陳 満咲杜の「為替の真実」

陳満咲杜のFXブログです。ブログ引っ越ししました。新ブログはhttp://chinfx.blog136.fc2.com/

実力を問われるドルのリバウンド

2008年06月20日 19時02分38秒 | FXの真実
ドル・インデックス 日足図


ドル・インデックスの反発が鈍くなっている。背景には、米利上げ観測の後退やECBのタカ派スタンスの継続に着目したドル安懸念の強さにあり、投機筋が米政府のドル安決意を試したい、という「陰謀論」さえ聞こえて来る。

UBS銀行のアナリストをはじめ、ドル安の再開を予測し始めた方が多い。所謂「中央銀行ウォッチャ―」らはバーナンキ議長とトリシェ総裁の次の一手を必死に予測しているが、皮肉にも、目下の状況ではバーナンキ議長とトリシェ総裁も誰かに「次の一手」を教えてもらいたいのではないか。なので、ウォッチャ―やアナリストらの努力も幾分滑稽に見える。

実際、ファンダメンタルズ上のシグナルは往々にしてお互いに矛盾し、また経済指標の予測自身があてにならない。最近の好例では、米主要紙が揃って「米早期利上げなし」と報道した途端、この観測自身が米FRBの「工作」だ、との指摘も上がってきた。また、最近英キング総裁の発言の基調と5月小売売上高がアナリストらにとってはかなりサプライズだった。だから、ファンダメンタルのみを分析するアナリストらの予測を気にすることはない。

本物のトレーダーならチャートのメッセージを重視するので、ドルインデックスの日足をチェックしないと結論は出ない。上のチャートを見る限り、終値で数れば、日々線が100日線の上に保っている日数は6日になったことがわかる。これは実に2006年10月以来の出来事である。よって、ドルの真価を問われるが、引き続き基調の変化、即ちドルのリバウンドがより本格的になる可能性に注目する、といった判断ができる。言い換えれば、テクニカル上のサインはより重要で、より示唆に富むものと認識すべきである。







Amazonキャンペーン
にほんブログ村 為替ブログ 為替投資情報へ