小沢一郎氏の往生際が悪いのは、政権を取ることが出来たのは、自分の御蔭だと自負しているからです。大勝した衆院選挙で新人候補者に毎月300人に200万円づつ10カ月に渡り、渡し続けてきたのは小沢一郎氏自身だからです。1カ月6億円。10カ月で60億円。渡していたというのです。
どこから工面した金か解りません。湾岸戦争でアメリカに想像もつかない大金を払いながら感謝されない事件がありました、あの金の行方はどこかまだ分かっていません。それに政党助成金を私使してため込んだという噂もあります。とにかく60億円使ったという噂は、存在します。
小沢さんにとってみれば民社党は自分の党だと思っている筈ですし、周りの党員もそう思わざるを得ません。何の因果か肝心の時に小沢さんは日本にとっては有り難いことですが本人にとって付いていないことだらけです。鳩山さんがどうにも成らなくなって辞めた時も、自分だけ辞めればいいのに「この際小沢さんにも責任を取って辞めてもらいます」と小沢氏にとっては、シナリオにない筋書きに成り、無念の幹事長辞職に追い込まれました。
実に不本意な辞任で有るか、あの時鳩山氏と抱き合ってエールを交わしたときの形相は、憤懣やるかたない怒りと無念さを、映画なぞでは表現できない、リアルな表情として歴史に残る今年の顔で有りました。
自分の党だと思っている小沢氏にとって、菅氏になど渡したくない未練があったのでしょう。党首選に、恥も外聞も無く出馬しました。仕方なく鳩山さんも応援しました。これで勝ったと思ったのでしょうが、世論が待ったをかけ。党首になることはできず、負け惜しみに「一兵卒」と言う言い慣れたお得意の言葉で影の党首気分で居ました。
それが今の境遇まで落ち込んでみて、もう後がない所まで来てしまいました。傲岸に構えて、岡田幹事長にも会おうとしなかった、小沢氏が衆院政治倫理審査会への出席をめぐり滔々直接対決をしてしまいました。
岡田、「政倫審に出て国民に説明する必要があります」
小沢、「裁判で潔白を証明する。政倫審で話をする必要はない」
岡田、「あなたの問題が来年の通常国会や統一地方選挙への妨げになっています」
小沢、「選挙や国会運営は幹事長の責任じゃないか」
岡田、「それはその通りですが、妨げの一つになっているのも事実です」
会談は約25分間に及んだが、両氏の主張はかみ合わず平行線をたどった。と新聞の一面に載っていますそろそろ、分裂する時期が来たのか。政界は今年末をよそに過熱しています。菅、仙谷両氏には、日本的恩義など通じそうも在りません。社会主義国家は裏切りは常識ですから。