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FuYuKaiな感じ

映画/舞台大好きな♂の日々を綴った不定期更新な日記。。。

【ヨコハマメリー】2006/11/29 in キネカ大森

2006-12-01 00:51:33 | ○映画/DVD【や行】
本日も映画感想をアップ
って言っても今回はちょっと特殊・・・ドキュメンタリー『ヨコハマメリー』です。

やはり普段観るジャンルの映画では無いので、ちょっとアップも戸惑いました。。。
でもこういうのもたまにはいいですね

久々、キネカ大森での鑑賞・・・ここもやはりいいですね。
なんかマニア受けしそうな映画をやってくれるので、毎回上映予定が楽しみな映画館です。


ヨコハマメリー1

あらすじ
 真っ白に顔を塗り、浮世離れした服装の老婆が横浜の街角に立っていた。
 彼女の名はメリー。
 誰も本名も年齢は知らないが誰もが知っている人物だ。
 戦後のアメリカ支配下の荒れ果てた街で娼婦として立ち続け、その気品ある立ち振る舞いで、いつしか街の風景の一部となっていた。

 1995年に突然横浜の街から姿を消した「ハマのメリーさん」。
 ほとんど話をした人はいないが、有名人なだけに「死んだ」「広島の実家に帰った」など噂があとをたたない。
 少ないながらも彼女を知る人物たちの証言から現在に至るまでのメリーさんの半生が今紐解かれる。。。


感想
 おすすめ度(星2つ)

 非常に興味深い作品。少ない彼女と横浜の当時の写真を織り交ぜながら、シャンソン歌手・永登元次郎さんの証言を得ながら、当時の彼女の姿が思い浮かんでくるような感じでした。

 ・・・ただ証言が少ない。何も語らなかった人だけに、ほとんどが永登元次郎さんのお話(しかも歌付き)で、もっと戦後や高度成長期の他の映像や写真を織り交ぜた方が良いと思いました。
 映画なんだから・・・映像使わないのはですよね。あと・・・(下記参照)。ってことで2星です。


  <<以下ネタバレあり>>
  あまりよくない表現ですが「パンパン」「洋パン」と呼ばれる娼婦たちが夜の街にたくさん立っていた時代、そんな時代から立ち続けているメリーさんの姿が本当は見たかった。
  でも・・・写真がないから当時を知る人たちがその姿をありのまま教えてくれましたが、やはりどことなく個人の主観が入ってしまっている感じ。。。

  特にメリーさんが通っていた美容室の店主は・・・絶対にもっと蔑視していた感が否めない。そういった情報の中でしかメリーさんの存在がないということがこの映画をせつなく、そして真実を追い求めたくなる作りにさせているように感じました。

  とはいうものの、ラストに現在のメリーさんが登場。。。だったら本人の口からこうだったと聞きたかった・・・でもきっと無理だったんでしょうね。
  このことはこの映画を最後まで観た方には分かることだと思います。

ヨコハマメリー2  永登元次郎さんの歌は確かにこの本篇の中ではメリーさんのことを歌っているように聞こえました。でも、それは自分自身のことであり、決してメリーさんだけのためではないと思います。

  ドキュメンタリー作品であれば、観る人に偏見を持たせず、ありのままを伝えるべきなのに、この作品では偏見に満ちた感じがしました。でもこれこそがハマのメリーさんそのものだったのかもしれませんね。。。

  最後に感じたのは・・・本当に彼女がアメリカ人将校とのだけのために横浜に立ちつづけたのかということです。実際にはそんな奇麗事だけではなかったと思います。

  そうでなければ横浜の街をあんなに愛せないと思います。


  ある意味、登場する証言者の全てを信じず、独自の視点で観れる方ならおすすめできると思います。

  ちょっと驚きますが、上映はテレビサイズ(4:3)でした。
  予告後にカーテンがテレビサイズに閉まるのを初めて見ました。。。
  ちょっとそのことに感動

  ドキュメンタリーはまだまだです





【ゆれる】2006/09/02 in シネアミューズ イースト/ウエスト

2006-09-08 00:25:46 | ○映画/DVD【や行】
今回は結構巷で評価の高い『ゆれる』を観てきましたのでご紹介!


今回の上映館はシネアミューズ イースト/ウエスト・・・まあ結構行く映画館の一つですが、だいたい混んでます。
今回はウエストで観たのですが、シートは背中までの背もたれと極普通なすわり心地。
でもあまり疲れません。
ただ座席自体がちょっと低いかな。。。
段差もゆるやかなので観やすいってわけではないですね。
ここは座席数としては普通なのですが、立ち見を許すのであまり好きではないです。
でもいい作品が上映されるので・・・つい行っちゃいます。


ゆれる
あらすじ
 東京で写真家として暮らす猛(オダギリジョー)は母の一周忌で久しぶりに故郷へ戻ってきた。父:勇(伊武雅刀)とはあまり顔を合わせづらいが、故郷で家業を継ぎ、その父と一緒に暮らす兄:稔(香川照之)には尊敬の念があった。
 実家へ行く道の途中、家業のガソリンスタンドで幼なじみの智恵子(真木よう子)を見かけるが、お互い気づかないふり。

