もう1つの感性の本棚

書くことを仕事にしている者として、日常をどのような感性で掬い取るか。

街の縁取り24~鎌倉、夏

2006-08-06 17:07:36 | 街の縁取り
 かつてお世話になり、3年前に亡くなった人のお墓参りにこの土曜日、鎌倉へ行って来た。
 観光客や海水浴客でごった返していたが、お墓のある浄妙寺付近は、蝉しぐれが響く静けさで、暑さもさほど気にならなかった。
 鎌倉は、日本有数の観光地だが、今生きている人の暮らしと故人の眠りが最も密度高く共存している街でもある。
 太陽を浴びて海ではしゃぐ若さと、安らかさへの祈りの距離が接近している。

 鎌倉は四季それぞれに見所があるが、この対極的で、だからこそきれいだけでない、静寂だけでもない街の特徴を最もよく表している夏が、自分は一番印象的に思える。  
 
  



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