広浦の脇に、小高い丘が見える。
これが「日和山」である。
名取市の話では、閖上の日和山は、大正時代に海の様子や船の出入り、天候などを観測するために作った築山だという。(詳しくは、名取市政策企画課の「なとり百選」にて公表されている)
閖上の日和山の頂上には、富主姫神社が置かれている。
余談だが、富主姫神というのは良く分らない。もしかしたら、古事記にある「登美」と繋がるのだろうか。
そうすると、ニギハヤヒノミコトの妻であったトミヤヒメが思い浮かぶ。神武天皇を助け、国を平定した御子と妻ということから、国家安泰の神とされている。
さて、閖上の日和山の傍には、同じほどの高さに砂利が積まれていた。
いよいよ、土地の嵩上げの準備がなされているのだろうか。
日和山を右手に、道を西へと進むと日和橋が見えてくる。
日和山から橋の手前にも、以前は家や店が並んでいて、「美晴鮓」という寿司屋さんがあったのだが、そこも消えていて寂しかった。
閖上から西へ行くと、美田園という所に出るが、その辺りに仮設住宅がある。
今年に入って、その近くに閖上の仮設商店街「さいかい市場」もできた。