flagburner's blog(仮)

マイナーな話題を扱うことが多いかもしれません。

在特会に損害賠償と街宣禁止を言い渡して終わりじゃないはずなんだけど(Oct 7, 2013)

2013-10-07 20:12:02 | おかしな人たち
4年前の12月になるが、誰得会在特会(在日特権を許さない市民の会)が京都の朝鮮学校で色んな謎行動をやらかした。
これに対し、学校側は2010年8月に在特会に対し損害賠償と街宣差し止めを求める裁判(民事訴訟)を起こしていた。
そして、今日になって、この裁判の判決が行われたのだが・・・。
・在特会街宣は人種差別 京都地裁、「ヘイトスピーチ」に賠償命令(2013年10月7日 kyoto-np.co.jp)

在特会の方々にしてみれば、色んな意味で自分達の身の振り方を考えたであろう今日の判決。
以下、2013年10月7日分 kyoto-np.co.jp『在特会街宣は~』を全文(略

---- 以下引用 ----
 京都朝鮮第一初級学校に押しかけ、民族や出自への差別的な憎悪表現「ヘイトスピーチ」を浴びせる街頭宣伝を繰り返し、民族教育を妨害したとして、学校を運営する京都朝鮮学園(京都市右京区)が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と同会関係者に3千万円の損害賠償と学校周辺での将来にわたる街宣の差し止めを請求した訴訟の判決が7日、京都地裁であった。
橋詰 均裁判長は「被告の示威行為は人種差別に該当し、差別行為に対する効果的な保護と救済措置となるような高額の損害評価が必要」として原告側の主張をほぼ認め、約1200万円の支払いと街宣差し止めを命じた。

 原告側弁護団は、ヘイトスピーチによる被害の悪質性を強く訴えており、「主張が実質的に認められたと考えられる。同種のヘイトスピーチに対する抑止となる画期的判決」と評価している。

 判決によると、被告らは2009年12月に当時南区にあった同校前で約50分間、街宣を行い「朝鮮学校、こんなものはぶっ壊せ」「犯罪者に教育された子ども」「端のほう歩いとったらええんや」などと拡声器でシュプレヒコールを上げるなどした。

橋詰裁判長は、在特会などの行為を「在日朝鮮人に対する差別意識を世間に訴える意図がある」とし、「著しく侮蔑的な差別的発言を多数伴い、日本が加盟する人種差別撤廃条約が禁じた『人種差別』に該当する」と違法性を認定。
損害は「街宣活動による物品の損壊など経済的な面だけでなく、業務の運営や社会的評価に対する悪影響など全般に及ぶ」と判断した。


<ヘイトスピーチ>人種や民族、宗教などを理由に差別意識や偏見を抱き、激しい言葉で憎しみを表現すること。「憎悪表現」と訳される。
在日韓国・朝鮮人が多く住む東京・新大久保や大阪・鶴橋で、一部の団体が「殺せ」「たたき出せ」などと叫びながらデモを繰り返し、社会問題化。
これに反対する集団との乱闘事件も起きている。
日本は法的規制がない。
---- 引用以上 ----

今回の裁判については、最初から在特会の敗訴が見えていた模様。
2010年9月の第1回口頭弁論の時点で、それを伺わせる様子があった。
・京都朝鮮学校いやがらせ事件民事裁判傍聴記(2010年9月16日 はやく仕事しろ>俺)

その1つは、原告側(京都朝鮮学校側)と被告側(在特会)の裁判に臨む姿勢に表れていた。
以下、2010年9月16日分 はやく(略)『京都朝鮮学校~』から、裁判前の様子を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
傍聴席に入り席はすぐにうまりあたりを見回すと、傍聴席75のうち在特会側は7名程でそれ以外は取材陣8人を抜きほとんど学校側支援者であると思われる。

さらに原告席には13名の弁護士、被告席の在特会側には八木氏と最初弁護士かな?と間違えてしまったエおじいちゃんの2名がポツンといた。

これもう勝負にならんわ。
(以下略)
---- 引用以上 ----

これだけでも劣勢な在特会だが、もっと恐ろしいのは自分達の弁護を受け持つはずの弁護士を用意してなかったこと。
以下、2010年9月16日分 はやく(略)『京都朝鮮学校~』からその部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
[引用者注:原告側弁護士によるチマ・チョゴリ引き裂き事件に巻き込まれた時の体験談が行われていた]
が、この体験談を語っているその時に、在特会八木氏は薄笑いを浮かべていたのが見えた。
ネットde真実脳には、チマチョゴリ切り裂き事件は自作自演であるとしか見えないのだろう。

その後、裁判長より被告側答弁書内容の確認を求められ、簡単なやりとりの上、裁判長より在特側の弁護士がまだ決まっておらず、次回までに弁護士を決めて書面を出す事となったようです。

つうか、刑事事件も引き起こして、この裁判の日程もはやくに決まっていたのに、未だに弁護士もきまっていないとはなんなのだろう。
連中には危機感はないのか?
グダグダにも程がある。
(以下略)
---- 引用以上 ----

在特会は最初から原告側(と裁判官)馬鹿にしてるのか、それとも単に裁判に勝つ気が無かったのか・・・。
いずれにしろ、在特会側はその後の口頭弁論でもいい加減な態度を取り続けてた。
この辺は以下参照(手抜き)
・「質問を制限します!」 裁判長が被告側を一蹴~素っ頓狂な在特会副会長と原告側証人尋問:京都朝鮮学校襲撃事件第16回口頭弁論(2013年1月17日 togetter.com)

そんな態度(といい加減な弁明)で裁判をやってりゃ、在特会が今回の判決を喰らうのは必然かと。
まぁ、在特会的には高裁での控訴審(地裁の判決をひっくりかえすことに定評がある)に期待って所だろうが・・・。


