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FuYuKaiな感じ

映画/舞台大好きな♂の日々を綴った不定期更新な日記。。。

【スウィーニー・トッド】2007/01/14 in 日生劇場

2007-01-17 00:52:04 | ■演劇-その他
今日は先週末に観た市村正親大竹しのぶ主演のブロードウェイ・ミュージカル『スウィーニー・トッド』をご紹介!

スウィーニー・トッド1今回は初めて日生劇場での鑑賞・・・老舗ながらすばらしい劇場ですね
場所も日比谷、宝塚劇場横ということもありちょっと雰囲気もあり、中も高さがあり4階層以上に別れていてとてもキレイでした。

シートは肩まで背もたれがある形で幅も普通、間隔は若干せま目ですがよくあるシートでした。
すれ違うのはひと苦労ですけどね


スウィーニー・トッド2
あらすじ
 舞台は18世紀末の産業革命期のロンドン。
 理髪師のベンジャミン・バーカー(市村正親)は若い船乗りアンソニー(城田優)に助けられ15年ぶりに街に戻り、かつて自分が理髪店を開いていた場所へ赴く。
 1階ではかつてと同様にラヴェット夫人(大竹しのぶ)がパイ屋を開いており、彼女から妻の死と娘:ジョアンナ(ソニン)が幽閉されていることを聞かされる。

 元々あらぬ疑いをかけられ島流しにあったこともあり、ベンジャミンは「スウィーニー・トッド」と名を変え復讐を誓う。

 以前同様、ラヴェット夫人のパイ屋の2階に理髪店を開き、復讐の機会をうかがっていたが、ひょんな事から正体に気づいた理髪師のピレッリ(中西勝之)に恐喝され、その場で殺してしまう。死体の処理に困ったスウィーニーとラヴェット夫人は誰も思いつかなかった処理方法を考案する。

 果たしてスウィーニーは復讐を果たすことができるのか?



スウィーニー・トッド3感想
 満足度(星4つ)
  作品の持つ独特のを舞台上でとても上手く表現した作品でした。
  演出もさすが宮本亜門さんですが、それよりもやはり主役の二人、市村正親さんと大竹しのぶさんの演技に圧巻でした。
  ミュージカルということもあり、ちょっと心配だった大竹しのぶさんですが、・・・さすがですね。

  そして脇を固めるソニンさんの意外な実力に驚きました。

  ストーリーとしてもちょっと残酷ですが、笑いもありサスペンス性もあり、とても楽しめたのですが、若干実力に開きのある役者がいたこと、乞食女を上手くストーリーに生かせていなかったこともあって4星です。


  <<以下ネタバレあり>>

スウィーニー・トッド4  まずはそのストーリーの面白さ。
  どんな風に復讐をするのかと思いきや、「気長に待つ」が大前提。
  これしか思いつかなかったのかなぁと思っていたら、来店した客を片っ端から殺してはミートパイにする荒業・・・そのテンポがまた良すぎて面白かったです。

  ラストまでの展開は見事で、見せ場を上手く作りながら構成されていたと思います。

  そしてそのストーリーを盛り上げた演出ではセットの構造を上手く利用した影の演出
  それぞれのシーンで効果的に人物とセットに光をあてることで、心情表現もしていたのはちょっと驚きでした。
  さらに殺害シーンでの首切って→椅子のレバー引いて→床の穴へ死体を落とすというテンポの良い作業は爆笑でした。

  そんな演出を支えたのはやはりお馴染み市村正親さんの安心できる演技と、さまざまな舞台で主演を張ってきた実力派女優大竹しのぶさんの技量だと思いました。

  特に大竹しのぶさんはおばちゃんキャラ爆発って感じで期待以上のものを見せてくれたような気がしました。

  そして何よりもまず「誰?」って思ったのはソニンさん。
  今回ジョアンナ役を演じていましたが、さすがと言うべきか、演技はともかく歌唱力は一級品でした。

  でも残念だったのがテレビでも御馴染みのスリーアミーゴの斉藤暁さん。
  もちろん演技は申し分ないのですが、歌はやはり声が出ていないため聞きづらい。
  ミュージカルって難しいですね。

  舞台装置は配管がいっぱいある良く出来たセット。
  階段の位置や移動式のセットを用いることで場面転換を図ってましたが、まあこんなもんですかね。
  どちらかというともう少し大きく使って欲しかった気がします。

