風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

テレルジ乗馬

2006年09月24日 | チンゲル亭裏日記

30キロに及ぶ乗馬トレッキングを、ほとんど歩くことなく、4拍子の並足で鰍ッ続けて、4時間。(2回休憩あり)
マラソンの苦手な私にとって、これだけの長時間を駆け続けると言うことは驚異的なことです。

鞍の上にどっかり腰を下ろしていては、どんなに丈夫な人でも、お尻の皮はひとたまりもありません。
あぶみの上に立つくらいな気持ちで、腰を鞍の上で上下させ、馬のゆれに合わせていくのです。

馬と呼吸を合わせ、体を上下させながら、たずなで馬を誘導します。
馬の足元と、500メートルから1キロ先を見ながら、方向を間違いなく進めていく必要があります。
草原は、整備された馬場と違って、地リスやタルバカンなどの小動物の住居穴がいたるところに穴をあけています。
進みたい方向に、一直線で進めそうに思うのですが、地形をよく確認しながら、時には、迂回することも必要です。
そういうコース選択は、方向音痴の私にはできないのですが、足元と、500メートル先を交互に視野に入れながら、そして、せっかくのトレッキングですから、周りの景色も楽しみつつ、馬を進めます。

馬の足元ばかり、たずなの握り方ばかり、リズムの取り方ばかり、前方ばかりに気を取られていると、「ほら、リスが、」とか、「黄葉が、黄金色だ・・」との声鰍ッに、はっとして、一つのことにだけ気をとられている自分に気がつきます。

今日の馬は、ほんのちょっとの合図で、指示に従うとても相性の良い馬でした。
今日は、素直な馬に乗れたおかげで、私の操作方法は間違っていないことがわかり、苦手な前の馬との間隔を自在につめることも簡単にできました。
列から離れ別行動もとれることもわかり、ちょっと自信がつきました。
おかげで、いままでで最高の上機嫌トレッキングでした。

まだ、初心者の私は、つい最近まで、自分の水のボトルを持つだけでした。
馬の揺れに飛び跳ねないように持つ工夫をしています。
カメラも、はじめは、泣く泣く置いてきていたのですが、今は、水のボトルより軽いでしょと勝手に解釈し、ャPットに持って行くようになり、おかげでテレルジの美しい自然の移り変わりを、写真に残せるようになりました。
それ以外は、キャンディーのみです。

トレッキングから帰ったら、おかみさんの作るお昼ご飯をゲルで食べるのです。
今日のツツギー(生クリーム)は最高でした。
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日・モ障害者交流セミナー

2006年09月24日 | モンゴル通信から
=2006年9月20日号「旬あの人・この人」より=

      日・モ障害者交流セミナーで体験を語る 
肢体障害者の笠羽美穂さん、障害児の親の三嶋由美子さんがゲストに招かれ、お二人の体験を映像を交えて紹介される。

モンゴルには6,000人くらいの障害児がいるといわれて居ます。このセミナーは2年間モンゴルの障害者施設で活動した隊員の企画によるものです。

<中略>お二人の体験談

「障害の軽い、重いは関係なく親同士が手を携え、子供が独立した生活ができるよう支援したい」と三嶋さんが語り、共感を呼んだ。

まだ、困難なモンゴルの障害者の環境。日本人が長年運動してきたように、モンゴル人自信も社会を変えていく力を持ってほしい。会場に広がった連帯の輪を感じながら、日本から来た二人はそう願った。



22日日本モンゴルセンターで、3週間にわたる、セミナー行脚の毎日に、お二人は疲れを見せることなく、笑顔で私の紹介を受けてくださいました。

このセミナー実施に当たって、たくさんの関係者が、ボランティアで支えています。
セミナー開始の時期に私は日本に居たため、お手伝いのローテーションに組み込まれなかったのですが、その中の一人が風邪で唐黷スと言うことで、急遽依頼が来ました。

お二人の、明るい表情と何よりもそのタフなところに驚きました。
お二人の公演を写すビデオのスイッチをオン、オフするだけの人差し指の手助けですが、お二人の話をつぶさに聞いて、私のあずかり知らなかった世界が展開していました。

そして、いつもながら、時間通りには集まらない聴衆ではありますが、熱心に静かに聴いていました。
その日の出席は、現場の先生を指導する立場の方たちだったようで、質疑の時間には具体的な質問は出ませんでした。
私の勝手な感想ですが、初めてのこういうセミナーに、驚きが先立ったように感じました。そして、また、こういうセミナーを開催してほしいとの要望が強いようでした。

電動車いすの笠羽さんが、「サンバイノー(こんにちわ)」と挨拶しただけで、オーッとどよめきが起こり、そのどよめきは何なの?と、そのことに私は驚いたのでした。

UBでも、杖をついた人、車椅子の人も見かけることはありますが、6,000人もいるとは思いませんでした。
障害者の施設に通える人はほんの一握りのようです。
我が家の、上の階に障害者が居ます、何とか自力で階段を上下できる程度、会話もおぼつかないながら、できているようです。
先日、立派な車から降りてくるのに出くわしました。
このような車を維持できて、送り迎えするゆとりのある人たちでなければ、まだ、施設には通わせられないのが実情のようです。

    セミナー情報追加
セミナーは、さまざまな会場で行われていますが、ある大学で行われたセミナーでは、とても熱心な質疑応答がなされたそうです。

ほんの少しの情報でも、大きな刺激と影響を与え続けているのがよくわかります。
モンゴルの障害児・者とそれにかかわる人たちの環境が、よりいっそう改善されるスタートとなりますように、そして、セミナー開催にかかわった皆さんの苦労が報われますように。




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