フードスタイリスト[team_F1]

フードスタイリストとしての「業務つれづれ日記」、そして周辺の関係者や出来事について…。

色温度_Vol.031

2004年11月26日 | Weblog

 前回、「食には色がある」と紹介しましたが、色にも温度があるのをご存じですか。光の種類によって5500℃とか9000℃と表現されます。写真撮影にリバーサルフィルム(ポジフィルム)を使用されたことのある方には周知のことと思います。

 太陽や蛍光灯、白熱灯では発する光に温度の違いがあります。人間の眼ではこの色温度の違い「この電球なんとなくあったかいね」くらいの違いしかわかりませんが、フィルムは敏感に感じ取ります。例えば蛍光灯の下で撮影したフィルムは現像すると、見事に緑色になってしまいます。だからカメラマンは照明に合わせて色温度を補正するフィルターを使用するか、或いはそれらの心配をしないですむストロボ灯を使います。「いいや、そんなの気にしないで写しているけど部屋の中でも屋外でも綺麗に撮れてるよ」。はい、ネガフィルムで撮影し駅前のカメラ屋さんに現像・焼付を頼むと、機械が自動的に補正してくれています。だから一般の皆さんは、何の心配もしないでシャッターを切ることができるのです。

 ずいぶん遅れて待ち合わせ場所に現れた彼女の姿に「うん?輝く太陽のようだった以前に比べて、なんか冷たい光を感じるな」と思ったら、もうどんなフィルターをかけても補正できないかも知れませ…あっ、いやいやそんなことありませんてば(笑)。UT
 [team-F1] http://www.fst-f1.jp/

食の色_Vol.030

2004年11月23日 | Weblog

 「食は五感で味わうもの。特に視覚は一番重要な要素を占める」と言われています。視覚の中でも色彩にはとても気を遣います。メニューを盛りつける時、素材ごとの色合いをみてバランスよく配置していきます。バランスよく、というのは必ずしもあちこちに各色をまき散らすというわけではありません。そういう場合もありますが、メニュー自体のコンセプト・食器と料理のボリューム度合い・テーブルクロスの色・小道具・背景・・・など全体の中で配色を考えています。

 <光の三原色>や<インクの三原色>などと同じように、食の色にも5原色というのがあるそうで<緑・黄・赤・白・茶又は黒>。この5色をバランス良く配色すると、美味しい食欲をそそる盛付になるそうです。そして食物に少ない色が「青」なのだとか。「青や紫は腐敗の色をイメージさせるためタブー」と言う専門家もいらっしゃいます。逆に良いのが「オレンジ」で、美味しさや元気を感じさせる色と言われています。「じゃあ、なんでもかんでも橙色にしとけばいいの?」というわけでもないのが面白くもあり、大変なところでもあります(笑)。

 個人的にはブルーチーズを見ると「オイシソウ!タベタ~イ」と思ってしまいますが、周囲が敬遠する熊鍋を食べても美味しいと思う私だからでしょうか。MT
 [team-F1] http://www.fst-f1.jp/

納豆選手権_Vol.029

2004年11月22日 | Weblog

 こんにちは、始めて書き込みをするNKです。[Team-F1]では、現場でのスタイリングではなく全体のサポートをしています。特にインターネットwebサイトの制作や更新は私の担当です。

 先日、UTさんからテレビチャンピオンの話が出ていましたので、私の友人が大学時代に出場した時の話しをします。その時のタイトルは“納豆選手権”!友人(女性)は水戸出身なのですが、担当者の方がいろんな伝手をたどって来られて出演を依頼してきたのだとか。

 最初の競技は“効き納豆”。出された納豆を大急ぎで食べ、マイクの所まで走っていって商品名を当てるのです。たまたま自分より詳しくない人がいたため、かろうじてこの競技はクリア。次の“納豆料理対決”で残念ながら落ちました。テレビを見ていて思わず「オイオイ、水戸っ娘が肝心の料理で負けて、どうする!」と突っ込んでしまいました(笑)。しかし、いま思い出しても可笑しすぎます。顔中糸を引きながら走り、壇上のマイクを掴んで「ハアハアエ~ッオカオカ、オカメナット」とやるんですよ。

 一昨日、この友人も含めた親しい何人かで集まりボジョレヌーボー祭りをやりました。納豆を肴にひとり黙々とワインを飲むこの友人を見ながら「う~ん、こんなに納豆が好きなのに優勝できないなんて、世間はなんて広いのだろう」と感心したものです。NK
 [team-F1] http://www.fst-f1.jp/

