横綱部屋

よこづなへや

其之九

2007-12-11 00:50:17 | おえかき
最終日つづき。

飛行機を降り、慣れた地元空港へ降り立ち、ああひとあんしん~、
さ あとは税関で入国手続きがおわったら解散です!と
ガイドさんが説明してるとこでふと見ると

会社の人が一人、税関のとこからものすごく不安そうな顔してこっち見てる。


あれ?

なんでもうそこにいるの?


しかもそのうち連行されて、事務所らしきところへ入ってったー(笑)

其之四で、バス内でスリリングな体験をした川岡さん(仮名)。
セーフだったことに安堵し、その後夜景を観にいったときに声をかけてきた
「びとんびとん、10コで千円」の売り子から10コ千円のびとんの財布を
買ってたらしくてね・・
税関での輸入禁止品目の中に「特許権、実用新案権、意匠権、商標権、
著作権、著作隣接権、回路配置利用権又は育成者権を侵害する物品」てのが
あってつまり10コ千円のびとんとか問答無用でアウトなんよね・・
ひとり先走って検査を受けたところ、トランクを開けられまんまと
見つかったらしい。

川岡さん。どこまでも笑いをふりまく男。
でもあの事務所らしき部屋に入るときに見せた、おびえた小動物のような瞳が
忘れられません(笑)

あーあーあのバカ、まあせいぜい説教と罰金ぐらいで手錠かけられることは
ないわいとか言いながらみんなそれぞれ検査をすませ、どんどん出て行く。
全くチェックされない人もいるし、止められてトランクを開けられる人もいる。
あたしの前の人も、開けて見せてくださいって言われたんだけどカギのナンバーが
わかんなくなって開けられず、結局道具を借りて壊して開けることに。
あらら、大変ですねと余裕かまして検査台にトランクをのせるあたし。
女性はにっこり笑っといたら、そんな厳しいチェックはされんけんの~と
気楽に言われてたから気楽にしてたら

「じゃ 開けてみてもらえます?」と。


え まじ?

や 別にへんなもん買ったり持ち込んだりはしてないんすけど、
このぱんっぱんのトランク開けたらまた閉めなきゃいかんわけで、
そしたら今度こそ
とかとか

しなきゃいかんかもしれんじゃないですか。こんなとこで。

まあ拒否したところで怪しまれるだけだし、川岡さんのもとへ連れて行かれ
かねないのではい開けます、と開け








開け










なんていうかあの、カギの番号は合ってんだけどあまりにも中身つめすぎてて
ひっぱられてるせいか、止め具のとこがひっかかって外れない。






こんにゃろ









検査官の人:「お手伝いしましょうか?」
づな:「いえ、だいじょぶで



す」、よし外れた



で ベルトを外して、と



予想外に勢いよくフタ部分が開いたトランクから、
朝ホテルで「どうせもう家まで開けることないし~」とクッションがわりに
つめこんどいた服関係の、よりによってなんでそれが・・っていうのが
ひょいっと飛び出てきた。マンガみたいに。
まあ何が出てきたのかはご想像におまかせします。
検査官の人はノーリアクション、至って冷静に「これは何ですか?」
「この袋の中身は?」と中を調べてたけどね。
後ろに並んでた友達に笑われながら、またぎゅうぎゅうにフタをして閉めて完了。

川岡さんを待つ数人を残して、解散
おつかれしたー!
「もー上海超よかった!楽しかった!!また絶対行きたい!」とは
あんまり思わないけど、楽しい旅でした
今度はまた違う国に行ってみたいなー

ついしん。
ブローカーと疑われてた川岡さんは、その後1時間半の取り調べのあと
無害な日本人観光客だったことを認められ、びとんは回収されたけど
罰金等もなく無事帰宅したそうです。