  音楽は生オケ。
  これはたまらないのですが、やはりちょっと劇団四季と比べてしまいます。
  四季劇場はやはり凄いって思ったのは、音のバランス。
  それがやはり欠けてしまうのが、本格的な劇場との違いでしょうか。。。

  ラストでは復讐を成し遂げ、悲劇の結末へ。
  でも折角ラストまで温存してきたサブキャラ:乞食女があっさり流されてしまっている。
  あそこでもっと長く持たせて盛り上げて欲しかったです。



  たまにミュージカルもいいものですね。
  市村さんのメイクにもビックリしましたが、カーテンコール時の大竹さんの晴れやかな笑顔がとても印象的でした。

  こういうちょっとダークな作品・・・好きです





【奇跡の人】2006/10/08 in 青山劇場

2006-10-10 23:47:54 | ■演劇-その他
最近演劇観賞ラッシュになってしまっていることに気づきました。
まあそんなことは気にせずに、今回は青山劇場『奇跡の人』を観てきましたのでご紹介!


今回は初めての青山劇場での観賞・・・いい感じの所ですね。
古めかしい造りながらもキレイな館内、シートはふっくら系ですが、長時間の観賞にも耐えられる感じでした。でも難点はシートの前後幅が狭目なところくらいですかね。
まあ大劇場なので、後方は2階席はオペラグラス必須といった感じでしょうか。。。


奇跡の人
 あらすじ
  ある夜、ベビーベッドを心配そうに見つめる夫妻の姿から物語は始まる。
  ベビーベッドの赤子は高熱から生還したかに見えたが、その後すぐに夫妻は異変に気づいた。。。光も音も奪われていたことを。

  5年後、かつてのその赤子:ヘレン・ケラー(石原さとみ)も大きくなったが、障害のせいか甘やかされて育っていた。やりたい放題の状態を見かねた家族は藁をも掴む思いで家庭教師:アニ-・サリヴァン(田畑智子)を雇う決心をする。
  アニ-もまた20歳まで盲学校で孤独を味わった身の上であり、その性格と若さからか、最初はケラー一家とも上手くいかないが、ヘレンの母:ケイト(小島聖)だけはアニ-に望みをかけていた。

  本格的に始まったアニ-とヘレンの闘いは二人きりで誰にも頼らずに生活すること。
  果たしてアニ-は見事ヘレンに『言葉』を教えることができるのか。


 感想
  満足度(星4つ)

  いや~はっきり言って地味ながらも地盤がしっかりしてる感じでよかったです。
  何と言っても石原さとみさんの新鮮かわいらしいヘレンが心をくすぐりました。
  そしてそれを固める脇役たちが地味ながらもユーモアを交えたしっかりとした演技をしていたおかげで緩みがなく、とてもいい作品に仕上がってしました。

  何度もキャストを代えながら上演されている本作品の中でも若さが目立つ本公演ですが、とにかく新鮮さと新しい息吹を感じた不思議な感覚でした。あとは舞台自体の演出や構成がもう一歩といった感じで4星です。


  <<以下ネタバレあり>>

  意外にも演技派ぶりを魅せてくれたのはジェイムズ・ケラーを演じた山崎裕太さん。
  この人ってあの「あっぱれさんま大先生」の生徒だった人ですよね。
  こんなにいい演技ができる人だとは思っていませんでした。。。ちょっと発見でした。
  父親に蔑ろにされ、反発しながらもヘレンの成長と共に成長する・・・よくできていたと思います。

  忘れてはいけないのはケイト・ケラーを演じた小島聖さん。
  最初はもっと大御所が演じているのかと思っていましたが、・・・小島さんなんですね。
  愛溢れる母・・・でもヘレンへの愛情からか厳しくできない姿がとても良かったです。

  それ以外にも脇が良かった。。。これがこの作品の醍醐味。。。

  もちろんTVで見るのとは違う田畑智子さんの演技をGOOD!
  見事に若いアニ-を演じきっていたと思います。


  そして石原さとみさん、こんなかわいいヘレンは想像していませんでした。
  幼い暴君を冠するにふさわしい、そしてあどけない仕草が良かったです。
  でもラストの見せ場『・・・WATER・・・』はちょっと演出不足な感じ。。。

