深井動物病院からのお知らせ

堺市・深井駅近くの動物病院『深井動物病院』からのお知らせのブログです

猫を探しています。

2009年03月26日 | 迷子・行方不明
3月24日夜に自宅から当院への通院途中にカゴから
逃げ出し行方不明になった猫がいます。
雑種猫、メス、推定8ヶ月齢、茶トラ、小柄、名前は「ガブ」
堺市中区の「小阪郵便局」を中心とした八田北町~宮園町付近に
いるものと思われます。
見かけた方、保護された方は当院まで御連絡ください。
(写真は2ヶ月足らずの時のものです。現在は大きくなっていますが
色や柄は同じです。)

なぜ狂犬病予防注射は法律で義務付けられているのか?

2009年03月25日 | 病気や治療について
狂犬病はウイルス感染で発症する伝染病です。
ときどき「うちの子供が犬に指を咬まれたが狂犬病は大丈夫か?」
といった問い合わせを受けることがあります。
どうも一般の方には「犬は元来狂犬病の病原体を体内に持っているもの」
というようなまちがったイメージがあるようです。
これは獣医師の責任でもあると思います。きっちり狂犬病というものを
皆さんに説明すことを怠ってきたためです。
元来、犬は狂犬病ウイルスに感染しているわけではありません。
日本には半世紀以上、発症した犬は確認されていません。
ただし、東アジアや東南アジアは狂犬病多発地域ですので、
安心している場合ではありません。物流の発達した現代では
いつ国内で発生しても不思議ではありません。

「狂犬病」という病名も誤解を与えているのでしょうね。
狂犬病はほぼ全ての哺乳類に感染発症します。ただし、動物種によって
その「感受性」に大きな差があります。
犬は「感受性」が高く、人も残念ながら「感受性」のやや高いグループに
属します。発症すると有効な治療法は未だになく、数週間という短期間で
死に至る恐ろしい病気です。

人の集まる都市部での狂犬病の流行は、犬が主な感染源になります。
野犬を捕獲し減らすことと、飼犬に予防注射を接種し感染防御することで
都市部での流行は防ぐことができます。
飼犬に狂犬病予防注射を受けさせる意義はここにあるのです。
犬の感染を防御することで人の生命も守れるのです。

どうかご理解のうえ、ぜひ愛犬に狂犬病予防注射をおこなってください。

4月になれば・・・「狂犬病予防注射」が始まります。

2009年03月25日 | 病気や治療について
「狂犬病予防法」に3ヶ月齢以上の飼犬は年1回の予防注射と
行政への飼犬登録が義務付けられています。
年度始めの4~6月におこなうように定められています。
堺市在住で過去に飼犬登録をおこなっている方には
近日中に堺市から通知書類が届きます。
内容をよく確認の上、その書類を持って予防注射接種にお越しください。
はじめての方はお持ちいただくものはありません。
当院は堺市から狂犬病予防注射事務委託を受けている堺市獣医師会会員病院
ですので、注射と同時に飼犬登録などの事務手続きがおこなえます。
(堺市以外でお住まいの方には事務手続きはおこなえません。地元の
保健所に予防注射接種証明書を持参し手続きをおこなってください。)
堺市では4月3日から市内の各会場で「集合注射」もおこなわれますが、
できればかかりつけの動物病院で受けることをお勧めします。
うちは料金も集合注射と同一料金でおこなっています。

紐(ヒモ)状異物に御注意を。

2009年03月21日 | 病気や治療について
昨日のつづきです。
猫はなぜか紐(ヒモ)が大好きです。
そしてなぜか食べてしまいます。
紐や毛糸やテープをその辺に置きっ放しにしていると
大変なことになります。
紐状異物は消化管内異物の中で最悪です。
紐が通過する際に消化管がアコーディオン状に
「たぐり寄せ」られ、血行障害から広範囲で
壊死(えし)してしまうからです。

レントゲン写真は猫を右下に寝かせて撮ったものです。
この猫は猫用おもちゃに付いている紐を食べてから
元気食欲がなくなった、ということで来院しました。
私も知らなかったのですが、最近のおもちゃは
猫が「紐好き」ということを考えて作っているようです。
切れやすく、レントゲンに映りやすいような素材を使用しています。
写真でも、腸内に細かく切れた紐がはっきり映っています。
これではアコーディオン状にたぐり寄せられることはありませんが、、、、。
この猫は症状が重かったので、念のため開腹手術しました。
幸い異物が通過したことによる激しい炎症のみで、その後の経過も順調です。
猫に紐は充分注意してください。(犬にも紐状異物による腸閉塞はあります!)



「異物」の飲みこみに御注意を。

2009年03月20日 | 病気や治療について
異物の飲み込み事故はよく見る症例です。
特に犬では比較的若い仔に多く、特にダックスに
多くみられます。
写真は8ヶ月齢のダックスが食べた鶏の骨です。
噛んで2つの割れた状態で胃内にありました。
鶏の骨は簡単に割れ、それも縦に裂けるように割れるので
断端が鋭利になりやすく危険です。
レントゲンでは骨端の軟骨が写らず細く見え、ドッグフードで
充満していたので、吐かせてみましたが骨はどうしても出ません。
次に麻酔下で内視鏡を入れて取り出そうとしましたが、思ったより
大きくて出せません。結局そのまま開腹・胃切開手術となりました。
取り出してびっくり!ご覧のように大きな骨端と鋭利な断端です。
夜の時間外診療で初診の方ですので、散々処置したあげくに
深夜の手術ですからさぞ不安だったと思いますが、開腹手術で正解でした。

なんでも飲み込みます。
梅干の種、桃の種、スペアリブの骨、鶏の骨、焼き鳥(竹串ごと)、
ハムを縛った網状の紐、靴下、パンスト片足、ピアス、ボールペン、
釣り針、携帯電話のストラップ、共同募金の赤い羽根(針ごと)etc
私が経験しただけでも言い出したらキリがありません。
人用の薬もよくあります。大衆薬と言えども鎮痛薬やカゼ薬は中毒死
する危険性があります。
異物の飲み込みには充分注意しましょう。