教科書写真のピント_Vol.028

2004年11月18日 | Weblog

 一眼レフカメラを使っている方ならご存じですが、写真にはハッキリ写る範囲とそうでない部分があります。「へん、所詮は機械だな。俺なんか近くも遠くもはっきり見えるもん」とおっしゃる方がいるかもしれませんが、人間の目だって全てにピントが合っているわけではなく、見つめる対象に対してピピっと眼が自動的に焦点を合わせているのです。カメラも今は自動焦点方式(オートフォーカス)になってますが、画面全体に焦点がピントが合うわけではありません。

 写真のピントは、全体がバッチリ&クッキリが良いかというと必ずしもそうではありません。一番、見てもらいたい所以外をわざとぼけさせて撮影することもテクニックのひとつです。これによって、より主題を浮かび上がらせるのです。メニュー写真でもこの方法が主流になっています。料理にグンと近寄って、後方をぼかす写真が最近の雑誌などでは多く見られます。まあ、これは個々の好みにも関係しますので、何が正しいとは言えません。

 先日、小学生向けの副読本に掲載する食の撮影を行った際、「いいえ全てにピントを合わせてください」との要望。確かに子供にはイメージ的な演出は無用ですよね(笑)。UT
 [team-F1] http://www.fst-f1.jp/

佐伯義勝先生_Vol.027

2004年11月16日 | Weblog

 食のカメラマンとして高名な方に、大御所“佐伯義勝”先生がいらっしゃいます。なんと1952年から撮影を続けているそうで、駒沢のスタジオも「日本で一番古い料理スタジオ」とのこと。以前にテレビ番組“徹子の部屋”でお見かけした際、「料理が一番おいしそうな瞬間を写す」とおっしゃってました。「レンズを覗いていて、あぁ食べたいな」と思った時が一番のシャッターチャンスなのだそうです。

 代理店勤務時代、食品メーカーから肉の撮影を依頼された時に、同僚が佐伯先生にお願いしたことがあります。ですから以下は同僚から聞いた話です。ギャラはやはり、それなりの金額だったそうですが、メーカー側宣伝部も「佐伯先生なら」と言うことで予算も通りました。やはり食の撮影へのこだわりは凄いらしく、ポジも最高に仕上がったそうです。ただ納品されたポジを見てクライアント宣伝部の方が何気に、「もう少し違う感じだったら…」と口走ってしまいました。その宣伝部員は日頃から“何か一言、難癖をつける”方だったので、深い意味はなかったのですが佐伯先生は「私は自信をもって納めましたが、ご不満なら撮り直します」と申し出ました。…その後いろいろ問答があったようですが、佐伯先生は「今回のギャラは要りません!満足していただける写真を撮りたいので、もう一度」と強く要望されて結局、再撮。双方ともにスケジュールに大きな狂いが生じ、大変だったと同僚は嘆いていました(笑)。

 メーカー側からのたってのお願いで、ギャラはお受け取りいただいたかと思うのですが、自分の仕事に対する自信と誇り。すごいなあと思いました。第一人者と呼ばれるには、理由があるのですね。久しぶりにホームページで作品を鑑賞させていただきました。UT
 [team-F1] http://www.fst-f1.com/

ねばる女とマニキュア_Vol.026

2004年11月15日 | Weblog

 NHKの月曜ドラマ“ねばる女”という番組が話題になっているそうです。女優・飯島直子さんが主人公の、水戸を舞台にした納豆づくりにかける女性の生き方を描いたドラマだとか。

 「へぇ~流行りのスイーツではなく今時、納豆を主題にするなんてどういう内容?」とNHKホームページ中の掲示板を覗いてみたら、番組内容や出演者に対する視聴者の意見の数々に出会いました。一番、多かったのが「出演者が喋っているのは茨城弁ではなく東北弁だ、今はそんなに訛ってないよ誇張がひどい」という現地で使われている方言の実態との違いの指摘。「ドラマだから誇張が必要なんでしょ」という理解派より「もっと研究して」という否定派が多かったですね。あと「具体的なロケ地はどこなのだろう」と場所を知りたい方、「あの制服は水戸商業だよ」と推測を楽しむ方などの他、「我が故郷がドラマの舞台になって嬉しい」と喜ぶ方も目立ちました。“ご当地ものの歌謡曲やドラマはヒットする”と言われているのは本当なんだなあと、納得させられました(笑)。

 意見の中で気になったものが「納豆をつくる主人公が厚化粧に長い爪にマニキュア。あんな格好で食品に携わるのはおかしい、ありえない」という意見。確かに私たち[team-F1]スタッフは、メニュー撮影時には長い髪は後ろで束ね、ノーマニキュア、ノーアクセサリーというのを基本としています。UT
 http://www.fst-f1.jp/

