MY LIFE  

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ひんやりとした口当たりなのに

2008-08-26 00:12:39 | 右から左へ受け流す本達
 今年のお中元に銀座千疋屋のマンゴージュースを頂きました。瓶入りです。めったにもらえるもんじゃないので、早速家族の誰よりも先に栓を抜いて飲みました。すると、すごく濃い天然物を絞ったものだから当然と言えば、当然なのですが。氷を入れて、少し口当たりをさらっとさせたつもりでしたが、果実の持つ味にくらっとしました。

 さてさて、マンゴージュースについて語りたいわけではなくて、そんな口当たりと似ているなと思ったのが、江國香織さんの『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』という本です。先週図書館から借りてきて、5~6年ぶりに再読しました。友人・姉妹など繋がりのある関係の女性達の恋愛群像劇です。江國さんの本はたくさん読んできましたが、彼女の文章はきりりとしてて、読むとひんやりした感じの声が私の頭から流れてくるのです。少し離れた目線から書かれているせいか、もしくは、isoの生活とはかけ離れた都会感・育ちのよさが物語の小物から溢れているせいもあるかもしれません。なりたいけど、なれない絶対的な壁があるなあと物語を楽しみながら思っていました。

 今回、再読して、文章の印象は相変わらずひんやりしていましたが、ここに描かれている恋の模様や女性達が持つ感情のドロドロ加減は昔よりも身に迫るものがあって、始めに書いたジュースをのんだ印象にとても近かったのでした。昔は共感できなかったキャラクターに共感したり、これやったらうまくはいかないなと思うものがあって、読む年代によって印象や意見が変わる物語だと思います。自分が結婚して家庭を持ったら、また変わるのでしょう。


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