もう1つの感性の本棚

書くことを仕事にしている者として、日常をどのような感性で掬い取るか。

街の縁取り84~台湾行その4・小さく造る

2007-05-18 21:06:15 | 街の縁取り
 ツアーの悲しさで、台北の故宮博物院に居られたのは1時間半。ショップにもレストランにも寄れなかった。ガイドから離れて、限られた時間内で自分のペースで見て回ったのがせいぜいだった。
 リニューアルされて間がないということだったが、思ったよりもモダンでポップな展示の仕方だった。デパートの展示会以上の混み様で、階段には多くの人がぐったりとして座り込んでいた。

 ここの収蔵品は、中華民国の転変と軌を一つにしていて、移る度に絞り込まれたという。そして台湾に逃れる際、さらに分散したようだ。それでも60万点以上が収蔵されていて、世界4大博物館に数えられる。

 写真は、タイトルは忘れてしまったが、手の平に載る象牙の造形物。まさに神業。
 何をもって至宝と言えばいいのか、その知識は自分にないが、この小さく造り込む情熱と技術には目を見張る。
 大きな造形物にも、この美が細部に宿る精神が発揮されているのだろう。
 眼福という境地に想像を働かせるが、閑散とした中で見て回りたい。

 そして、分散した中国本土のものも見てみたい。

 なお余談だが、故宮の周囲は、高級住宅街。明らかに雑然とした台北中心街とは異なっている。台北の山の手というロケーションにも興味を持った。




 
 
  












  

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