ふくらく通信

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気仙沼の「ほやボーヤ」 :2009年12月17日の食べ歩記

2013-11-09 17:49:06 | 食べ歩記
「日が暮れたら、そこで引き返そう」と、連れ合いと海沿いの道を行く。
目指すは気仙沼。松島も石巻も通り過ぎ、歌津も日暮れ前に通過できた。
だが、本吉を過ぎて大谷海岸あたりで日が沈みそう。

大谷海岸から気仙沼までは、もう間近だ。
こうなったら、暮れ六つを期限にして気仙沼に入り、町を少しだけ廻って帰ろうということになった。

夏なら、まだ明るい時間だ。今度は日の長い時季に来ようと言いながら、いよいよ気仙沼に到着。
すっかり黄昏時となり、駅から近い通りで、灯りのついた菓子店が目に付いた。
店先には、「ホヤぼーや」の描かれたのぼりが見える。

さっそく店に入り、ホヤぼーやを連れ帰ることになった。
といっても、大きなホヤぼーやそのものではなく、連れ帰ったのは小さな分身だ。それは、甘くて美味しい。

実は、気仙沼菓子組合が共同開発したお菓子、「ホヤぼーやサブレー」である。
気仙沼市内の加盟店11店で販売している。
今回、寄ったお店は、駅近くの「ガトーしらいし」さん。

「ホヤぼーやサブレー」は、クリームをはさんだもので、クリームには何かが入っている。
だが、クリームに入っているのは、ホヤではない。
甘い香りのパイナップルが入っている。

そう、ホヤが「海のパイナップル」と呼ばれることから、それを洒落てパイナップル入りのクリームをはさんだ、芳ばしいクッキーが作られたのだ。

お店の方が明るく親切に話してくれ、「冷蔵庫で冷やして食べると、歯ごたえがいいよ」と教わった。
マーガリンを使ったサブレーの香りも良く、コクがあって実に美味しい。

サブレの表面にも「ホヤぼーや」が刻印され、にっこり笑いかけていた。
この甘いホヤぼーや君、また連れて帰りたいものだと大変気に入っている。   

※追記
震災で色々大変でしたが、気仙沼駅周辺は津波を免れました。ガトーしらいしさんは、同じ場所で営業しています。
津波被害を受けた所でも、仮設などで営業を再開している店があり、気仙沼の様々な菓子店で、今も「ホヤぼーやサブレ」が作られています。


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