深井動物病院からのお知らせ

堺市・深井駅近くの動物病院『深井動物病院』からのお知らせのブログです

猫のおしっこがキラキラしています!

2018年09月17日 | 病気や治療について
まだ1歳3か月の若い雌猫が、ペットシーツにしたおしっこがキラキラしている、ということで来院されました。
血尿や頻尿などの膀胱炎を示す症状はありません。
持って来ていただいた尿を調べると、やはり炎症を疑う所見はありませんが、PHが7.5で弱アルカリでした。
さらにその尿を遠心してそこに溜まったものを調べると写真のような結晶がたくさん見られました。




これは「ストラバイト」といって、アンモニアとリンとマグネシウムが主成分の結石の元です。
若い犬猫でアルカリ体質によく見られ、結石の約60%を占める最も一般的なものです。
まだ臨床症状はありませんが、1歳3か月という若さで尿中にたくさんの結晶が現れていますので、
飼主さんには療法食に切り替えることをお勧めしました。
ストラバイトは療法食によってコントロールできます。
つまり、尿を希釈し酸性尿にしマグネシウムやリンの含有量を減らすことで、ストラバイト結晶の生成を抑えます。
特にオスでは「尿道閉塞」につながりますので重要です。
日頃から尿の状態を把握するのも大事ですね。


  これはロイヤルカナンの療法食「PHコントロール」です。