陳 満咲杜の「為替の真実」

陳満咲杜のFXブログです。ブログ引っ越ししました。新ブログはhttp://chinfx.blog136.fc2.com/

遅耳の得なり

2008年06月24日 12時42分15秒 | FXの真実
ドルインデックス 日足

最近ザラ場において、できるだけニュースを見ないようにしている。というのは、私は短期取引をしておらず(できない)、相場を分析するにはテクニカル・アナリシス手法を重視するので、チャートだけで十分な情報を読み取れると信じている。

もっとも、後解釈だけ上手なセンセイ達が昨日の出来事をよく解釈しているので、さらっとチェックすれば済むところもあるが、注意が必要だ。たとえば昨日ユーロの軟調については、6月独Ifo企業景況感指数の悪化を理由にした説明が多かったが、ドル全体の反発まで解釈できるかどうかは微妙だ。もっと本質的に言えば、相場のすべてがファンダメンタルズで解釈されるものではないので、市場情報にいちいち気を取られれば、かえって相場の本音を分からなくなる恐れがある。

この辺のセンスに関しては、よい本を二冊を御勧めしよう。まず、「文庫 私は株で200万ドル儲けた」だが、著者が一介のダンサーにして、株取引で成功を収め、その成長物語が大変興味深い示唆に満ちる。もう一冊は「孤高の相場師リバモア流投機術―大恐慌を売り切った増し玉の極意」、著者に関しては最早ご紹介無用のほどの人物なので、詳しいことは省くことに。

この二冊の共通点、何よりも情報に振り回されないというスタンスの大事さを説いているところにある。実際、前者は電報による株価と出来高の数値だけで取引の判断をし、後者にしては、山に住みわざわざ市場から遠ざかって情報を遮断するトレーダーの事例を挙げ、ご本人の取引手法も殆ど値動きだけを追うものだった。

また、時間をおいてから先の情報を知るには、この情報を織り込んでいた値動きとトレンドをより正しく判断でき、相場の本質に近づける、といったセンスは真骨頂であろう。これは多くの相場師が喝破しようとするもっとも肝心な真髄である。

さて、昨日のドルインデックスの日足を視る限り、終値が再び100日線の上で引けたことや、昨日の「切り返し」が一昨日の罫線と「毛抜き底」のパターンを示し、上昇傾向を続いている20日線にサポートされていた、ということがわかる。従って、ドルは引き続き堅調、上値を再打診する地合いにあるという判断ができる。

ユーロ/ドルに関する長期見通しでは、私のロジックが正しければ、年内1.4割れ、来年夏か秋まで1.3350~1.3500近辺まで落ちるだろう。もちろん、この予測自身も市場のコンセンサスと経済情報を完全無視した結果である。






にほんブログ村 為替ブログ 為替投資情報へ