もう1つの感性の本棚

書くことを仕事にしている者として、日常をどのような感性で掬い取るか。

街の縁取り79~神戸の並び方

2007-04-12 19:35:25 | 街の縁取り
 今更、2月のことを書くのも何だが、まあ神戸に行ったわけです。
 本項78の続き。

 午後から夜まで自由(サボリとも言う)だったので、元町のステーキ屋で神戸牛ランチを食し、南京町のカフェでチーズケーキのデザート、さらに神戸牛で有名な森谷商店でコロッケと味噌漬けを買い求め、バスで六甲山麓までフラフラと散歩に出掛けるという半日を過ごした。

 同じ港町でも、新潟と最も違う点は集積度。わざわざ言うまでもないことだが、住宅、商店街、工場、そして港湾までが山と海に挟まれた場所に固まっている。
 この集積が様々な角度を作り出し、空間密度を上げる。横浜と比べてもその凝縮性が大きな魅力だ。
 そして大き過ぎない。
 地形も影響していると思うが、東京のような多くの街が連なっているのではなく、都会としての縁取りがかなりはっきりしている。東京と神戸は対極にあると思う。
 
 観光するものは一切ない六甲山麓の団地は、元町から出ているバスの終点で、こういう場所に何故か自分は行きたがる。
 その背後はもう山で、街路は海に向かって傾斜が大きく、玉を転がせばどこまでも転がっていく感じ。横浜の山の手とはやはり違う。すでに六甲山を越えて街は開発されており、そんな端っこも旧市街と言えたりして。

 自分は、瀬戸内海に近い街の出身なのだが、神戸は憧れの場所だった。思いを募らせてそこに住み着いた幼馴染もいる。結局は流れて行方不明になったが。

 もう少し言葉でイメージを辿れば、賢くて端麗な異性が大人に成長していく舞台。それは決して深窓の令嬢とかではない。
 訳が分からないかも知れないが、言葉にするとそうなる。
 自分にとって、おしゃれとかといった言葉で表現する街ではなく、社会性を求められる場所と言えばより正確か。
 単なる大都会への憧憬とは、やはり違う。

 感覚的な文章になったが、わかって貰えるだろうか。

  


  





   
 



 
 

  





 
  
  
 
 


  




 

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