ふらりと近づいて、まるで挨拶するかのよう。
美しい婚姻色を帯びた姿。
オイカワである。
流れに逆らって泳ぐ魚たち。
その生き生きとした明るさ、力強さに感心する。
実は、この渓流は、広場にかつての関東周辺の水辺を再現したもの。
渓流の中を覗けるのは、水辺を断面展示する施設があるからだ。
ちょっと不思議な光景も見られる。
普通は上流側に頭を向けて泳ぐ川魚だが、下流側に頭を向けて留まるイワナがいる。
なぜかというと、小さい滝の落ち込み部分なので、流れが変化しているのである。
自然の中で生きる魚の様子と共に、川の仕組みも分かって面白い。
ここは、葛西臨海水族園。
ドームの水族館の周辺に、林と川や池が再現され、その断面が見られるように、淡水生物館が作られている。