  もっともっと石原ヘレンらしい声が聞きたかった。。。


  舞台装置は回転式の立体舞台。
  効率のよい造りと照明の明暗を利用した舞台装置ですが、若干明暗が弱い。
  こういう明暗の使い方は劇団四季の方が数段上手い。
  全編を通してちょっと見習って欲しかった。。。


  音響効果・・・ほとんどありません。
  でもこれはこれで纏まっています。でももっと効果的には使えたはず。。。
  まあ今のままでも良いかな。


  こんな感じで観るところはヘレンとアニ-もそうですが、脇役を要チェックです。



  甘く観れない『奇跡の人』
  新鮮でしっかりした作品でおすすめです






【オリガト・プラスティコVOL.3 『漂う電球』】2006/10/01 in 本多劇場

2006-10-02 23:50:07 | ■演劇-その他
お久しぶりです。
やっとのことで期末処理が終了・・・さっそく舞台観に行ってきましたのでご紹介!
今回はオリガト・プラスティコVOL.3 『漂う電球』です!


漂う電球1
今回もまた下北沢の演劇の聖地「本多劇場」に行ってきたのですが、・・・なんか最近親しみを覚えてきました。

まあスズナリや駅前劇場にも行ったことのない若輩者ですが、この街が確実に好きになってきていることは確かですね。まあ狭い路地に多い人通り・・・本来なら得意じゃないのですが、ここはなぜかそんなに苦にならないのがホントに不思議です


あらすじ
 ブルックリンの貧しいアパートに住む一家のお話。
 アパートの自分の部屋に篭って趣味の手品の練習をする内気なポール(岡田義徳)。
 ポールは子供のころ受けたIQテストで高得点をとったことで、母親から何度もこのことで期待をかけられていた。でも実際は学校での成績も悪く、友達もいない、極度のドモリ症であった。

 父親のマックス(伊藤正之)はバーで働き、稼いだ金をギャンブルや女に注ぎこむ体たらく。
 弟のスティーブ(高橋一生)も学校サボって友人と遊んでいる。

 そんな生活から抜け出したい母エニッド(広岡由里子)は、自分の親戚や近所に架空の投資話を持ちかけたりして見栄を張ってみたり・・・。
 そんな中、エニッドは知人のつてで芸能界の大物エージェント(?)のジェリー(渡辺いっけい)と知り合いになり、息子ポールを売り込んで大逆転を狙っていた。
 一週間後にポールの手品を見てもらうことになったエニッド。
 拒絶するポールを口説いて本番当日の夜を迎える・・・・。


漂う電球2
 感想
  満足度(星2つ)
  全体的には結構面白かったのですが、・・・なにせオチがない。
  物語全般にわたり、ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出で飽きさせない展開なのですが、メッセージが伝わってこないってのが本音ですね。

  役者の頑張りがある分、ちょっと拍子抜けでした。


  <<以下ネタバレあり>>

  何と言っても今回特にがんばっていたのは広岡由里子さん。
  鬼のような長台詞に、各役者との掛け合い、まだ公演初期ということもあって途中からカミカミになったり、踊ればヘロヘロになったりと・・・ちょっと体力不足かな。

  でもその頑張りは伝わってましたよ

  そしてポール役の岡田義徳さんですが、・・・内気なウッチーでした。
  ああいうキャラができるのはわかっていたので、ちょっと新鮮味に欠けたのも敗因かな。

  ストーリーは父の勝手な生き方と母の自己中心的な生き方、・・・その狭間のポール、それを自分のこととは思わず逃げ出しているスティーブという相関関係から、家族のある生き様を見せているのですが、ポールが成長するわけでもないし、父親が改心するわけでもない。
  好転もなにもしないってのが、見終わった後の虚無感を増大させます。

  オープニングとエンディングに「漂う電球」のマジックを見せてくれますが、言いたいことがほとんど伝わっていないのが残念でした。

  まあ収穫といえば・・・やはり渡辺いっけいさんですね。
  本作品自体が10分休憩をはさむ2部構成なのですが、・・・2部から登場。

  意外にスレンダーなボディ(?)でオーラのあるいっけいさん。
  持ち合わせる雰囲気と広岡由里子さんをフォローするかのような演技でとてもよかったです。・・・正直、こんなに舞台栄えする人とは思わなかったです。

