風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

夢青葉7月

2013年07月19日 | 詩吟
今回は、女性のゲスト一人、効率的な練習が行われました。
どこで練習しても8本の女性は、自分より低いキーで練習をせざるを得ません。

どうしても集団での練習は、高い声の人が我慢をするしか手がなくて、今日の夢組のようなパターンを除いて、男性の声の2本あるいは3本あたりで、声を出す練習をするのが通例です。

女性のための高さでの練習を特別にすることはないので、練習はそのようにするものと思っている人が多いと思います。

新しい吟法を練習するときは、やはり、自分の高さで、習う方が効率が良いのですが、結構感覚的には女性の方が優れているようで、低い高さで新しい吟法を習い、次に自分の高さに平行移動して吟詠をする。それで、不都合という人はいないようで、女性の柔軟さに助けられているように思います。




明後日(21日)は第5回グローバル全国吟詠コンクール大会の関東地区予選です。
初めて、夢組の会員の中からコンクール出場者が出ます。

二日後の大会のために、一番大切なことを考えたら、姿勢をよくして、持ち前の自分の楽器としての体の調整をまず行うこととしました。

夢体操を細かく丁寧に行いました。
詩吟と言ったら、あるいは、○○さんと呼ばれたら、一番リラックスして美しい姿勢を取りましょう。
しっかりと下半身で支え、上半身は力を抜いて、どのようにも動けるような姿勢が取れて、最高の音を奏でる、あるいは、流れるように次の動作へと移れる、そのような姿勢がとる。そして、あとは、今あるの自分の吟詠をするのみ。


肩甲骨は、上半身の骨盤とやっと巷で言われ始めました。
メディアで取り上げられたら、これほど、強いことはない。
その認識が強くなればなるほど、健康で美しい姿勢の人が増えるわけで、美しい姿勢から、ゆとりのある豊かな声があふれることになる。

なんて良い現象が起こってきたのだろう。

コンクールの直前に、姿勢を正そうなんて、教えている人がいるのだろうか、と、これを畫いている翌日になって思うのですが、、、

舞台をイメージしたら、姿勢のことしか浮かばなくて、いつもより長々と手を取り、肩甲骨に触れて、お話をしてみました。
それぞれ、体の柔軟さが違っていて、前にたってその形をまねるだけでは、自分自身の形の取り方、止める位置は、違っていたと、彼女言いました。

そして、いつもやっている夢組さんも、改めて、思い直したり、今まで気づかなかったことを気付いたとの感想でした。

そのあとやっと吟詠。今日の夢組の課題が、Tさんの吟題でもあるのです。

真剣に、私の音源を聞いてくださったようで、先月とは見違える吟詠でした。
第一節と最後の節を、完ぺきにの宿題は、果たされていました。
そうなると、欲が出てきて、私の吟じている大山を吟じなさいと、そして、転句の七の高さを上目に出しなさいとの指示をしました。

見事にこたえてくれました。彼女は、立ち向かいたい敵があって、それを、越えるためにコンクールに挑戦します。
その大きな敵は、ますます大きくなっているようですが、負けない!と、歯を食いしばる様子が、見える気がしました。

それでも、体を固くしないで、夢体操を思い出して、自分の一番良い姿勢をまずとることが出来たら、どんなに、手ごわい敵にも、吟をする時だけは、忘れて、たおやかな気持ちになってくれたらと思う。
そのためにも、すいっと、構えの位置を確保する。その姿勢は、さながら手練れの剣士のごとく、無駄に力まない、ゆらりと揺れそうな姿勢。

明日の、舞台の上で、審査員の前という緊張を強いられる場面で、固まらないでどれだけ自分の吟ができるか、楽しみです。

どんな結果になろうとも、それが今のあなた。そこから、自分の課題を見出して、明日の練習の課題を見つけましょう。


ゲストさんは、自分のコンクールの課題は親師範によく教えてもらっているはずですから、あえて、コンクールの吟を聞かないで、今日の課題の吟を独吟してもらいました。

声に力が出てきて、音程を取っているだけの吟から卒業したようです。
体操で、体が軽くなったと、メールが来ました。
そのリラックスの姿勢で、明後日、頑張れ。

その彼女、自分らしさを失ってまで、得点したくないなんて、面白いというか、わがままというか、意見を言っていました。
それが、自分の軸となって、わがままと言わせないような骨太の人になられることを望みます。
今は、まだ、わがままと言われるだろうねぇ。その、バッシングがあるかないかわからないけれど、覚悟はできてるの?

一人がコンクールに出ることで、飛躍したことをもう一人の会員さんはどのような感想を持たれることでしょう。

それぞれが、プライベートで抱える問題の解決にはならなくても、一時保留にして、忘れたり、気持ちを盛り返したりできている様子は、この教室を始める前からの望みだった。
それがほんの一瞬であっても、ないよりは、断然よい。

ただただ、詩吟になれるところから、成長して、それぞれがそれぞれの心のよりどころになりつつあることを強く感じた、今日の練習でした。

そんな現場に居させて頂いて、ありがとう。


コメント