父も 母も 私も 大好きな 大阪の 時計屋の店。
店を閉めて もう １６年になる。
近所の知り合いの人は どんどんと 亡くなってしまい、店も 傷み、
もう 管理できなくなってきた。
お金をかけて 改装すれば、まだ使えると思う。
でも 店は 活用してこそ 投資の価値もある。
占いコーナーに 使ったのでは、とても 元は取れないし、
近所の人相手に パソコン教室をしても 自分の楽しみには 良いけれど、
とても 元は取れない。
もう ６５歳 だもんな～。 そんなには 頑張れないし・・・
売ってしまうには、思い出が 多すぎる。 両親も 寂しいだろうしなぁ。
しかし 今は 万博が 大阪に決まって、店の値段も 高騰して 売るには 好機だ・・・
う～ん・・・
とりあえず 店の隅から隅までを 一生懸命 片づけた。
うちの店の シンボル。 私が 生まれた時には もうあった ボンボン時計。
家に 持って帰った。
懐かしい音・・・ 亡くなった兄の 声が 思い出される。
なぜ？ 不思議！
祖母が 一生懸命 編んでいた 毛糸の座布団。
若いころ 機織りをしていた という祖母は、並太の毛糸を １号かぎ針で
編んでいた。
勝気さが 編み物にも 出る。
編みあがった毛糸は 板のように立つ。 私には とても真似ができない
すごい 力仕事だ。
おばあちゃんを 思い出す・・・
私に もう少し 力があったら、店を売らなくても すむのにな～。
悲しくなったり、でも 前に進むしかない！という 使命感も あったりして
複雑な心境だ。
時間は 絶え間なく 過ぎていく・・・
