東京都が推し進めている築地市場移転計画は、色んな意味で騒動を巻き起こしている。
その中の1つである安全面に関しては、移転先予定地となってる豊洲地区から環境基準値を大幅に超えたベンゼンが検出され、今年の1月から東京都が土壌無害化の実験を行うという展開になった。
この実験の中間報告データは↓
・実験の中間報告データ(shijou.metro.tokyo.jp;.pdfファイル)
しかし、その実験の前提となったデータについて妙な話が出てきたのだが・・・。
・無害化した土の汚染度、4万倍ではなく2.7倍 東京都(2010年7月20日 asahi.com)
・東京・築地市場移転:豊洲土壌汚染問題 都「汚染無害化」数値隠し(2010年7月20日 毎日jp)
・築地移転、都がデータ隠し…汚染土の無害化実験(2010年7月20日 YOMIURI ONLINE)
なんだか意味不明なこの話。
さしあたっては、2010年7月20日分 asahi.com『無害化した~』を全文引用する。
---- 以下引用 ----
築地市場(東京都中央区)の移転予定地・豊洲地区(江東区)で、土壌から汚染物質を除去する実験をした都が、「環境基準の4万3千倍のベンゼンが見つかった土壌を無害化できた」との中間報告をまとめたのに、実験時の濃度は2.7倍だったことがわかった。
都は3月の報告公表時に、この事実を把握しながら明らかにしていなかった。
豊洲地区では2008年に環境基準の4万3千倍のベンゼンなどが見つかった。
有害物質を除去できることを確かめるため、都は今年1月から豊洲地区で実験を開始。
3月の中間報告では、4万3千倍のベンゼンが検出された地点を含む周辺の土壌を加熱処理した結果、無害化できたとした。
しかし、実験開始時の汚染濃度(初期値)は環境基準の2.7倍だった。
複数地点で採取した土壌をまぜて測定したため、汚染濃度が低くなった可能性があるという。
ベンゼンの初期値が低かったため、都は豊洲での実験とは別に、環境基準の20万倍の汚染土壌を人工的につくり、加熱で除去できることを確認したという。
都は「20万倍の汚染も除去できたことから、対策の効果は確実。初期値は隠したわけではなく、専門家に意見を聴いた上で、最終報告にあわせて公表する予定だった」としている。
---- 引用以上 ----
は?
これ、実験と呼べるレベルじゃないだろ?(毒)
だいたい、複数地点で採取した土壌を混ぜたら、実験の前提が豪快に崩れると思うが。
ま、元々豊洲における土壌汚染対策ってのは結構いいかげんらしいし・・・。
この辺は以下参照(手抜き)
・豊洲土壌汚染対策自体の構造的欠陥 土壌汚染は残ってしまいます。(2010年7月20日 「中央区を、子育て日本一の区へ」 小児科医 & 中央区議 小坂和輝のblog)
参考までに、shijou.metro.tokyo.jp『実験の中間報告データ』から中間報告で公表された実験結果を引用しとく。
最初は、『土壌・洗浄処理』に関する実験結果。
---- 以下引用 ----
地点No.7
対象物質:シアン
環境確保条例などに基づく調査 :17 mg/L
処理1回目:0.1 mg/L
処理2回目:0.1 mg/L 未満
地点No.8
対象物質:ヒ素
環境確保条例などに基づく調査 :0.82 mg/L
処理1回目:0.075 mg/L
処理2回目:0.005 mg/L 未満
地点No.9-1
対象物質:ベンゼン
環境確保条例などに基づく調査 :0.084 mg/L
処理1回目:0.012 mg/L
処理2回目:0.001 mg/L
地点No.9-2
対象物質:シアン
環境確保条例などに基づく調査 :17 mg/L
処理1回目:0.1 mg/L 未満
処理2回目:(データなし)
地点No.9-3
対象物質:ヒ素
環境確保条例などに基づく調査 :0.034 mg/L
処理1回目:0.005 mg/L 未満
処理2回目:(データなし)
---- 引用以上 ----
なんで地点 No.9 だけ3種類の物質について洗浄処理を行ったんだか・・・。
(上の引用部分では、地点No.9 を3つに分割したけど)
次は、『土壌・中温加熱処理』に関する処理結果を(略
---- 以下引用 ----
地点No.10-1
対象物質:ベンゼン
環境確保条例などに基づく調査 :430.000 mg/L
処理1回目:0.003 mg/L
地点No.10-2
対象物質:シアン
環境確保条例などに基づく調査 :86.0 mg/L
処理1回目:0.1 mg/L 未満
地点No.11
対象物質:ベンゼン
環境確保条例などに基づく調査 :4.2 mg/L
処理1回目:0.003 mg/L
---- 引用以上 ----
なんだろうな。
東京都は、実験の「成果」を強調したいがために、散々議論となっていたベンゼン濃度(430.000 mg/L:地点No.10-1)を使うことに固執したんだろうな。
その裏では、もっと凄まじい実験結果(20万倍の汚染度の土壌無害化に成功)について黙っておく、という痛いミスをやらかしたわけで。
さらには、実験の前提になるデータの不正についても見逃すという二重のミスも・・・。
いずれにしろ、今回の実験の結果がどうであれ、東京都はこの件に関する釈明とかに追われるんだろうな。
ついでに、東京都の最高責任者でもある天下の石原 慎太郎都知事への非難も出てくるわけで・・・。