 稔の心遣いで呼ばれたものの、実家では父と口論に。。。

 そんなとき稔にガソリンスタンドから電話があり、猛が送っていくことになり、そこではじめて智恵子と話をする。
 昔のような関係をと願う智恵子とは対照的に猛はそっけない。
 そんな微妙な関係はあるものの、次の日、3人で近くの渓谷へ遊びに行くことに。。。

 なつかしい場所にはしゃぐ稔。猛は黙々と自然を撮りはじめ、つり橋をわたり奥へと入っていく。
 そんな猛を追いかけようと智恵子は自分もつり橋を渡ろうとするが稔が止めようとついていく。そのときだった。

 つり橋には稔と智恵子、その瞬間を目撃したのは猛ひとり。
 転落した智恵子は事故か、それとも・・・。



感想
 おすすめ度(星3つ)
  心境の変化とつり橋が「ゆれる」の醍醐味。
  そういう面ではよくできた作品ですが・・・まだケツが青い感じです。
  オダギリジョーファンにとってはたまらない作品かもしれませんね。
  でも個人的には香川照之さんや蟹江敬三さん、そしてなんといってもキムキム兄さんですかね。脇を固める役者とストーリーとしての面白さ、あとちょっとオダギリジョーさんの演技に3星です。


  <<以下ネタバレあり>>
  よくできた作品ですが、やはり所々まだまだな感じがします。
  全体的にゆったりとした作品で、猛の心情の「ゆれ」をその中で精一杯表現しようとしているのですが・・・長い。
  
  長いのは映画ではなく、シーンの一つ一つ。。。

  それぞれのシーンは確かに無駄ではないのですが、まだまだ切れるはず。
  そのおかげでせっかくの作品が間延びしてしまっている。
  ・・・もったいない感じですが、ゆったりした中にもテンポが必要だと思います。

  ストーリーとしては非常に面白い。
  兄がしでかしたことを信じたくない気持ち、故郷の女に愛想もつきちょっとホッとした気持ち・・・いろんな気持ちが交錯してラストへ向かいますが、これは結構ハっとします。

  演技自体は結構上手いオダギリジョーさんですが、今回の押さえ気味な演技はGOODでした。

  正しいと思っていたことが、実はそうではないと気づく感覚がラストシーンで見事に交わっていると思います。

  裁判のシーンでは検察官役で登場したキムキム兄さん(木村祐一)。
  最初はわざと棒読みのような罪状読み。でもそうしたことが、この後展開される公判シーンでの布石になっています。
  証人の登場や被告人(兄)への質疑・・・だんだんと苛立ちや感情が出てくる感じが見事でした。・・・まあそういう意味では蟹江敬三さんも同様ですね。

  そしてガソリンスタンドの店員を演じた新井浩文さん。・・・あの雰囲気が何ともいえないですね

  意外にも豪華メンバーが出演しているこの作品。
  それだけに残念な感じでした。。。


  オダギリジョーファンは結構楽しめると思います。
  あんなカッコイイことしてみたいな・・・まあ無理ですが






【ユナイテッド93】2006/08/20 in スカラ座

2006-09-03 23:37:37 | ○映画/DVD【や行】
今日はちょっと更新遅れましたが、話題作『ユナイテッド93』を観てきましたのでご紹介!


私自身、意外にもスカラ座で観るのって1、2回目だったんですよ~。
どうやらとなりのみゆき座では何度も観賞してるのに・・・作品の縁でしょうか・・・不思議とあまりなかったです。

大きさはみゆき座より大きく、シートはほぼ変わらないですね。
まあ昔はみゆき座もスカラ座2って言ってたみたいですから当然ですよね。
なんで名前変えたんですかね。
シートはゆったりとしたシネコン系シート。シート幅も広く、前シートとの間隔も平均的で、どの角度からも観やすく、音響も申し分ないです。
落ち着いて観られるいい映画館ですね。


ユナイテッド93_1
あらすじ
 2001年9月11日、この日もいつもと変わらず空港も航空管制も平穏な一日を送るはずだった。

 ニューヨーク発サンフランシスコ行きのユナイテッド航空93便は朝のラッシュに巻き込まれ、予定時刻を30分以上送れて出発しようとしていた。機内には乗客乗員40名が乗っており、その中にはテロリストがいたが、誰も知る由はなかった。
 最初の異常はアメリカン航空11便。ボストン情報センターで傍受した無線に「操縦室を制圧・・・」という言葉が聞こえてきたからだ。その情報はボストンの防空指令センターにも伝えられ、無線内容が分析にかけられた。
 徐々に航路を外れていくアメリカン航空11便。連絡もとれず、他機の航路と危うく接触の可能性もある。

