美しい日本の新総理？

ＢＬＯＧで政治の話はあまり書かない方がいいのかも知れない。
人それぞれに心情があり、支持政党もあり・・・
きっと、新総理最有力の安倍氏を応援している人も多いだろう。
僕は、小泉よりも、この安倍氏の方が遥かに危険であるような気がしてならない。（麻生太郎よりは少しましだけれど・・・。）

僕の政治観は、割りと単純だ。
世の中の出来事は予測できないところがある。
皆んなそれが不安でタマラナイ。

左よりの人は考えた、不安なのは結果がバラバラだからだ。
結果は、皆んな同じにしよう。がんばった人も、そうでない人も、
結果は同じにすると争いが起きない。それで安心だと・・・

右よりの人は考えた、不安なのは結果がバラバラだからだ。
やる前から、誰が一番で、誰が最後と決めておこう。
そうすれば、後で、勝った負けた損だ得だと言い争いは起きない。
やる前から、結果が決まっているのだから・・・

僕にとっては、右の人も左の人も、社会が個人を規定するという点では同じに見える。
そう、結果を強制することで不安をなくそうというのが、右左共通な考え方じゃなかろうか。

左を向いている人たちの平等分割は、公平なようだけれど、
それをするとがんばった人は、結果が評価され（るのが感じられ）なくなる。
努力も自己満足に過ぎなくなる。聖人君子でない人間にこれは辛い。
がんばった人に不利な世の中。
評価されていることを感じられなければ、世の中全体のモチベーションは下がってしまう。

逆はどうだろうか？
右を向いている人たちの思い通りに最初から上下が決められていると、
もう揉め事は起きなくて、秩序があるように見えて、ある意味、非常に美しくみえることがある。
そこでは個人に意思ではなく、個人は社会が決められたとおりに動くことが求められる。
義務はあるが、自分が決めれる訳ではないので責任はない。そして自由も無い。
ただ、下に位置された、者の実力は評価されなくなる。下に決められた人に不利な世の中。
下に位置されたものを他者、すなわち外国にしてしまうと究極は戦争になってしまう。
そう、それが大東亜戦争（第二次世界大戦）だったのではなかろうか。

安倍さんの目指している美しい日本はそういう最初から決められた日本だと思う。
その美しさをもたらす「強さ」は、それを推し通す強行さだ。
外国からみたら、いわば、自文化の押し付けにしか見えない。
そういう強さが本当の強さなのだろうか。
本当の美しさなのだろうか。

京都議定書で決められた温暖化防止対策を諸国はクリアしようと懸命な努力をしている。
我が日本は、経済的不況を引きずって、経済的限界を理由に何も手をつけなかった。
アメリカの真似をしただけだ。
不景気で節約せざるをえなくなったけど、ＣＯ２削減（依然として増えているのだという）よりは、貧民層を増やしただけだ。
そして郵便局を国から切り離しただけの小泉政権だった（意味があったのか未だに疑問）。
その弱者切捨ての風潮は、非正社員を大量に生み出した。
僕も正社員ではなくなった。

今やるべきことは、
自国の優越感、自尊心の保持のため、靖国神社に参拝に行くことでも、
北朝鮮に制裁をすることでもなく、
自国のＣＯ２をの排出をどう抑えるか、その効率的な社会の仕組みに、
経済的な破綻をおこさずに、どう移行していくかなのではないか。

他国に迷惑をかけずに、自分のやることをきちんとやって行くことが
強い日本だし、美しい日本なのではないか・・・

安倍晋三さんは、そうは思っていない・・・ようだ。
他国に馬鹿にされない、すなわち他国の思惑通りには動かないことが強いと錯覚されているのではないか？（国に序列をつけようとしている。それを中国・韓国は感じて不快感を現している）
そんな気がすごくする。自国民には、これが美しいと型を押し付けようとしている。

ちなみに
右と左、僕はどっちなのと言われると
右でも左でもなく、前なのだと・・・（すみません、言葉の遊びかも・・・）
右、左の人たちからすると無政府状態じゃないかと言われるかも知れないが、
それは違う。ある程度、強制も必要なのは認める。
でも、それは、極端な勝者と敗者を生み出さないために機能すべきものだ。

結果は、均等でも決められてもなく
がんばったことがきちんと評価される制度や社会であってほしい。
正直ものが馬鹿をみる（努力しても無駄、ズルイ人が勝ち）というのはどうかと思う。
分配は均等でなくても、評価は公正であってほしい。
でも、強者、勝者が次の勝負でも続けて勝てるほどの独占になるのは制限すべきだし、
弱者、敗者が、次の勝負にエントリーできるだけの補助は、国家がすべきだと思う。
だから、制限はあるけど、真中は自由が僕の考える望む社会像。

右を向いている自民党は、総裁選をやる前から、既に誰が勝つかを決めている。ううむ、実に右よりの発想。そう思いませんか？