
東京から船で行くのは伊豆の大島、奄美大島は鹿児島と沖縄の中間くらいです。
23年ぶりになると思います、奄美大島は。JALのマイレージが今月で切れるのが
あり、友達Mちゃんにも会いたいのと、奄美大島でのお仕事の営業も兼ねて行って参りました。
事務所を夫婦で始め、2年後にスタッフを2名入れた3日後に
仕事のクライアントの水着の撮影に便乗し、初めて家族でリゾートに行ったのが
今から23年前タイのプーケットでした。その時『自分を見つめ直す』と言うことが
どういう事か実感したのが1週間過ごしたプーケットでの体験です。
結論は、“何もしない”と云う事でした。
私達日本人は休暇をとって遊びに行くとき色々スケジュールを立てて
目一杯何かをしょうと考えますが、プーケットにいたフランス人は1ヶ月位いて
日中はボッーとしてるだけで夜になるとドレスアップして食事を楽しんでいました。
私達も3日目迄は普通の日本人でしたが、4日目からはフランス人になり
非日常とは、雑念を取り払い“何もしない”事から生まれる
アイデンティティの確認ではと感じました。
帰って来てから2週間後、奄美大島の友人である“Mちゃん”から親戚で
プチリゾートホテルをリニューアルしたい人がいるので、デザインして欲しいと
連絡があり、プーケットで過ごした体験を話し共感してもらい初めてホテルの
デザインしたのがここ奄美大島でした。
私は基本デザインだけで、後は地元の設計事務所とクライアントで作り上げましたが
あれから23年、ホテルも何軒か建ちましたが、東京からJALの一日一便しかなく
同じ位の費用を払うなら、沖縄やサイパン・グアムへ流れてしまうので、大規模開発は
難しい半面、穴場的なところや手付かずの自然があります。
今回は、私がデザインした処では無く、デザインされていないシンプルで気持の良い
ホテルと奄美らしくない?海ぞえにあるモダンなカフェを紹介したいと思います。
◆ネイティブシー奄美
今回泊まったのはここではありませんでしたが、空港から20分くらいの倉崎海岸にあり、
洗練されたホスピタリティやリゾート感あふれるデザインがある訳ではありません。
ホテルの両側に海が見え、色とりどりの花が咲きほころび決して高級な作りではありませんが、
静かで手入れが行き届き、無垢な美しさを感じるプチホテルです。

建物右側にある海はサンゴがある岩場で、部屋とレストランから眺められます。

建物左側の坂(写真左上の写真)を下ると無垢で綺麗な砂浜と海が広がっています。
いや~こころが洗われますねぇ。

左側の写真は客室内廊下にある瞬間湯沸かし器の煙突が、廊下をまたいで外に抜いてる
ところがなんかカッコイイ!
右側の写真は部屋の中。2階部分のみロフト付き。全室オーシヤンビューです。
部屋の中は期待しないでください。普通ですから。。。

ただ一つ残念なことは、家具の高さが全体的に低いし、セレクトもいまいちです。
期待して行かれるとがっかりするかもしれませんが、普段仕事でデザインしているせいか、
デザインされてはいないけどな~んか“こころ”を感じるところにみょーに惹かれたホテルで
又島に来る機会があったら是非泊まってみたいと思いました。
値段も一泊朝夕食付で一人1万円代なので、結構安いです。
◆きょらうみ工房
奄美にはめずらしいシンプルでモダンなカフェです。
我々はもっと島には土っぽい方が良いと思いますが、地元の人達には
都会的で洗練されたなニオイも必要なのでしょうね。

海側から見たところ。ウイークディの昼間だと云うのに結構入ってました。

道路側から見たところ。もくもくと煙が上がり道路に面したところで黒糖と塩を作っており
店外で出来立ての黒糖が一袋300円で売っていました。

店内では、これまた奄美らしくない?しゃれたラッピングのおみやげも売っていました。

こんなところですが、東京から飛行機で2時間半そして車で20分。
3時間で亜熱帯の青い空と海を満喫できる奄美大島。手軽に行けるので長期休暇を
取れない方は是非どうぞ♪