撮影メニューは食べられるのか_Vol.025

2004年11月14日 | Weblog

 通常は細かい味付けなどしないので、食べられないということになります。メニューによっては砂糖を10グラム入れようが25グラム加えようが、仕上がった画像には関係しないので、見た目に影響しない調理は施さないのです。

 「本当に食べられないのなら、にせものを撮っていることになるのでは?」と、突っ込みたくなる方もいらっしゃるかと思います(笑)。我々も本当は食べられる状態のメニューを撮りたいのはやまやまですが、そうしない理由が2つあります。

 ひとつは、「味付けをしていては時間がかかる」ということです。決まった予算の中でスタジオを借りたり、食材や食器の調達を行っています。昨今は特に予算が厳しいので、短い時間内に多く撮影しなくてはなりません。時間イコール、スタジオ代・人件費を上昇させます。見えない調味料もそれなりに費用がかかってきます。これが理由の一つです。

 そして、「本物より偽者で撮った時の方が最終画像になった時に、よりホンモノらしく、より美味しそうに映る」というものがあるのです。この辺の実例は今年、TBS他で取材された番組をホームページ内で紹介していますので、ご覧いただければご理解いただけるものと思います。司会の長嶋一茂氏や田中律子さんの驚きの表情が見られます。[team-F1]webサイト→[ 時々日記(http://www.fst-f1.com/action/index.html)]→[田島出演の5/31「はぴひる」(TBS)をムービーでご覧いただけます。]

 もちろん、「せっかくメニューから考案してもらったのだから、食べたいな」というご要望があれば、お応えしています。美味しく食べられないメニューは考案しないし、撮影もしませんので。YT
 http://www.fst-f1.jp/

熊鍋_Vol.024

2004年11月13日 | Weblog

 またまたまたMTです。なるほどブログって、書きだしたらクセになりそ…苦笑。

 実は今年、生まれてはじめて熊を食しました。高級中華料理の“熊の掌”ではなく、マタギ料理と言われる“熊鍋”です。「台風禍でドングリが落ちて食べ物が無くなり里の民家にまで…」とこの秋、熊出没のニュースが目につきます。その下山してきた熊をエイヤっと肉切り包丁で仕留め、ヒョイと巨大鍋に投げ込み…ということでは、もちろんありません。私が食べたのは狩猟から何ヶ月か熟成させたものだそうで、ゴールデンウィーク過ぎの頃のことです。

 一般的に「クマは美味しくない」と言われています。その熊鍋をいただいた富山県でも、食べる人はほとんどいないと聞きました。調理や食べ方ですが、部位ごとにぶつ切りにして大鍋で煮ます。熊肉と一緒に山菜(ぜんまい、わらび、よしな)・牛蒡・にんじん・ねぎなどを煮込みます。独特の獣臭がありますが、私は全く気になりませんでした。最後に春菊とか臭味を消すものを入れて食べる人も。汁は味噌風味。頭部もその原型が残ったままで出てきて、脳みそも食べます。連れの説明では、「熊鍋は脂ぎっとりだよ」といわれましたが、硬くもなく脂臭くも感ぜず“美味しい”と思いました。一頭で何人前とれるのかというと、まあひとり2杯3杯と食べるものではないので、その時は30~40人くらいで鍋を囲んでました。

 「うん、おいしかった!」と箸をおいたら、連れや周囲の人から「若いのに、おかしな子だよ」となぜか笑われてしまいました。でも本来、肉食動物ではないから肉も固くなく美味しいはずと食べる前から好奇心でいっぱいでした。先入観や見た目でうまい、まずいを決めるのは“食のプロ”として恥ずべきことですよね。さて、これからもいろいろな食体験に挑戦するぞぉ!MT
 [team-F1] http://www.fst-f1.jp/

Vol.019…で思い出した、“切ないクリスマスイブの夜”_Vol.023

2004年11月13日 | Weblog

 フードスタイリストの専門学校に通っていた頃、都心の高級和食店でアルバイトをしていました。“食のプロ”を目指す私は当然、普段は厨房なのですがクリスマスの季節、それこそホテルや飲食店はラストまでカップルで満杯状態になります。この一夜にかける男性達の意気込みが客単価を押し上げる…ということは当然、注文が多くてフロアが人手不足=バイトは急遽、フロアスタッフに。そこではリボンのついたXmzsプレゼントを交換しているテーブルもあったりして。

 「聖夜に彼とも過ごさず、私はこんな繁華街で同世代の恋人達の・・・」
 ・・・うっ、切なさが胸に込み上げてきたぁ~!