というか、在特会による数々の意味不明発言ってのは、日本社会が色んなものを放置してきた結果と言えるんだけど。
・京都朝鮮第一初級学校襲撃事件裁判を傍聴して(※続編)(2013年1月21日 留学同京都)

上の記事では、例の裁判の第16回弁論を傍聴した際の感想(FacebookやTwitterに投稿されている)について「有害な存在」なんて言われたことに関し、かなり厳しい評価を下していた。
以下、2013年1月21日分 留学同京都『京都朝鮮~』から中盤部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
さて、ここで「普通の日本人」と言ったことで、多くのウェブチョハヌラーからはこんな批判が聞こえてきそうである。「そんな人を『普通の日本人』と呼ぶのは、日本の方々に対して失礼ではないか。
『あのような人達』は日本社会のごく一部であって、多くの日本の方々は『あのような人達』とは違う!」といったところだろうか。
感覚としてはごく自然な反応と言えよう。

確かに、私も今回のように「暴言」をもって在日朝鮮人を侮辱するのが日本人の大多数であると確信しているわけではない(もっとも、朝鮮民主主義人民共和国のことを「キタチョーセン」と蔑称するのがスタンダードな日本社会では、この点についても議論の余地がありそうではあるが、それはさておき)。
しかしながら、私が「感想文」で述べたこと(朝鮮学校と朝鮮民主主義人民共和国・朝鮮総連の関係性を問題視する日本を問題視すること)について、「朝鮮学校と共和国・総連の関係性は問題にすべきである」と強弁すること、つまり私の「感想文」に対して「拒否反応」を示すのは、日本人にとってごく「普通」な反応であると言える。
なぜなら、「朝鮮学校と共和国・総連の関係性を問題にすべし」という「世論」が「作られている」からである。
「拒否反応」の具体的表現方法が暴言であるかそうでないかの差異はあるにせよ、とにかく「拒否反応」を示すのは、それこそ「普通」である(もちろん、「普通」だから「よい」ということにはなり得ない)。

そのような意味で、「拒否反応」を示した「あのような人達」を「普通の日本人」と称した。
また、仮に問題を「暴言」をもって「拒否反応」を示す者に限り、「あのような人達」は日本社会のごく一部であるとしても、なお「ごく一部」以外の「大多数の日本人」がそのような言説の責任から免れるわけではない。
なぜなら、その「ごく一部」は「大多数の日本人」の支持・黙認によって支えられているからである。
換言すれば、その「ごく一部」は、植民地支配責任から逃げ続ける日本国とその国民が生み出したものであるからである(宗主国意識、植民地主義の継続・未清算、そのような背景が「関係性」を問題にして権利を弾圧することを「許して」きたし、ヘイトスピーチも「表現の自由」で保障される等と「反省」も何もない妄言を「許して」きたのである)。
国家として「意識的に」「ごく一部」を放置している限り、その主権者たる個々の日本人の責任もまた問われるのである。

また、「朝鮮学校と共和国・総連の関係性を問題視すべし」という主張は、単に問題視しているだけではなく(単に問題視するだけでも「問題」なのだが)、ご存知の通り「問題視」しているからこそ朝鮮高校に高校「無償化」制度を適用させない、又は補助金を出さない、等という形で、人権侵害とセットになっている。
「普通の日本人」は、民族教育の権利を弾圧する日本政府を糾弾するのではなく、民族教育の権利を主張する在日朝鮮人側に、「関係性」という「問題」があるのだと強弁していることになる。
人権を侵害している側ではなく、されている側に対して「お前が悪い」と言っているのである。
念のためカレンダーを確認してほしいが、現在は2013年、21世紀である。法務省HPの人権擁護、啓発活動のページにある「みんなで築こう 人権の世紀」とは一体何の冗談なのだろうか。
全く笑えない(それとも、「みんな」には朝鮮人は入っていないのだろうか)。

このような在日朝鮮人への人権侵害は今に始まったことではなく、その淵源は植民地支配にまで遡ることができる。
民族教育の権利についても、日本が正面からそれを認めたことがないばかりか、継続して弾圧を加え続けている。
(以下略)
---- 引用以上 ----

今日の判決を受けてヘイトスピーチを法律で規制するか否かの議論に関心が集まってるけど、本来ならこっちの問題についても議論するべきじゃね~の?


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
反論があるとしたら自虐史観にとらわれ過ぎだ (カナタ)
2013-10-10 00:47:26
朝鮮に対して行ったのは、併合な。植民地支配はやってない。60万人は不逞朝鮮人だな。彼らは強制されて連れてこられたのではない。強制的に連れてこられた人数は200人程度。在日特権は、竹島に来ていた漁民を人質に取った脅迫である。
日本式植民地支配とは言うのを行ったのは東南アジアのみだ。日本がしたことは東南アジアの方に治安維持のために警察など武装させることだったけどね。西洋は搾取するだけだったけどね。日本式の植民地のやり方は台湾や満州で学んだのを参考したんだと思うぞ。このやり方から見ているといずれ台湾の様にするのが目的だろうな。
植民地というのは西洋と日本では大きな隔たりがあるみたいだけどね。
返信する
カナタ さんへ (flagburner)
2013-10-13 21:42:33
コメントありがとうございます(レス遅れ申し訳)。

>植民地というのは西洋と日本では大きな隔たりがあるみたいだけどね
この辺りは、大日本帝国が植民地獲得競争に後から参入したのが大きいかもしれません。
そのことにより、西洋の植民地支配の色んな面を学び洗練する機会を得たという側面もありますし。
無論、それを実践された側にしてみたら迷惑な話ですが・・・。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。