この世界で生きてゆくために

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郵政はヤマトに絶対に勝てない

2006年02月05日 18時03分55秒 | 仕事
私の勤めている会社は、ヤマト運輸株式会社です。
そう、あの「クロネコヤマトの宅急便」のCMでおなじみの、運輸運送業です。
東証一部上場企業で社員数10万人を超える、超巨大企業。
小口貨物(宅急便など)を取り扱う日本最大の企業であります。

昨日横浜では、会社の帰りに車のヘッドライトに写る雪がチラチラ。
ドキドキしました。雪は、宅急便の大敵だからです。
ヤマトの社員になってから、全国の気象や道路状況、特に高速道路の事故など、
末端の私のような社員でさえ、荷物の行方に心配します。

私の職場はサービスセンター。実際に荷物を預かったりお届けするサービスドライバーと、
彼らが所属する営業所にならぶ営業の最前線です。
ヤマトは電話一本で、荷物ひとつでも、集荷にお伺いします。
最近では、メール便という80円から全国へ送れるサービスを始めましたが
一通80円の荷物の集荷も、電話一本で伺います。

宅急便は原則、当日集荷(荷物をお預かりしたら)翌日配達が基本です。
さらに、配達時間は午前、午後は2時間単位でお届け時間を指定できます。
お預かりしたお荷物を、大切に確実に運ぶ。これはヤマトの全社員、
パートからアルバイトまで、しっかり染込んでいます。

ヤマトは宅急便を届け続けて今年で30年を迎えました。
この間、クール宅急便やゴルフ宅急便など様々なサービスを展開。
そして、全国北は北海度礼文、利尻島から南は沖縄の離島まで、
全国にサービス網を築き上げました。

こうして、ヤマトは小口荷物運送の戸口から戸口へのビジネスを打ち立てたのです。

さて、そこに目をつけたのは「郵便局」の日本郵政公社。
昔は、お客様に荷物を郵便局まで運ばせて、お届け日も確定しないサービス。
そこへ「郵パック」の出現。もうこれは「宅急便のパクリ」以外なにものでもありません。
民業が30年かけて、築き上げてきた巨大マーケットに、官が乗り込む。
民業圧迫以外の何者でもありません。
さらに郵政公社は、ヤマトが信頼関係で契約を伸ばしてきたコンビニの
「ローソン」のヤマトとの宅急便業務委託契約を破棄させ、
その市場を横取りしました。(現在裁判で控訴中、一審は敗訴)

郵政はこの先、完全民営化されますが、元は旧郵政省のお役所の窓口です。
ヤマトは本社から営業所まで自社の投資と営業利益で建てました。
その資産には固定資産税が課せられます。
しかし、郵便局は基本的に税金で作られ、固定資産税が免除されてきました。
もうこの勝負は、不公平極まりないものです。

しかし、郵便局は、ヤマトに勝てないと私は確信します。
先に述べたように、ヤマトの社員はアルバイトもパートも荷物に対する
愛情が違います。元役人の郵便局員がどんなに意識改革しても、
やはり民間企業の企業精神は育たないでしょう。

民間企業の企業努力、会社が倒産しないための努力は、親方日の丸、
決して潰れる事はないと言う意識の元公務員には理解できないでしょう。

郵便局は、ヤマト運輸には絶対に勝てない。
まあ、あまり醜い喧嘩はせずに、後発組の佐○急便や、☆通のペリ◎ン便のように
国民の生活を向上させる、同じ運送業として、がんばって欲しいです。