 プレゼントもショップで買った綺麗にラッピングされたものなら問題ありませんが、手作り品の場合は自分で包装する必要があります。そんな時のために私はクリアな袋を用意しています。中に贈り物をいれ、大きめのクリア袋でざっくりと包んであげると、なかなかサマになるものですよ。間に色のついたものをはさんだり、外袋に直接メッセージや模様を書いたり、シールを貼ってみたり。無地だからこそオリジナリティが出せます。ただの使いまわしの袋を利用するより、この一手間が効果を発揮します。「包み作戦で彼のハートを包み込む」な~んてね。MT
 [team-F1]http://www.fst-f1.jp/

お問い合わせ時、お願いしたいこと_Vol.022

2004年11月11日 | Weblog

 広告宣伝として、[team-F1]インターネットサイトをアップしているので当然ながら、いろいろ質問や見積依頼等のお問い合わせをいだきます。この場を借りてあらためて感謝申し上げます。

 ただ、“お問い合わせ”ページから問い合わせ内容を書き込んで送信していただく際、お名前や会社名(or店名)・電話番号、メールアドレスを書いていただきたいのです。
 
 「自分の聞きたい点だけにメールで答えてくれればいい」と思うのはわかりますが、より的確な回答をするために折り返し電話で、詳細をお聞きしたい場合もあります。顔の見えないインターネット上の問い合わせとは言え、名前や所属を名乗ることが一般的なマナーではないかと思うのです。UT
 http://www.fst-f1.jp/

絶対舌_Vol.021

2004年11月10日 | Weblog

 はじめて執筆担当しましたMTです…って、執筆などという柄じゃないか、でへっ!

 ある洋菓子研究家に弟子としてお世話になっていた時期がありました。当時、一番びっくりしたことは先生が絶対舌を持っていた、ということです。“絶対舌”と言うより、“絶対味覚”という呼び方が適切なのかも知れませんね。“絶対音感”というのは、皆さんも耳にしたことがあると思いますが、音楽界だけでなく食の世界にも特異体質というか、類い希なる能力を持った人がいるのです。

 ケーキの分析をする企画に参加させてもらった時のことです。調査対象先として首都圏の有名な多くのパティシェに協力を要請するのですが、出版社名と先生の名前を告げるだけで快く承諾を頂くことができたのには、あらためて先生の高名さに驚いたものです。

 さて数日後に、各店の自信作がどっさりオフィスに届きます。まず1個ずつ作品の形状を撮影します。正面から、そして断面図…と2カットづつ記録撮りします。そして1作品ごとに、重さや高さなど分量的な点を細かくチェック。そして成分分析に移るのですが、アシスタント達が大まかに生地の分析を行った後、先生自ら試食します。

 「ふむ、このケーキは脂肪分が○○%のドコドコ産チョコレートね。生クリームは乳脂肪○○%かな。うん、メーカーは○○乳業だわね」

 分析しながら、かたわらのノートにさらさらと何気にフランス語で記録していくのも、食の世界に片足を踏み込んだばかりの私には「!」でしたが、少量を口にしただけで産出国やメーカー名を言い当てる“絶対舌”に「こんな能力を持った人が世の中にはいるんだ!」と、ただただ感嘆したものです。MT
 http://www.fst-f1.jp/

季節のない街…という訳ではありませんが_Vol.020

2004年11月09日 | Weblog

 東京では「食器や調理器具、ユニフォームなどが、田原町にある合羽橋道具街に揃っている」ということを、Vol.002で書きました。同じく近くの蔵前橋から浅草橋にかけては、装飾品や梱包用品の店が並んでいます。合羽橋が“飲食店系”の御用達なら、浅草橋はラッピング材料や大小のPOP類を求める“小売店”様御用達という感じでしょうか。

 来店客を相手にするということで共通するのは、店内を飾り付ける様々なディスプレイ用品や販促グッズがあります。メニュー撮影の小道具の場合、本物が要求されるので浅草橋で調達ということはないのですが、店舗の販促を考える場合、ここを利用することが多いかもしれません。夏は天井からカモメのモビールや波模様のモールを吊り下げて涼しげな演出をしたり、秋には落ち葉や木の実などを店内に配置してシックな趣にしたり…。そんな歳時季を演出する様々な飾りや造花の他に、各種プライスカードや“開店○○周年”の記念品などを探すのにも便利な街です。

