか、
自分が認知症になったら、大切な人が認知症になったら、もしかしたら急に訪れるかも知れないその日の備えにしてもらいたいと思っています。

この作品の初演の映像を見せてもらったのですが、冒頭のシーンで僕はいたたまれない思いになりました。
介護についての知識がない人が介護をせざるえない状況になるとどれほど残酷な世界になるのか、
今の介護の技術であれば、正しい知識があれば介護者も要介護者もどれだけ救われるかということを思いました。

今回はリーディング公演でもありますので、介護の現場のナマナマしさというものはオブラードに包まれると思います。そして、心温まるヒューマンドラマとしてお届けできるでしょう。

少なくとも僕はそのように感じています。

しかし、リーディング公演というものは観客の想像力で多くを保管する作品でもあります。
皆さんには見える景色が違っているかもしれません。
また、他の人にはどう見えているのか想像するのも良いかもしれません。

稽古も終盤を過ぎ、リーディングといえども楽しんで頂ける作品に固まってきていると言える今。

改めてこのリーディング公演を、老若男女様々の人に見てもらい考えて欲しいと思っています。

今回は劇団員の出演は井口と語りで入る彩乃のみ、他は客演でお送りしています。
そして全員が人生の先輩です。介護というテーマを扱いたいと考えた僕に様々なことを教えてくれます。

演出の西田さんはこれまでご家族の介護してきました。
その経験から少しでもこの作品を優しくお客さんに届けたいと腐心しています。

響さんも中田さんも僕より一回り近く年を重ねて、人の老いや死によりそわれました。
響さんは、要介護者の息子役です。本当にこの本のことを愛してくれていて、とても大切に演じて下さいます。
響さんの熱演、感情・表情に注目していただきたい。

中田さんは少しやさぐれたヘルパー役です。美魔女な色気をふんだんに振りまいてくれます。
あと、前回のわが町に引き続き手の動きがとても美しいです。

そしておじいさん役の月足さんも70代、初演の岡田さんに比べるとまだまだ若いですが
様々なものを抱えていらっしゃいます。
菅原さんの言葉に「お年寄りほど良い俳優はいない」というものがあります。
月足さんはまだまだ70代、ここでいうお年寄りというにはまだ若いとも思われますが
体当りの演技で勝負してくれます。
(ここで皆さんの背景を細かにお話することはできませんのでぼかさせてもらいます。ご想像にお任せします。)
ちなみに、井口はおじいさんが俳優だった時の弟子の役です。

先日も皆さんに井口の台本の読み方は若くて浅いと叱られました。
人生のクライマックスを扱うこんな作品をこういう方々と上演できるのも、とても嬉しいことです。

月並みではありますが、こんな作品です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そして、今更おそいよって方、ごめんなさい。

この作品や、介護・福祉とはこれかももっと付き合っていきたいと思っているので、
これか先も応援して下されば幸いです。
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劇団誠〈せい〉第2.5回 リーディング公演 

BPSD:ぼくのパパはサムライだから

作 菅原直樹(OiBoKkeShi) 演出 西田康子
出演 月足博(テアトルアカデミー) 響金太郎(アクティブハカタ) 中田圭音(MST) 井口誠司 彩乃梨央
演出助手 馬場千裕 美術 井口誠司 照明・映像 加納直也

日時
12/9日曜日 15時~/18時~ 
上演時間は60程度予定です。

会場
福岡市福祉プラザ5階 視聴覚室

前売 1000円 当日1200円
チケットほかお問い合わせは
メール gekidannsei@gmail.com または電話 090-7532-9339 へお願いたします。