●先日の講演会「うつ病の分子生物学」のおさらいです。
子どものときにストレス環境に長い間いた場合、セロトニンという神経伝達物質の代謝レベルが低くなり、興奮や衝動・抑うつ感を抑制することが難しくなります。
その反対に
かわいがられて育つと、セロトニン代謝レベルが増え抵抗力が増す
ということまで理解していただいているでしょうか。
ねずみの実験でも
養育された子ネズミはセロトニンが十分でストレスに強い
ようですが、養育されないとセロトニン不足により、ストレスに弱いネズミに育つそうです。
サルの実験でも、脳内セロトニンの代謝レベルが低いと攻撃的になることが確認されています。
ここで
子育てに熱心な母ザルに育てさせると、子ザルはストレスを上手く避け、それに対し対処する方法を覚え、セロトニンの代謝レベルも平均化する
ということのようです。
●私は誰からも愛されている…って感じながら育った子は何事にも動ずることなく遠くへ羽ばたけるでしょう。
逆に、若い頃から愛されているという実感が無く斜に構えて生きてきた子が、楽しい記憶の無いわが町から出られずにいるのはそんなことも原因かなぁって考えてしまいました。
●ところで シュタイナー教育を紹介した本に素敵なお祈りの文句 がありました。
紹介します。
赤ちゃんのための眠る前の祈り(大人によって唱えられる)
お前の中に光が流れ込んでいきますように
私は愛をこめてその光につきそい
この上ない喜びとともに
お前の生命のいとなみを見守ります
それはお前をすこやかにするでしょう
それはお前を支えてくれるでしょう
それはお前の心を明るくしてくれるでしょう
人生を歩みはじめるお前のために
心からこの私の喜びの気持ちが
お前の生きる意志と結びつきますように
そしてこの意志がどんなときにも
どんなところでも
自分自身で強く存在し続けることができますように
自分でお祈りできる幼児のための眠る前の祈り
私の頭も私の足も
神様の姿です
私は心にも両手にも
神様の働きを感じます
私が口を開いて話すとき
私は神様の意思に従います
どんなものの中にも
お母様やお父様や
すべての愛する人の中にも
動物や草花や
木や石の中にも
神様の姿が見えます
だからこわいものは何もありません
私のまわりには
愛だけがあるのです
高橋巌 著 「シュタイナー教育を語る―気質と年齢に応じた教育」1章
(零歳から7歳までの教育―幼児期の教育)より
●こんなすてきな詩を聞いて育った子は、いろんな人とどんどん”シナプス”して愛されて生きていくのでしょうね。
誰からも愛されている、守られている……っていう自覚があれば、勝手に強く羽ばたいてくれそう……。
●……話はころっと変わりますが、大人の歩き方って変ですよね。
次回はこの話題について書いてみようかな
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