  やはり、・・・侮れない人ですね

  



  ウッディ・アレン作の作品好きな人・・・どう思ってるのかな。
  らしいっていえばらしいのかもしれませんが、私にはあまり・・・。

  いっけいさんを見たい方、必見かもしれませんね。。。





 

【あわれ彼女は娼婦】2006/07/29 in シアターコクーン

2006-07-31 23:57:04 | ■演劇-その他
今回は前回の「レイヤーケーキ」の観賞後に観た演劇『あわれ彼女は娼婦』をご紹介!

今回はひさかたぶりのシアターコクーンでの観賞・・・でも3階席だったのでキツかったです
シアターコクーン自体ですが、いろんな位置に客席が出せたりする多目的ホールで、見るたびに結構いろいろな形になってます。
シートはシンプルな椅子に近いですが、意外にも長時間の観賞に耐えられます。
結構好きなホールの一つですね。


あわれ彼女は娼婦1
あらすじ
 舞台は昔の北イタリア:パルマ。ボローニャへ留学していた名家の子息(兄):ジョヴァンニ(三上博史)が帰ってきた姿を見た妹のアナベラ(深津絵里)は禁断の恋に落ちる。そのことを思い切って兄に打ち明けると兄もまたアナベラのことを兄妹の関係を超えた愛を抱いていた。
 アナベラは年頃ということもあって、各地の名家から求婚者が訪れていた。
 その中の一人、ソランゾ(谷原章介)のことはアナベラの父:フローリオ(中丸新将)も気に入っており、あとはアナベラの気持ち次第といった感じであった。

 そんな中、アナベラはジョヴァンニの子を妊娠してしまう。

 名家の誇りを守り、禁断の愛の結晶を隠蔽するため、アナベラはソランゾのもとに嫁ぐが、ソランゾは彼女の不貞を見抜き怒り狂う。
 おなかの子の父親が実の兄であることを探り当てたソランゾは復讐を企てる。

 はたしてジョヴァンニとアナベラの運命は。。。


感想
 満足度(星3つ)

  どうも蜷川演出が以前から好きになれなかったのですが、意外にも今回は緩急がありました。笑いもちょっと取り入れながら物語を終盤まで盛り上げていくところは見事!
  何と言っても圧巻だったのは舞台でのとカーテンを使った演出。
  場面転換や心情の変化を見事に舞台全体で表現していました。
  そういう意味では今回の舞台は『光』がテーマだったのかもしれません。

  見事な部分もありますが、マイナス面もあり3星です。
  詳しくは下記をどうぞ!


  <<以下ネタバレあり>>

  ストーリー面で言えば、禁断の愛に落ちたジョヴァンニとアナベラ。
  世間から見れば異端であり、彼らにとってはそれが真実の愛であっても「光」の当たらないところにいたともいえます。
  日の当たる場所を堂々と二人で歩きたい・・・そんな思いからか、彼ら二人の衣装は”白”でした。
  でもたぶんこれは光(照明)が当たったときに栄える演出の一環でもあったと思います。

  ラストでは狂気に見入られたジョヴァンニが変わり果てた妹と共に赤い光囲まれた世界から一点の光に包まれます。きっとあれで二人の場所へ行けたのでしょうか。。。
  ・・・それにしても衝撃的な結末でした。

  役者陣で今回の収穫は谷原章介さんです。
  ソランゾの貴賓溢れた演技をしたと思えば、アナベラの不貞に気づいたときの怒りの演技、そしてラストまでの心情の変化と見所もたくさんありながら、見ごたえのある演技をしてました。
  舞台向きというか、良く通る声と遠くから見てもかっこいい立ち振る舞い、良かったです

  もちろん三上博史さんの心苦しい感じの演技はテレビそのもの。。。
  ラストの狂気加減も予想通りの出来栄えで、損無しって感じですね。


  あとは肝心の深津絵里さんですが、・・・こんなもんですかね。
  蜷川演出の場合、大竹しのぶさんのときもそうでしたが、・・・女性の演技があまりいいと思ったことはない。結局、台詞回しも多くなりどれも同じに感じてしまうのが難点です。・・・そんな感じであまり感想はありません。


  最後に舞台装置ですが、名家の家をモチーフにした固定の建物で、二階建てで観音開きのドアが多数ある形式。ドアを閉めたり、カーテンをしめたり、ドアの向こうから照明を照らしたりとちょっとずつの変化なのですが、それだけでいろいろな場面を作り出してました。・・・これはホントに見事!

