銀河夢急行

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日本国内にも戦前は唯一無二?の標準軌非電化路線が存在していた!! 塩江温泉鉄道!!

2023年06月09日 13時56分16秒 | 鉄軌道



標準軌間の電化私鉄である高松琴平電鉄。その仏生山駅から戦前の数年間は何と標準軌で敷設された非電化鉄道線がありました。

なお、画像の標準軌間の線路は鹿児島市電のものです。

あの南満州鉄道線(満鉄)や朝鮮鉄道線(鮮鉄)などを別にすれば、日本の領土内にて敷設された国際標準軌間(1435ミリ)の鉄軌道営業路線は必ず電化されており、仏生山駅から分岐していた路線の塩江温泉鉄道だけが非電化だったとか。
古くは旧国鉄横浜線の小机駅付近にて2120型蒸気機関車を標準軌用に改造して三線軌化されていた区間を疾走し、好成績を収めたこともありましたが。うん。また後の9600型は車体幅もやや広く、将来的な標準軌化も考慮か。戦時中ではC51型やスハフ32、4110型などの一部が標準軌用に改造されて大陸に渡ったらしいとも聞いたが、詳しいことは分かりません。
当時の鉄道省は在来線全面標準軌化決定の場合、まずは単線非電化だった播但線から試験的に着手するつもりだったらしい。
旧東横電鉄もデハ3450形は標準軌化が前提にされていましたね。三浦海岸方面への直通乗り入れの夢もあったとか。
近鉄田原本線はもともと非電化で一般狭軌でしたが、標準軌化に当たり、同時に直流600ボルト電化に。
さて、塩江温泉鉄道の方は特に電化の予定もなく、ガソリンカーにて運行されたとか。将来的な琴電線直通乗り入れも考慮された事情もありました。
しかしながら、戦時中に不要不急路線とされ、僅か12年で廃止になってしまい、残念ですね。晩年は琴電塩江線になりましたが、結局、非電化のままでした。
そして、あれから数十年が過ぎ、琴電ではワンマンなど合理化のため志度線と長尾線にレールバスの導入も一度は検討。もし実現していれば標準軌用の小型気動車が出ていたのかもしれませんが、結局、陽の目を見なかったようですね。
なお、松山近郊の伊予鉄の郊外鉄道線の一部にはもともと標準軌だった区間もあるとか。かつての松山電軌線ですが、こちらも伊予鉄への合併時までには日本一般狭軌(1067ミリ)に改められて、現在に至っています。
よくよく考えれば、標準軌用のPC枕木や分岐器は決して安い買い物ではなく、それほどの高速性や上質な乗り心地が要求されなければ、日本国内ではあまりメリットがない??
・追伸(6/10)………あれからウィキペディアなどで調べたところ、C51型は戦時中に16両が標準軌用になり、スハフ32形19両とともに華中鉄道に渡ったらしい。もともとC51型の設計も将来的な標準軌化が考慮されていたようですね。狭軌で残されたものは関西本線名古屋口にも1965年頃まで見られたそうだが。また、D51型の標準軌版も華中鉄道には存在したらしい。
但し、C51型は余りにも性能が良すぎたのか、敢えて莫大な費用を掛けてまで標準軌にする必要はないと判断されたか。結局、在来線の改軌計画は取りやめになりましたね。


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