極楽往生日記

 葬式無用、戒名不用。

風邪のジャクリーヌ

2005-02-26 | 英国音楽随想


英国音楽随想(05/02/26)
(第17回)


「かぜ」って打って変換したらこれが出たのでほっときます(笑


強いって、どういうことなんでしょうね。

ジャクリーヌ・デュ・プレお嬢さんが弾いた、エルガーの
チェロ・コンチェルトは、英国音楽好きには非常に身近な一枚な
わけですけれど、


人の強さについて考えていたら、キーファを思い出しました。


ってこれだけ書いても事情を知らない人はさっぱりだと思うので、

英国のチェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレ女史は、英国では
「聖女」と言われたりするくらい国民的英雄です。現在も活躍中の
指揮者であるダニエル・バレンボイム氏を夫として活躍していましたが、
多発性硬化症という難病に若くして罹り、長い闘病生活の末亡くなりました。


で、デュ・プレお嬢さんのお姉さんはフルート吹きで、旦那は作曲家の
ジェラルド・フィンジの息子さんであるクリストファー・フィンジさん
(愛称:キーファ)だったわけなんですが、デュ・プレ嬢は精神的な不安
から、ねえちゃんの旦那であるキーファに、性的関係を求めてしまいます。
(で、しかもねえちゃんはそれを許してしまう。)


精神的に不安定になると、誰もがどこか頼る場所を求めます。
(あたりまえです。
デュ・プレ嬢には、それがキーファだったんでしょうね。
殴ろうが、喚こうが、暴れようが、
そのまま受けとめてくれるような場所が欲しかったんでしょう。


でも、意外にないんですよね。そういう場所。
けっこうみんなジブンのことで手いっぱいですし。
(今までそういう場所が足りてた時代もないとは思いますが


たとえ一瞬でも心に安定があれば、その先が全然違うんですけどね。