せかいのうらがわ

君と巡り合えた事を人はキセキと呼ぶのだろう
それでも僕らのこの恋は「運命」と呼ばせてくれよ

ロマンチストの憂鬱

2007-09-19 23:05:27 | その他
屋上には、いつも綺麗に泣く後輩が居た。
はじめて見たときは、真っ黒な髪を揺らして、古くて錆びてるフェンスの上に座ってた。いつかの俺みたいに自殺でもしようとしてるんじゃないかと思って、とっさに腕を引いた。その瞬間に取り替えられてなかったフェンスが音を立てて落ちて、別に自分が危険だったわけでもないのに真っ青になった。そこから落ちる恐怖を、残念だけど知っているから。そしたらその後輩も真っ青になってて、髪と同じく真っ黒くて、丸い目で見上げてきてた。しかも泣いてたもんだから、思わず、大丈夫か、って袖で顔を拭いたら、気付いたように口を開いて、金魚みてーにパクパクしてた。

「た、たたたた」
「たたたた?」
「たたたたたけ・・やや、山本、せん、ぱい!」


泡でも吹きそうな勢いで慌てだしたその後輩があんまりに面白くて、思わず笑ったら、更に慌てて顔を赤くしたと思ったら、肩を押して離れようとしてきた。でも、正直あんまり力が入ってなくて首を傾げたら、先輩は怖い、なんて言われちまった。

「や、なんかお前、自殺しそうだったからよ」
「し、しませんよそんな怖いこと!山本先輩にとって私はどーいうふーに映ってるんですかぁ!」


顔を覆ってヒィ、なんて変な声を上げるもんだから、可笑しくてまた笑ったら、笑わないで下さい怖かったんです、って言われた。悪ィ悪ィ、なんて言いながら頭を撫でたら、林檎みたいに顔を赤くしたんだっけ。



「うん、そーですね・・ちょっぴり自殺したいときもあるです」
「マジかよ。っていうか、あるですって、おまえ」

いつもみたいに屋上に居たさくらは、風を受けながらぽつりとそんな怖いことを呟く。素らしい言葉に思わず突っ込むと、いいんですー!って、不機嫌そうな声が頭の上から降ってきた。
あれから随分いろいろ変わったけれど、さくらは全然変わってないままで。でも、座っている場所だけは、貯水タンクの上、になったけど。

「リユーは・・ヒント、たけしせんぱい!」
「え。俺?」
「うん」

ごく普通のことのように言ってくるけど、それは随分、嫌な話だ。腕を組んで首を傾げる。
考えて考えて、黙り込んだ俺に加えて、さくらも何も言わないもんだから、屋上は風の音だけになった。
しばらくそうしてたら、不意に、頭の上に冷たいものが落ちてきた。
驚いて上を見上げると、さくらが制服の袖で目元を必死に拭っていた。冷たいぞーって茶化すと、さくらは目を丸くして驚いて、「ご、めんなさいです!」って声を張り上げた。

「どーしたんだよ、さくら」

そう言うと、泣いてふやけた感じを微妙に残したままさくらは笑って、「なんでもないのです、たけし」なんて、真似して言った。名前で呼ばれるがなんとなく嬉しくて、もう一度「さくらー」なんて言うと、今度は「なんですか、せんぱい」って言われた。それも可笑しくて笑っても、さくらは何も言って来なかった。

「なー、一応訊いてもいいか?」
「いーですよ」

まだ一年の名残を残したようなあどけない、さくらの声が聞こえた。今俺は三年だから、さくらとこうしてられるのも、今年が最後だ。なんでもうちょっと早く、さくらに会わなかったんだろうと、後悔した。

「なんで泣いてたんだー?」
「それはですねーヒミツです」

間延びして、眠くなるような声が聞こえる。ひとつ欠伸を零して、なんだよー、と言ってみる。ああなんか、今すぐさくらを抱きしめて、頭を撫でまわしたいかもしれない。そうしよう、ってことで立ち上がると、消え入りそうな声が聞こえた。


「さーみしいなあ」


―――
(涙雨)
この距離さえ口惜しい

やっと小説書けたよやったよ俺は!(何
こういうかわいい主人公スキ!
こう、ぎゅってしたいね(末期

最後の「さーみしいなあ」、っていう台詞ですけど、
本当は前に「たけしせんぱいが居なくなったら」、って
ついてたんですけど ね!(だからなんだ
まあでもどんな風に感じてくださってもいいです。
なんとなくさみしーよぅ、みたいに言ってるとも
取れますしね、多分(いいのかそれで

で、卒業式とかで主人公ぼろぼろ泣いちゃって、
もうなんか唇とかめっちゃ噛み締めちゃって、
「たけしせんぱい」が笑いながら第二ボタンくれる
っていう話も考えてた、けど時間が無い。(帰れ
二人は別にデキてるわけではないので(そうなんだ
山さん好きだーって言わずに行っちゃって、後で
なんで言っとかなかったんだーって後悔するけど、
なんだ主人公、家目の前じゃん!っていう話も(殴

これシリーズ化するのもいーかもしんない。
「屋上の彼女」って。うおう。いいな!(何
そういえば五分間の恋人書いてないよ。
なんだわたし、やることありすぎ(まず学校行けよ!)









アリプロの「暗黒天国」を聞きながらBCの
メイン絵を描いてます。6人勢ぞろいの。
前にボソっと言ったアリスとレオが椅子に
座ってて、左にレイノ、右にユーリス、
右上に散三龍華、左上にフィーラっていう。
ってか、フィーラ描けねええええ(斬