  ただ、舞台固定のため誰かが来たり、移動したりする場合、1階の客席通路を多用する演出をとってました。・・・はっきりいって独り善がりの演出ですね。観客の目線での演出ができていない証拠でしょう。
  前方の席の人は振り返って見ることもできず、中2階、3階席からはかなり見づらい。
  演劇は会場に入った観客全てが平等に楽しめる作品、演出、装置・・・であるべきであり、一定の目線でしか考慮されていないことが非常に残念でした。
  会場も演劇の一部ってことですわ。



  とはいうものの、新たな収穫や見所も多々あり、結構楽しめた舞台でした。
  満足度としては及第点ですね





【開放弦】2006/07/15 in パルコ劇場

2006-07-19 23:58:10 | ■演劇-その他
今日は先週末に観たパルコ+リコモーション プレゼンツ『開放弦』をご紹介。。。

開放弦1思えば1ヵ月ぶりの観劇ですが、今回は水野美紀さんや京野ことみさん、そしてナイロン100℃でもお馴染大倉孝二さんが出演されるということで、ちょっとミーハーな気持ちで取ってみました。

実を言うとパルコ劇場は2度目なのですが、会場としてはノーマルなところ。。。
公演を行う会場としては申し分ない席幅で、逆に本場:本多劇場は積幅は非常に狭いです。・・・まあ観やすいところですね。

今回は昨日アップした通り、『ディセント』観賞後で一息入れたところで観てきました

あらすじ
 ある田舎の家に新婚夫婦が住んでいた。
 この家には借金があり、借金の発端は稲作時に「くいしんぼう」という鴨を使って雑草駆除を最初にやっていたことだった。この「くいしんぼう」は、最初は雑草などを食べていたが、それがなくなると稲まで食べてしまう鴨である。他の農家にも「くいしんぼう」の雑草駆除が浸透していた矢先であったため、最初に始めた家が悪いということになり、多額の負債がのしかかったのだ。

 新婚夫婦にも秘密があり、夫の遠山(丸山智己)はバンドをやっていて借金持ち、妻の恵子(水野美紀)は夫の子でない子を妊娠している。またこの夫婦は近所で二人で歩いている姿も見たこと無いくらいなのに結婚した。

 ある日、東京からやってきた漫画家夫妻(河原雅彦&犬山イヌコ )の乗る車に遠山がはねられ、右手が動かなくなってしまう。そんなとき、バンドの曲がネットのダウンロードで売れていると伝えに来た門田(大倉孝二)と依代(京野ことみ)が集まり、償い、友情、嫉妬・・・といった感情が描かれていく。

 バンドの運命は? 新婚夫婦は幸せになれるのか?


感想
 満足度(星3つ)

  よく出来ています、ホントに。
  でも所々分かりづらい演出があって満足度は低めです。。。
  ストーリーとしては途中、「これどうやって終わるんだろう・・・」って感じだったのですが、最後は何となく切なくなるような感じで良かったです。
  あえて言えば、大倉孝二さんのキャラまかせな部分と水野美紀さん、京野ことみさんの存在感の薄さが残念だったので3星です。

  <<以下ネタバレあり>>
  全体的に「静」のお芝居なのですが、ポイントポイントで大きな動き、例えば大倉さんが鴨をスライディングで吹っ飛ばすシーンなんかはとてもよかったです。

  ストーリーとしても、仮面夫婦の二人がギターを一緒に弾くシーンから言葉でない演技でどんどん気持ちが接近していく様がよく表現できていました。


  でもこの舞台はやはり大倉さんあっての舞台という感じ。
  個人的には犬山イヌコさんにもっと個性をつけてほしかったです。
  ・・・そういう意味では唯一「バームクーヘンに巻かれて」は良かった・・・というか犬山さん描きそう・・・。

  舞台装置としては田舎の一軒家固定のセットでしたが、遠くから聞こえる音を多様することで舞台変化を不要としてました。これに限ってはこの方法でGOOD!