 クリスマスのキャンドルなどは、早い店では夏場から取り扱っていますから季節の早取りです。11月の今はもう歳暮やお正月用は当然として、バレンタインデーから春先のディスプレまで、街全体が華やかなことでしょうね。さらに隣接する馬喰町は、やはり半年先の衣料品を扱う繊維街。このふたつの街を初めて訪れた人は、「あぁ、季節感が混乱するぅ…」と戸惑われることでしょうね(笑)。YT
 http://www.fst-f1.jp/

苦労王チャンピオン_Vol.019

2004年11月08日 | Weblog

 「TVチャンピオンにぜひF1スタッフから出場者が欲しい」というお誘いがありました。来春01月13日に放映予定のテーマは“錯覚料理王選手権(仮題)”。届いた番組趣旨書によると、各分野の料理人が集まり、見た目に錯覚を起こさせるような意外性のある料理をつくってもらい、楽しく美味しいメニューに対して優勝の50万円を…という企画のようです。

 錯覚とか意外性と言っても、そこは長年続いているテレビ東京・TVチャンピオンですから、極端なまでの差違を求めている様子。例えば「出来上がった料理から原型のサンマやアワビに戻す」とか、「ブラジャー型の料理」とか(笑)。いえ、これは私が考えているのではなく趣旨書に書かれているんです。まあ初戦あたりでは「ご飯のおかずで、見た目がスウィーツなメニューを作る。しかし味はおかずのまま」なんてのもありますけど。

 「相当に美味しくなければダメ」ということでなければ案外、素人でも思いつくアイデアはあると思います。それより、大変だろうなあと同情したのは出場者を集めている担当者さん。あちこち紹介をもらいながら電話をかけまくり、「TVチャンピオンですが、肉じゃが味のモンブランとかミートソースの材料で牛丼とかを作れる方を探しているんですが」・・・お仕事とはいえ、お疲れさまです。UT
 http://www.fst-f1.jp/

「普通の会社へお勤め下さい。」_Vol.018

2004年11月07日 | Weblog

 インターネットで調べものをしていたら、レンタル食器屋さんのホームページに出会いました。渋谷にある“料理撮影用食器のレンタル店BOON”。当方スタッフに聞くと、「時々お世話になっている」ようです。業務的に関係が深いせいか、各項目とても興味深く読ませていただきました。

 なかでも「う~ん!」と唸ってしまったのが、“フードスタイリストになる資格”について書かれているページ( http://www.d3.dion.ne.jp/~boon/oshirase04.htm )。本来、こちらが述べるべきところですが、実に的確に表現されています。「カッコ良さそう」とか「なんとなく…」でフードコーディネーターやフードスタイリストを目指す人には、とても厳しくもありがたい“お言葉”が並んでいます(笑)。でも、その言は本当です!←「間違いない!」(長井秀和風)

 「生活費に困っている方…お金が必要なら普通の会社にお勤め下さい。」、「休日や遊びが大事な方…普通の会社へお勤め下さい。」、「体力の無い方、健康に自信の無い方…普通の会社へお勤め下さい。」と、いくつも具体的な例えをあげて、プロを目指すことの大変さを説いてくれています。

 しかし“普通の会社”って、いったい・・・・・・(苦笑)。UT
 http://www.fst-f1.jp/

フードコーディネーターとフードスタイリストの違い_Vol.017

2004年11月07日 | Weblog

 結論から言うと、仕事の現場においては「違いは無い!」です。

 しかし我が“Food Styliling Team-F1”内でも、「いいえ、こちらの方が広域な食の知識を有していますし、また資格もあります。片やもっと狭い範囲の業務を指すのが…」と考えているスタッフもいます。確かに専門学校や大学のコースでは分けられていることもあるようですが、プロの世界は「学校を卒業したから」とか「資格を持っているから」仕事が出来るわけではありません。机上の、あるいは脳内の知識だけでは世の中に通用しないことは、どの業界でも同じですよね。

 もちろん、広く多く学ぶことは大事なことですし、それを効率的に指導してくれる教育機関に身を委ねることは、目標により早く近づく手段のひとつだと思いますので、「目指したいが何を会得すればいいのか検討もつかない」という方には、お勧めします。

 ただ最終的に「モノになる」スタッフというのは、持って生まれた素質と果てしない情熱の上に、絶え間ない努力を続けられる人だけです。これはデザイナーでも、小説家でも、絵描きでも同じでしょうが、相当に厳しいことを覚悟しなければいけません。

 スタッフのTFが「コーディネーターとかスタイリストとかって、意味も解釈もバラバラで、わけわからないじゃないですか。だから一線を画する意味でも、“F1はフードアーティストです”って宣言しましょうよ」と提案してきたことがあります。おいおい、それじゃもっと混乱することになるじゃないですか(笑)。UT
 http://www.fst-f1.jp/