 そんな中、無線の分析結果に「プレーンズ(複数)」の発音が・・・。
 その直後、アメリカン航空11便はレーダーから姿を消し、しばらくするとCNNからワールド・トレード・センターに航空機が衝突した映像が流れてきた。

 同時ハイジャック・・・その可能性に奔走する航空管制。

 その頃、ユナイテッド航空93便でも数人のアラブ人たちがその機会をうかがっていた。
 何も知らない乗客乗員。そして必死に管制しながらハイジャック機を探す航空管制。

 はたしてユナイテッド航空93便だけが途中で墜落した真実は・・・。



ユナイテッド93_2

感想
 おすすめ度(星4つ)
  ただただ凄いの一言。。。
  すべてがまるでドキュメンタリーのように流れていく展開と、何の説明もいらない作り・・・すばらしいです
  そして衝撃のラストにはただ悔しさ憤りで涙が止まらない感じでした。・・・久々に劇場で泣きました。。。


  非常によく当時の関係者から情報を仕入れているようで、エンドロールを見ればわかりますが、実際の本人が数多く出演しています。
  それはそれでかまわないのですが、やはり問題は情報の無いユナイテッド航空93便内の出来事。。。 
  ここは少ない情報から着色するしかなく、オリジナルストーリーで構成されており、若干違和感があったので4星です。


  <<以下ネタバレあり>>
  とにかく全体的に低予算作品なのか、カメラも手ぶれありのような撮り方のため、飛行機内のシーンはかなりの臨場感が味わえます。
  そして航空管制や防空センターのやりとりはまさに大混乱!
  途中から現在アメリカ上空を飛んでる航空機全てが対象となって、コレはOK、コレは怪しいとかもう見ているこっちも何が正しい情報なのかわからない状態。

  これはもうどうしようもないですよね。。。

  そして大統領命令によっては撃墜・・・ってことで軍からは戦闘機がスクランブル発進!
  首都上空に配備するにしても通常の発進の場合と異なり大混乱。。。


  こんな感じで実際に起こったやりとりは事実そのままに堪能できました。

  
  そしてユナイテッド航空93便内でのハイジャック劇。。。
  アラブ人たちが機内で操縦室に押し入るタイミングを見計らい、ハイジャック犯の緊張感まで表現してました。でも伏線が上手く使いきれていないのが残念。
  離陸前に機長がCAに操縦室に入る際のドアのノックの仕方を決めてましたが、ハイジャック犯が押し入るときのには全くそれにはふれていない。
  CAが忘れていたとか機長が気づかなかったとかその部分もちゃんと表現してほしかった。。。

  クルーたちを脅す手段は爆弾・・・まあ確かに怯えます。
  ですがその間でも携帯や機内電話から助けを求めたり・・・いろいろと展開を見せてくれます。
  一つ疑問なのがCAの対応。。。
  CAはどの航空会社でも緊急訓練を受けた優秀な人たちだと思っていたのですが、それが客を差し置いて最後まで何の役にも立たない。
  実際の行動を知る術はありませんが、ユナイテッド航空のCAはこんなもんだと思われたらたまりませんね。。。たぶん乗客の力でハイジャック犯たちの目的を阻止したってのを描くための演出だと思いますが、あまりにもチープかな。

  さらに乗客の電話・・・機内電話で繋がるのはわかりますが、上空でも携帯は繋がるの?なんか繋がる人もいました・・・どうしてでしょう?

  そして最後の賭け・・・ここは是非劇場でご覧ください!!
  必死に操縦室を奪還しようとする乗客、なんとか守りきろうとする犯人たち。
  まさに白熱です!

  ただユナイテッド航空93便の本当の目的地・・・ホワイトハウス
  わざとその写真を操縦桿に貼って分からせてる感じがイヤでした。。。
  いろんな意味で様々な意図を感じました。
  だからこそ問いたい・・・本当にホワイトハウスだったんですか?
  


  何はともあれ映画としては申し分ない出来でした。
  アラはあるものの、これだけ語らずに表現できて観客を考えさせることができる作品はあまりないでしょう。。。

  そういう意味で観る価値ありの作品でした






【ユージュアルサスペクツ】

2005-09-25 17:01:33 | ○映画/DVD【や行】
ちょっと暇ができたので久しぶりに観てみました。


■□■『ユージュアルサスペクツ』□■□   【評価:
   (原題:THE USUAL SUSPECTS) 106分
 1995年 アメリカ  監督:ブライアン・シンガー
 出演:ケビン・スペイシー、ベネチア・デル・トロ 他



何度観てもスゴイ作品だな~って思います。
さすがに何度も観ているので、どこにヒントがあるのかって目線で観ていますが、それでも作品の完成度の高さに感心しちゃいます。


想像と現実を上手く取り入れながら、観客に何が本当なのかを分からなくさせ、最後には『そーだったんだ~』って思わせる原作/脚本のうまさ、最高です。
サスペンスとしてはありふれた事件(派手さもないって感じ)だけど、内容に練りこまれた本当のサスペンスは一級品です。

この感覚はなかなか出会えませんよ。おススメです