果たして、石原都知事はどのようなコメントを出してくるのやら(謎笑)
その中の1つである安全面に関しては、移転先予定地となってる豊洲地区から環境基準値を大幅に超えたベンゼンが検出され、今年の1月から東京都が土壌無害化の実験を行うという展開になった。
この実験の中間報告データは↓
・実験の中間報告データ(shijou.metro.tokyo.jp;.pdfファイル)
しかし、その実験の前提となったデータについて妙な話が出てきたのだが・・・。
・無害化した土の汚染度、4万倍ではなく2.7倍 東京都(2010年7月20日 asahi.com)
・東京・築地市場移転:豊洲土壌汚染問題 都「汚染無害化」数値隠し(2010年7月20日 毎日jp)
・築地移転、都がデータ隠し…汚染土の無害化実験(2010年7月20日 YOMIURI ONLINE)
なんだか意味不明なこの話。
さしあたっては、2010年7月20日分 asahi.com『無害化した~』を全文引用する。
---- 以下引用 ----
築地市場(東京都中央区)の移転予定地・豊洲地区(江東区)で、土壌から汚染物質を除去する実験をした都が、「環境基準の4万3千倍のベンゼンが見つかった土壌を無害化できた」との中間報告をまとめたのに、実験時の濃度は2.7倍だったことがわかった。
都は3月の報告公表時に、この事実を把握しながら明らかにしていなかった。
豊洲地区では2008年に環境基準の4万3千倍のベンゼンなどが見つかった。
有害物質を除去できることを確かめるため、都は今年1月から豊洲地区で実験を開始。
3月の中間報告では、4万3千倍のベンゼンが検出された地点を含む周辺の土壌を加熱処理した結果、無害化できたとした。
しかし、実験開始時の汚染濃度(初期値)は環境基準の2.7倍だった。
複数地点で採取した土壌をまぜて測定したため、汚染濃度が低くなった可能性があるという。
ベンゼンの初期値が低かったため、都は豊洲での実験とは別に、環境基準の20万倍の汚染土壌を人工的につくり、加熱で除去できることを確認したという。
都は「20万倍の汚染も除去できたことから、対策の効果は確実。初期値は隠したわけではなく、専門家に意見を聴いた上で、最終報告にあわせて公表する予定だった」としている。
---- 引用以上 ----
は?
これ、実験と呼べるレベルじゃないだろ?(毒)
だいたい、複数地点で採取した土壌を混ぜたら、実験の前提が豪快に崩れると思うが。
ま、元々豊洲における土壌汚染対策ってのは結構いいかげんらしいし・・・。
この辺は以下参照(手抜き)
・豊洲土壌汚染対策自体の構造的欠陥 土壌汚染は残ってしまいます。(2010年7月20日 「中央区を、子育て日本一の区へ」 小児科医 & 中央区議 小坂和輝のblog)
参考までに、shijou.metro.tokyo.jp『実験の中間報告データ』から中間報告で公表された実験結果を引用しとく。
最初は、『土壌・洗浄処理』に関する実験結果。
---- 以下引用 ----
地点No.7
対象物質:シアン
環境確保条例などに基づく調査 :17 mg/L
処理1回目:0.1 mg/L
処理2回目:0.1 mg/L 未満
地点No.8
対象物質:ヒ素
環境確保条例などに基づく調査 :0.82 mg/L
処理1回目:0.075 mg/L
処理2回目:0.005 mg/L 未満
地点No.9-1
対象物質:ベンゼン
環境確保条例などに基づく調査 :0.084 mg/L
処理1回目:0.012 mg/L
処理2回目:0.001 mg/L
地点No.9-2
対象物質:シアン
環境確保条例などに基づく調査 :17 mg/L
処理1回目:0.1 mg/L 未満
処理2回目:(データなし)
地点No.9-3
対象物質:ヒ素
環境確保条例などに基づく調査 :0.034 mg/L
処理1回目:0.005 mg/L 未満
処理2回目:(データなし)
---- 引用以上 ----
なんで地点 No.9 だけ3種類の物質について洗浄処理を行ったんだか・・・。
(上の引用部分では、地点No.9 を3つに分割したけど)
次は、『土壌・中温加熱処理』に関する処理結果を(略
---- 以下引用 ----
地点No.10-1
対象物質:ベンゼン
環境確保条例などに基づく調査 :430.000 mg/L
処理1回目:0.003 mg/L
地点No.10-2
対象物質:シアン
環境確保条例などに基づく調査 :86.0 mg/L
処理1回目:0.1 mg/L 未満
地点No.11
対象物質:ベンゼン
環境確保条例などに基づく調査 :4.2 mg/L
処理1回目:0.003 mg/L
---- 引用以上 ----
なんだろうな。
東京都は、実験の「成果」を強調したいがために、散々議論となっていたベンゼン濃度(430.000 mg/L:地点No.10-1)を使うことに固執したんだろうな。
その裏では、もっと凄まじい実験結果(20万倍の汚染度の土壌無害化に成功)について黙っておく、という痛いミスをやらかしたわけで。
さらには、実験の前提になるデータの不正についても見逃すという二重のミスも・・・。
いずれにしろ、今回の実験の結果がどうであれ、東京都はこの件に関する釈明とかに追われるんだろうな。
ついでに、東京都の最高責任者でもある天下の石原 慎太郎都知事への非難も出てくるわけで・・・。
果たして、石原都知事はどのようなコメントを出してくるのやら(謎笑)