陳 満咲杜の「為替の真実」

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そんなのカンケーねぇ?(一)

2008年01月29日 18時17分26秒 | 市況の真実
相場の本質を見極め、メイントレンドを見つけ出せるかどうかはトレーダーにとって死活問題となる。が、現実では、為替ほどいろんなニュース(経済指標を含め)、うわさ及び要人発言に影響されやすいマーケットはないから、トレーダーも往々にして迷いがちで、悩みの種になっている。

この故か、一部個人投資者はファンダメンタルズを必至に勉強し、血眼となってニュースを収集、分析しようとする。努力自身は素晴らしいものだが、個人投資者ほど、「勉強すればするほど本質から遠ざかっていく」といったリスクに注意しなければいけない。なぜなら、森羅万象のファンダメンタルズに没頭すればするほど、情報量の多さと比率して、総合的な判断力を失われていく羽目になりやすいからだ。

そもそも、相場動向の決定要素は値動き自身の内部構造に依存している側面が大きく、ファンダメンタルズ分析のみでは、必ずしも相場の方向を見つけ出すとは限らない。このため、金融機関のエコノミストと大学の教授らはファンダメンタルズの分析をうまくできたとしても、相場で成功した話はあまり聞こえない。

当方の経験では、相場のトレンドをチェンジさせるほど重要性を持つニュースは少ない。言い換えれば、殆どの材料は短期的なインパクトしかなく、相場はいくべき方向にいく習性があるから、これらの材料の影響力も総じて短命的で、「ノイズ」になる可能性が高い。賢いトレーダーはこのような「ノイズ」を利用し、有利な取引チャンスを見出すことが多い。

つまり、経験豊富なトレーダーなら、ニュースなど材料及び短期的な市場反応を「本物」か、「ノイズ」かを見極める能力を有し、「ノイズ」であれば、いくら持て囃されても、「そんなのカンケーねぇ」と割り切れる上、逆に「ノイズ」によって形成された値動きを利用し、極めて有利な取引チャンスを手に入れる。次回は実例を挙げて説明したい。

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1 コメント

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再度、円安とドル安? (DD)
2008-01-30 13:20:24

なるほどポンド・ドルも最後には勝つと。
1勝9敗でも最後には勝つ実例を見せて頂きました。
(正確には1勝5敗くらい?)

 ところで昨日はスイスフランとカナダドルが、対ドルで逆の動きをしました。ドル/スイスフランは、反発上昇。
ドル/カナダドルは下落し、1.0000を割り込みました。
アメリカの経済統計が良い数字で、ユーロ/ドルが下落したのと逆の動きです。
これを陳氏はどう思われますか?

これはスイスキャリートレードの再開とドル安の再開でしょうか。イーストヒルでは取り扱いがありませんが、ユーロ/スイス、ポンド/スイスも、下落から反転した感があります。スイスキャリーが再開なら、円キャリートレードも再開となり、再び円安基調に?

またユーロ/ドル、豪ドル/ドルが上昇足踏みですが、
ドル/カナダドルが先行していると見て、ドル安が続く?
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