  どうしても気にかかったのはシーン転換前に出演者の誰か一人がスポットライトに照らされてしばらく佇むのですが、・・・はっきり言って意味わかりません。
  次のシーンのためか、前のシーンのキーパーソンなのか・・・いろいろ考えましたが、どうしてもわからない演出でした。


  様々な事が起こり、ラストへ。。。
  まさかの展開でした。
  でも、最後に開放弦が響いたとき、誰もがこの作品のテーマとその切なさに気づきます。

  このシーンになって、今までのシーンが数珠繋ぎになります。
  ・・・スゴイ!
  ちょっと予想外に感心しました。

  


  水野美紀さん・・・ホント背が高いです。隣に並んでる大倉さん、丸山さんと変わらない。。。でもキレイでした

  俳優さんを観に行って、ちょっと儲けた感じの作品でした。
  まだ公演中ですので、よろしければどうぞ!





【シティボーイズ ミックスPRESENTS『マンドラゴラの降る沼』】2006/04/12

2006-05-10 23:50:36 | ■演劇-その他
過去ネタですが・・・忙しくてUPできてなかったのでご紹介!
先月行ってきましたシティボーイズ ミックスPRESENTS『マンドラゴラの降る沼』東京公演を書きま~す

本門寺1 本門寺2

 今回初めてシティーボーイズの舞台に行ってきました。
 実は去年の行こうと思ってたのですが、結局タイミングが悪くて行けずじまい。。。 
 今年は本門寺で行われるということもあって取りました


 本門寺は東急池上線池上駅から徒歩10分くらいかな、最初の写真(左)は本門寺入り口の階段です。・・・やられました、こんなに階段あるとは。日頃の運動不足が身にしみます

 階段を登りきり、ちょっと歩くと本堂があります。写真(右)は本堂です。
 しっかりお参りしました

                                       本門寺3

 そして進行方向右側に行くと五重塔、でも周りは墓もありました
 夜だからライトアップされてました。。。意外にもいい感じ


 そんな観光気分をちょっと味わいつつ、特設テントに辿り着ました。
 でもこれあんまり寺でやる意味無いな~テントだし・・・。(写真(左下))
 そんな中開演してみると、開始から5分間、本門寺住職のお話がありました。・・・なんか雰囲気でてきた~って感じですが、それだけかな。。。

特設テント 特設テント

 写真(左)は開演前の会場内。。。
 ホント、特設テントでしたが、音響は結構整ってました。



内容ですが、ショートコントやりまくりです。

 それがまた普通に大笑いもありますが、小笑いの重ねです
 セットとかあんまり金かかってる感じも無く、舞台演出ってものはほとんどありませんが・・・なんか楽しい
 また無駄に衣装に金かけてる感じもちょっとあってGOOD!

 ちょっと驚いたのは客層です。
 平日の夜公演ってこともあったのかもしれませんが、20代後半から30代のOL2人組が多いんです。会社帰りに粋な笑いでも・・・カッコイ~


 今回はいとうせいこうさん、中村有志さんなどなど、個性的な方が勢ぞろい。面白かったです。


 それにしても雰囲気も良く軽く笑えて楽しい時間が過ごせました。。。
 また来年も行きたいな~。



【SET第43回本公演 ニライカナイ錬金王伝説】2005/11/06

2005-11-07 01:28:08 | ■演劇-その他
みなさん久々に舞台行ってきました
今回は池袋・東京芸術劇場で三宅裕司率いるSET(スーパー・エキセントリック・シアター)の新作公演。。。
SETの公演を観に行くのは初ですが、三宅裕司さんや小倉久寛さんらの舞台、安心して観に行ってきました。

舞台をいろいろと観に行くようになって随分経ちましたが、千秋楽を観に行くのは初めて。。。
ちょっとドキドキしちゃいました


物語は沖縄の近くの“無論島”という米軍基地が撤退したばかりの島を舞台に、この島で幼少時代を過ごした経済学者(小倉)が東京から戻ってきたところからはじまり、そこに訪れた投資家(三宅)が島全体を巻き込んでこの島の抱える問題を解決していったようだが・・・って感じで面白~く纏めた作品。


