E46 のち ぎんびー時々ナナエフ

腰痛おやぢのつれづれ日記

3月に読んだ本

2024-04-04 12:46:34 | book
3月に読んだ本

ここ数日で初夏のような陽気になったものだから、すでに桜も満開、と思ったら昨日の雨で散り始めました。
早い早い。
3月に読んだ本です。

今年15冊目は、吉田修一「犯罪小説集」
 


犯罪に関する小説5編からなる短編集です。
あぁ、犯罪ってこうやって生まれるのかな・・・って漠然と思う。
万屋善次郎は、気のいい男が生まれ故郷に帰り、地の人達と些細な事から、村八分にされる。
よかれとしてしたことを否定され、殻にこもり、最後は村人数人を刺し殺す。
簡単に言えばこういう事なんですが・・・・


16冊目は、アガサ・クリスティ「オリエント急行の殺人」蕗沢忠枝訳
 

 
所謂「オリエント急行殺人事件」です。
いやぁ、何か、これこそザ・謎解きって感じ。
どうしてこの作品を読もうと思ったか・・・・。
それは、2月に読んだ「暗闇を見よ」の中に法月綸太郞の「引き立て役倶楽部の陰謀」って作品があるんです。
引き立て役倶楽部っていうのは、探偵シャーロックホームズだったら助手のワトソン、探偵エルキュール・ポアロだったら助手のアーサー・ヘイスティングズで、各小説に出てくる助手のような人々がつくった組合組織のようなものなんですが、
この小説の中では、アガサ・クリスティの新作「そして誰もいなくなった」が、伝統的(引き立て役の活躍がない)ではないので、抗議しようと集会を開くわけです。
以前もそういう事(伝統を壊すようなこと)があったので、引き立て役倶楽部で誘拐し11日間監禁し話し合いをもった。
これが、有名なアガサ・クリスティ失踪事件だ・・・・って事なんだそう。(^^;
よく出来た小説だな・・・と思いつつも法月さんの方には興味が向かず、アガサの方に興味が沸いたってことですね。



17冊目は、西村健「任侠スタッフサービス」
 

 
福岡を舞台に、ヤクザが派遣業務を営んで、何かを企てるって感じなんですけど・・・・
「地の底のヤマ」が秀逸だっただけに・・・・イマイチ。
何か軽くて、面白くない。



18冊目は、五木寛之「戒厳令の夜」
 

 
「その年、4人のパブロが死んだ」
パブロ・ピカソ、パブロ・ネルーダ、パブロ・カルザスそしてパブロ・ロペス。
前三人はスペイン実在の人物、ロペスは小説上の画家。
スペイン内戦時、そのロペスの画が、避難先フランスから極秘裏に日本に渡り、その画を追って日本国内そしてチリへと舞台を移します。
イヤイヤ、非常に面白かったです。
45年以上も前の作品とは思えません。
この本読んでから、「五木寛之 年代記(クロニクル)70'S」を観に行けばよかった・・・・
そうしたらもっと楽しめたのに・・・・残念。
本の最後に参考文献を列記してあります。
 

 
その参考文献を企画展では展示してありました。
その中にメルセデスベンツのムック本(のような本)があったので、なんでこんな本があるのかな?と思っていたら、確かに出てくるのですね。
プルマン(S600のリムジン)のエンジンを積んだメルセデス・ベンツ300SEL・・・
だったかな?  フッ・・・定かではない。(^^;
装丁もステキでしょ?
石岡瑛子氏が手がけたそうで、五木本人が書店の店頭に積まれた本を見て、そこだけ赤く見えて(目立って)依頼してよかったというような事を書いてありました。
そうそう、映画も製作されて、樋口可南子がゴールデン・アロー賞の新人賞を獲ったそうです。
観てみたいです。



19冊目は、平野啓一郎「本心」
 

 
年代的には少し先のお話で、お母さんを亡くした青年が、仮想現実の中に母親の情報を学習したVF(ヴァーチャル・フィギュア)を作成するところからはじまります。
本人は2040年代を想定しているそうなんですが、私的には現代の様々な問題を提起した本のようにみえました。
格差、差別、安楽死、自出を巡る問題、無国籍、ジェンダー、福祉の問題等々現代の問題を先送りして書いたという感じ。
ちょっと哲学的なところがあって難しい。



20冊目は、デーヴィド・L.リンジ「黒幕は闇に沈む」山本光伸訳
 

 
アメリカ、ヒューストンの警察物。
面白いですねぇ・・・・・何となく映像が浮かびます。(^^;
何が面白いのかな・・・・・時間の制約、誰が味方で誰が敵なのかがわからない・・・・そういうところかな。
黒幕は闇に沈むとあるので、本当に沈むかと思えば・・・・



ということで、3月は6冊・・・・でした。
でも、戒厳令の夜と黒幕は闇に沈むは面白かったです。
大当たり!でした。

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