前回、「食には色がある」と紹介しましたが、色にも温度があるのをご存じですか。光の種類によって5500℃とか9000℃と表現されます。写真撮影にリバーサルフィルム(ポジフィルム)を使用されたことのある方には周知のことと思います。
太陽や蛍光灯、白熱灯では発する光に温度の違いがあります。人間の眼ではこの色温度の違い「この電球なんとなくあったかいね」くらいの違いしかわかりませんが、フィルムは敏感に感じ取ります。例えば蛍光灯の下で撮影したフィルムは現像すると、見事に緑色になってしまいます。だからカメラマンは照明に合わせて色温度を補正するフィルターを使用するか、或いはそれらの心配をしないですむストロボ灯を使います。「いいや、そんなの気にしないで写しているけど部屋の中でも屋外でも綺麗に撮れてるよ」。はい、ネガフィルムで撮影し駅前のカメラ屋さんに現像・焼付を頼むと、機械が自動的に補正してくれています。だから一般の皆さんは、何の心配もしないでシャッターを切ることができるのです。
ずいぶん遅れて待ち合わせ場所に現れた彼女の姿に「うん?輝く太陽のようだった以前に比べて、なんか冷たい光を感じるな」と思ったら、もうどんなフィルターをかけても補正できないかも知れませ…あっ、いやいやそんなことありませんてば(笑)。UT
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