面白い・・・けどクドい笑い
でもそれが魅力だな~って感じました。
劇中で三宅さんと小倉さんの掛合いがあるのですが、まさに俗に言う「天どん」・・・まだやんのかよってツッコミ入れたくなるくらい・・・王道だな~
それに追随して物語はどんどんスケールが大きくなってちょっとトッピになっちゃってます。


いや~楽しめました。。。
通常、終劇後のカーテンコール回。でも何か回もやってくれました
3回目には劇中でサイコ-に笑ったギャグを子役と一緒に、最後には劇中で使われたBIGINの書き下ろしの曲、太鼓や踊りを交えてミュージカルな感じがすごかったです。

SETのみなさん、ご苦労様って感じでした。


【写楽考】2005/9/10 in シアター1010

2005-09-10 23:36:35 | ■演劇-その他
今日は北千住のシアター1010で舞台『写楽考』観てきました☆


出演は高橋和也、田中美里などなかなかの顔ぶれ。1階席は結構満席でしたが2階席は空いてたな~。私は1階席の歌麿席最前列(中央やや後ろくらいかな?)で観ました。


さて内容はと言いますと、東洲斎写楽の謎の半生を一つの見方で語ってます。
「語っています」と書いたのはホントに語っていた=長台詞のオンパレードだったからです。まあ、以前観た大竹しのぶ主演の『メディア』よりは長台詞・早口ではなかったけど、とにかく長い
・・・役者って大変だなって再確認しました

若き日の写楽歌麿十返舎一九と女、そこから晩年までを現代的な演出を上手く組み合わせて描いてました。この舞台はなんと言っても音響照明スモークといった舞台演出がスゴイ! 特に照明は上手く使ってるなーって思いました。
役者も個性的で楽しませてもらいましたが、田中美里さんがあんなにかわいらしい声でやってるのは予想外(?)だったかな。

内容も面白かったのですが、3時間と長~い。まあ面白ければ長くてもいいんですが、台詞が長い分、観客の集中力が途切れやすいし、台詞中のアクション(表現)が少し足りない感じがしました。あと、田中美里さんが劇中で地団駄を踏む場面があるのですが、足をドンドンするだけがしばらく続くのもちょっと頂けないかな。

それ以外はよくできていて見事な演出に驚きました。こーゆーのもアリだねぇ



【もとの黙阿弥】2005/08/27 in 新橋演舞場

2005-09-06 00:23:00 | ■演劇-その他
ちょっと落ち着いてきましたので、先日観た舞台『もとの黙阿弥』の感想書いちゃいます☆
ちなみに写真は開演前の舞台です。

初めて新橋演舞場に行ってきましたが、やはりすごい所ですね。
よく舞台を観に行くシアターコクーンパルコ劇場などとは別の雰囲気があって、しかも・・・年齢層高っ
・・・かなり浮いてました。


しかもPM5:00開演ってこともあって、途中休憩が2回、しかも中で飯まで食えてしまうって初めてづくしでした

余談ですが、途中で休憩をはさむ舞台は今まで1回しか観た事なくて、天王洲アイルのアートスフィアで観た『8人の女たち』くらいなものです。そのときは1回でした。


さて内容はといいますと、お金持ちだけど権力のない家の令嬢(田畑智子)と、家柄はあるけどお金を欲してる家の養子男爵(筒井道隆)が、半ば政略結婚を取り決められ、両者ともダンスパーティのために西洋ダンスを習いに大和座へ・・・とこんな設定です。習いにきたら鉢合わせてしまっただけではなく、両家共、結婚相手を見極めるために主従が入れ替わっていたから大変だぁ。気づくことできるかな?ってのがこの物語です。


なんと言っても出演陣が豪華です。大和座の座頭・飛鶴には高畑淳子、番頭は村田雄浩、男爵の姉には池畑慎之介、令嬢の女中に横山めぐみ・・・見ごたえありました。
特に筒井道隆の浮世離れしたバカ男爵っぷりはハマリました。

分かりやすい展開と笑いの絶えない演出、飽きずに観れました。

ただ、やはり終わりよければ全てよしとはよく言ったもので、なんとなく最後のどんでん返しが不完全燃焼って感じでした。この終わり方で年齢層高めの観客が満足できたかどうか・・・でも個人的には結構好きかも


ちなみに今週末は『写楽考』に行ってきます♪