東日本大震災 現地復興支援センター

・・・真宗大谷派(東本願寺)の東日本大震災による被災地での支援・復興活動ブログ・・・

2015年真宗本廟報恩講「3.11東日本大震災 支援広場」の報告と御礼

2015-12-01 13:34:36 | 報告

本山報恩講期間中に設けられた「3.11東日本大震災 支援広場」の写真を掲載します。

今回も、多くの方々に支援広場のテントにお立ち寄りいただきました。

訪問いただいた方の中には、「昨年はこれを買ったの」、「今年はこれを買おうかしら」と、毎年報恩講に参拝した際に支援グッズを購入いただいている方もいらっしゃいました。

また、以前支援グッズを購入し、その後仮設の作り手さんと連絡を取り合い、「今年も出品したと聞いたので来ました」と、「また、(支援グッズを)買ったよと連絡しないと」とおっしゃっている方もありました。

この本山報恩講期間中の東日本大震災支援企画も3年目となり、少しずつかもしれませんが支援の輪が広がり、新たな出会いのきっかけとなっていることを感じました。

このたび、支援広場のテントを訪問いただき、また支援グッズをご購入いただき誠に有り難うございました。

今後とも、引き続きご支援をよろしくお願い申しあげます。

   


陸前高田市・本稱寺の今

2015-09-01 09:00:00 | 報告

昨日のブログで、教区推進員連絡協議会「忘れじの集い」について報告をしましたが、その日程で本稱寺の新仮本堂を参拝しました。
また、同寺のある陸前高田市の復興状況について報告します。

先般、7月24日の毎日新聞に掲載されました「希望新聞:東日本大震災 本称寺本堂、引っ越し再建へ 津波で流失、プレハブ4年 岩手・陸前高田」についてお知らせしましたが、記事に記載のとおり本稱寺の仮本堂が土地区画整理事業に伴う工事車両の通行路に重なるため、先月7月16日に移転しました。

移転した場所は、本堂再建予定地の隣接地であり、現在佐々木住職が在住する仮設住宅の道路の向かいです。
新たな場所は、海岸から約2.5kmに位置し、標高が約80mであるため敷地からは、かさ上げ工事のベルトコンベアや海も見えました。
仮本堂は、新たなプレハブとなり、以前より少し室内が広くなりました。

現在、本堂再建予定地は、造成工事が行われており、年明けには着工予定で、来年中の完成を目指されています。

         

2014年3月24日に稼働しはじめた陸前高田市の大型ベルトコンベアも、来年には撤去される予定です。

このベルトコンベアは、総工費約120億円、全長3kmで、市内の山を削り高台を造成し、その削った土砂をベルトコンベアで運び、平地のかさ上げ工事を行なうために建設されました。このベルトコンベアが建設されたことにより、トラック運搬では9年かかる工期を2年に短縮することができるということでした。

現在、陸前高田市の旧市内・沿岸部付近には、10mを超える盛り土の山が至るところに見ることができ、被災当時とは違う巨大工事現場のような風景となっています。

また、陸前高田市の公営住宅建設率は3割程度で、震災前に本稱寺が建っていた敷地を含む場所に建設された第1号の復興公営住宅(マンション)をはじめ、建設が進められていると聞きしました。
そして、悲しいことにその住人で孤独死をなさられた方がいらっしゃるそうで、新たな住居でのコミュニティ形成が課題となっているようです。

ベルトコンベア撤去後は、造成工事が完了した場所から復興公営住宅、公園や商業施設などの建設が行われ、陸前高田市の風景もまた変わるのではないでしょうか。

        


被災地の今

2015-04-22 15:23:27 | 報告

東日本大震災から4年が経過しました。

岩手県、宮城県、福島県の仮設住宅にお住まいであった方々は、新たに家を建てたり、復興公営住宅・マンションなどに移り住まわれたり、違う地域に引越しをされたりと、仮設住宅にも空き部屋が少しずつ増えてきています。

ご縁のある仮設住宅でも、来年には閉鎖が決まったというお話もお聞きします。

しかし、経済的な問題により仮設住宅から移り住むことができない方もあると聞きます。
福島県では、同じ地域の方が同じ仮設住宅に入居していたので、ある程度これまでのコミュニティーが保たれていましたが、仮設を出ると、新たに移り住む土地や復興住宅の抽選などの関係により、皆さんがバラバラになってしまいコミュニティーが崩れてしまい、新たな場所で関係性を一から結んでいかなければならないという課題があるとも聞きます。

福島県では福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染の被害を受けた地域では、除染作業が進められ、その地域の仮置き場に黒い袋(除染袋)が積み上げられています。そして、これから中間貯蔵施設への運搬が始まります。

先日、仙台からいわき市に向かう際に、今年3月1日に全線開通となった常磐自動車道を利用しました。
途中、休憩で寄ったサービスエーリアの「南相馬鹿島SA」では、下記の写真のとおり、放射線量モニターが設置され、入り口には高速道を利用される方へのお知らせや留意点が記載されていました。

その日、仙台を出発した時の車内の放射線量は時間あたり0.03μSv(マイクロシーベルト)であり、浪江ICから常磐富岡ICまでの区間に設置されていたモニタリングポストの表示が時間あたり5.3μSv、車内でも3μSv弱という数値でした。

     


NHK仙台放送局のホームページには、「撮影記録でたどる被災地の4年」というページがあり、震災から現在までの移り変わりを観ることができます。
また、「原発事故4年目の決断」というページでは、今年2月の富岡町・浪江町の状況を小型無人飛行機で撮影した動画が観ることができます。

「撮影記録でたどる被災地の4年」⇒http://www3.nhk.or.jp/news/shinsai4/4years/

「原発事故4年目の決断」⇒http://www3.nhk.or.jp/news/shinsai-movie/

ホームページなどをご覧いただき、被災地の現状をご確認ください。


2015年3月11日 勿忘の鐘

2015-03-12 17:47:28 | 報告

今年も、多くのご寺院・別院のご賛同いただき、全国各地で「勿忘の鐘(勿忘の衆会)」を行っていただきました。

仙台教務所・現地復興支援センターでは、東北別院、原町別院、本稱寺(陸前高田市)、海楽寺(仙台市)での勿忘の鐘のお手伝いをさせていただきました。

お手伝いに行った別院、寺院には、多くの門徒さんなどがお集まりになられ、午後2時46分に鐘がつかれました。

これからも「決して忘れない…」、「この震災を心に刻み、犠牲者に思いを馳せ、今後も復興と支援の思いを繋いでいきたい」と、それぞれの場所で確認されたのではないかと思います。

【本稱寺】
    

【海楽寺】
    

【原町別院】
    

【東北別院】
   

追伸、東北別院での「勿忘の鐘」の鐘の音がFM仙台で中継され、別院周辺だけでなく、ラジオをとおして宮城県内とその周辺の家や車、仕事場、お店などで響きわたったようです。