「命は何故ひとつしかないのか」を問う。

「何で？」病を長く患っている息子から、随分哲学的な質問を受けました。

「なんで、命はひとつしかないの？」

・・・・・め、めんどくせ～！！

いつにも増して面倒な質問に一瞬たじろいでしまいました。
僕を試そうとしてるわけじゃないよな？




しかし、たとえどんなに無茶な質問であっても、適当に流したり、「そんなこと知らないよ」などと言ったりすることは、我が家では原則禁止。

辿り着いた僕なりの答えは・・・

「一人につき命がいくつもあったら、それぞれの命を大切にしないから」

自らの命を大切にしない人は、他者の命を尊重することも出来ません。
その果てにあるのは、奪い合うだけの人生です。

与えることが出来る人こそが、他者から与えてもらうことが出来るのです。
イソップ寓話の「北風と太陽」のような話ですね。




たったひとつの命だから、一度切りの失敗すら許されないことも多々あります。
子供には経験しなければ分からないことがたくさんありますが、だからと言って「いっぺん車に轢かれてみたら良い」なんてことは当然言えないわけで、親である以上何が何でも守ってやらねばと、常に気を張っている必要があります。
命がたくさんあったら、きっと子育ては楽になるでしょう。

だけど、命を賭けて子を守るという使命が無くなったら、親の存在なんてそれこそ路傍の石ですよね。






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