
今日は晴れ。カーテンから漏れる光に気が付いて、目が覚めたのは9時過ぎである。カーテンを開けて窓の外を見ると、上空には雲ひとつ無い青空が広がっていて、日射しが燦々と降り注いでいる。昨日、降った雨で濡れた路面はすっかり乾いていて、水たまりも無い。
ベランダに出てみると、西よりの強い風が吹いていて、空気が爽やかに感じられた。日を追う毎に前庭の木々の緑が濃くなっているように思える。オナガやムクドリが来ていて、盛んに虫をついばんでいるようだ。
日中は雲が出てきて、上空の所々に大小さまざまな雲が浮かんでいるものの、強い日射しが降り注いだ。昼間の最高気温は21℃で、極端なまでに湿度が低く、強い西よりの風が吹いている。日射しが熱いくらいに感じられたが、空気が乾燥していて風が涼しく感じられた。
昨日は1日雨で、どこにも出かけなかったが、今日は日野市長選があることもあり、午後に買物も兼ねて外出することにした。投票所は団地の隣の小学校になっていて、自宅から歩いて5分もあれば着く。投票を済ませると、日野駅にむかった。駅から中央線の電車に乗って隣の豊田駅に向かう。
改札を抜けると、駅北口に出てイオンモール多摩平の森に向かった。気候もよく、絶好の行楽日和だが、東京都では都民に対し、都県境を越えた不要不急の外出・移動の自粛を呼びかけている。駅前を歩く人もそれほど多くなく、まるで、どこかの地方都市に来たような感覚である。イオンモールの建物の中に入ると、さっそく、買物を済ませる。
ちょっと喉が渇いた。歩き疲れたということもある。気分転換と休憩を兼ねてお茶をすることにして、イオンモール入口近くにあるカフェ「スターバックスコーヒー イオンモール多摩平の森店」に入店した。
入口脇のテーブル席が空くところだったので、そのテーブルを確保すると、奥のレジに進んだ。レジの隣のショーケースの中に並ぶケーキを品定めすると、レジに進む。注文したのは「紅茶のアーモンドミルクケーキ」と「ティー ティラミス フラペチーノ」である。
スタバカードで会計を済ませると、レジでケーキの載ったトレーを受け取った。奥のカウンターに進んで、フラペチーノを受け取り、トレーの上に載せる。更にスプーンをもらうと、トレーを持って確保したテーブル席に運んだ。
席に着くと、紙おしぼりで手を拭き、さっそく「ティー ティラミス フラペチーノ」を飲むことにした。「ティー ティラミス フラペチーノ」はアイスティーをバニラ風味のスポンジに染み込ませ、マスカルポーネチーズや卵黄を使ったベースと、はちみつの風味をアクセントに加えた紅茶パウダー、氷をブレンドして合わせたものにホイップクリームをたっぷりと浮かべ、紅茶パウダーをトッピングして、見た目にもティラミスを表現したフラペチーノである。
「ティー ティラミス フラペチーノ」にストローを挿して、ドリンクを飲む。勢いよくストローを吸い込むと、濃厚な味わいのアイスティーを染みこませたスポンジ生地が混ざったベースが口の中に飛び込んでくる。アールグレイをブレンドした紅茶の香り高い味わいにティラミスの食感があわさって、まるでティラミスを食べているかのような不思議な喉ごしである。
ストローから口を離して、今度はスプーンで表面に浮かべられたホイップを掬って口に運ぶ。紅茶パウダーをトッピングしたホイップクリームは舌触り滑らかで、紅茶の香りが鼻腔に広がる。フラペチーノというよりはデザートを食べているような感覚に襲われた。スプーンを置いて、再びストローでフラペチーノを飲む。スポンジ生地のザラザラとした食感がなくなって、紅茶のコクとマスカルポーネの甘さが合わさった氷の粒が美味しい。
「ティー ティラミス フラペチーノ」を半分くらいまで飲んでしまったところで、ケーキを食べることにする。「紅茶のアーモンドミルクケーキ」はアーモンドミルクを牛乳の代わりに使って焼き上げたダージリン紅茶の生地に、はちみつ入りアーモンドミルクホイップクリームを塗り、ダージリン紅茶パウダーと粉糖をトッピングしたケーキである。ダージリン紅茶の生地には、隠し味にほんの少しシナモンパウダーを利かせているとのこと。
ケーキにフォークを入れて口に運ぶ。優しい食感のスポンジ生地はふんわりとしていて、紅茶の風味にコクのある甘さが感じられるだけでなく、ケーキにボリューム感を与えている。アーモンドミルクホイップクリームは舌触りなめらかでふんわりとした食感ながらもしっかりとしたクリームで美味しい。アーモンドミルクの優しい風味と、しっとりとしたダージリン紅茶の生地が絶妙なケーキである。
ケーキを食べてしまうと、再び「ティー ティラミス フラペチーノ」を飲む。今日は少し汗ばむくらいの陽気となったこともあって、冷たいフラペチーノは美味しい。ケーキの紅茶の味わいがフラペチーノの紅茶の風味と合わさって、それが喉の奥に消えていく。なんとも贅沢な味わいである。いい気分転換になった。
ちょっと落ち着いたところで、デイパックの中から読み物を取りだして、「ティー ティラミス フラペチーノ」を楽しみながら、記事を読む。店に入ってから30分ほどが経つ頃には、プラスチックのカップの中は空になった。更に記事を読み進めていたが、次第に集中出来なくなってきたので、席を立って食器を返却すると、帰り支度をして店を出た。
豊田駅から電車に乗って帰宅の途につく。
夜になって、ゴミを出すために外に出た。上空の所々に薄い雲がかかっていて、雲と雲の合間から暗い空が顔を出している。天頂付近には星が瞬いているのが見えたが、西の空に浮かぶ月は、薄いベールのような雲に隠れて朧な光を放っていた。