ブックオフの100円コーナーでまとめ買いをしたうちの一冊で、とくに内容をみて選んだものではありませんでした。
ストーリーはこんなかんじです。
幼なじみの政夫と民子は互いに恋心を抱くようになります。
しかし、民子は政夫より年上であり、明治時代の常識としては男女の付き合いをすることはできません。
結局二人の仲は両親などによって引き裂かれ、民子は別の家に嫁ぎ、そこで死んでしまいます。
あなたはこう思ったでしょ?
"セカチュー"みたいだと。
私も読み進めていくうちにそう思いました。
それもそのはず、調べてみるとセカチューの作者の片山恭一はこの作品のファンということです。
二つの作品に共通していることは純愛というわけですか。
純愛とは単にHしないことかと思っていましたが、そうでもないようです。
”障害がある”という要素が大きいような気がしてきました。
「野菊の墓」では年齢の差というものが障害になっていましたが、現代ではほとんど問題になりませんよね。
現代にしてみるとそれは白血病などが、二人だけではどうにもならない障害として表現されているのでしょう。
そしてどちらの作品でも、残された男の方は結婚した後も、昔のことを忘れられずにいます。
そこがせつない!
では、「野菊の墓」の最後をどうぞ!\(`o'゛;)
民子は余儀なき結婚をして遂に世を去り、僕は余儀なき結婚をして長らえている。
民子は僕の写真と僕の手紙とを胸に離さずに持って居よう。
幽明遥けく隔つとも僕の心は一日も民子の上を去らぬ。