私はたいした料理は出来ませんが休日のお昼に、
子供や奥さんの為によくおにぎりを作ります。
今日も休みではありませんが作りました。上の写真がそうです。
たいしたものを作れない分見た目は多少考えます。
強く握りすぎるので二人とももっとやさしく握れと言いますが、
変えるつもりはありません。
私が包み込む丁度好いと思う強さだからです。
子供はたいてい『おにぎり』が好きだと思います。
それも自分のお母さんが作ったものです。
以前コンビになどでは海苔がべたっとならない様食べる時に
自分で包むものが主流でしたが、あれは好くないと思っていました。
最近は又、元に戻って人の手で握ったものが復活して色んな種類のものがあり
結構美味しいと思います。
以前から専門店もありますが、長続きはしない様でその内無くなります。
何故かつぶれるのです。
おにぎりが美味しく感じるのはたぶん味だけではないと思います。
子供が好きなのはお母さんの手の中に包み込んで作ってくれた
“手の温もり”と“こころ”を実感出来るのではないかと思っています。
昔うちに遊びに来た子供の友達にカミサンが作って上げたら
“うちのお母さんの方が美味しい”と言ってました。
味噌汁や煮物がお袋の味なら、おにぎりはやっぱり“お母さんのこころ”です。
同じ様なモノにサンドイッチがあります。
これは、包み込むのでは無くはさみこんで作ります。
だからかどうか判りませんが、お母さんが作ってくれても
特別な感情にはなりません。
パン好きのお母さんゴメンナサイ。批判してませんから。。
だから、包み込むという事が何か特別な気持ちにさせるのでは
ないかと思うのです。お茶を飲むときも手の平に器を包み込んで
嗜むとか、大切なものは風呂敷に包みこんで渡すとかです。
住宅のデザインをする時も同じ事を考えたりします。
その中に住む人が幸せであるよう建物の中にやさしく
包み込んで上げたいとかいう事です。
だから、こころさえあれば必ず住む人に伝わると思っています。
もし住む人が不幸せになったら自分のこころが足らなかったと言う事でしょうか。
使う人にとって多分私は天使です。(自分ではそう思っているだけかも・・・・)
でも、施工する人からは悪魔か鬼のように、かっては云われました。
使う人の幸せの為なら、鬼でも悪魔にでもなってやろうと思っていましたが
最近は歳のせいかやさしくなりすぎましたけど。
建築やデザインの世界では、“神は細部に宿る”と言います。
デイティールを大切にしなさいと言う事です。
世のお母様、そしてこれからお母さんになる女性の皆様、
お昼は子供におにぎりを作って上げましょう。
“愛はおにぎりに宿る”筈です。^^
でも、私はお父さんです。。。

タイトルは、農薬も肥料も使わずりんごを実らせている、木村秋則さんの気持のいい
笑い声です。たまたま見た元旦の日本テレビ『宇宙でイチバン逢いたい人』の中で
『奇跡のりんご』を出版した幻冬舎の社長見城徹さんが宇宙でイチバン会いたかった人です。
2年前の12月NHKのTV番組「プロフェッショナル仕事の流儀」ーりんごは愛で育てるー
で脚光を浴び、色んなメディアで取り上げられているので知っている人も多いと
思いますが、木村秋則さんは、絶対に不可能と言われてきた農薬、肥料不使用で
人生をかけ、10年の苦難を乗り越え奇跡のリンゴを作っている方です。
本の中でライターの石川卓治氏は
“あまりにも美味しいものを食べると、人は涙を流すのだということをその時初めて知った。”
と書いてありました。食べ物で涙を流す味ってどんなんだろうと思い、検索したところ
ネット販売でしか買えなく、それも抽選です。王林の販売は12月で終了。富士は
1月ころに販売があるみたいですが、なかなか難しいみたいなので断念しました。
私は、あんまり有機栽培とかには拘りが無いし、りんごも好んで食べないので
何がなんでも買いたいという訳ではありませんが、あんなに気持ちの良い笑い方を
聞いたことが無いので、木村秋則さんに興味が湧きました。
『奇跡のりんご』の中で話す木村秋則さんには、うんうん確かにとうなずける
ところがいっぱいあり、その中の一つ、自殺を考えた人のアドバイスに
『バカになればいいんだよ。』と云うのがありました。
正確には、バカになるって、やってみればわかると思うけど、そんなに簡単な
ことではないんだよ。だけどさ、死ぬくらいなら、その前に一回は
バカになってみればいい。ひとつのことに狂えば、いつか必ず答えに巡り合える
んだよ。と書いてあったのですが、困難にぶち当たった時、そんなに狂うほどの
バカにならなくても、邪念や雑念を捨て変なプライドを捨て、一度バカになって
生きると、必ず笑って話せる時が来るのではないかと思い、今年のテーマである
一番の『笑顔』は、2009年の元旦に出会ったこの人に決定した次第です。
テレビで津軽弁訛りのあとにホント楽しそうに笑っているタイトルの声を、『奇跡のりんご』
の中ではH音の混ざらない母音のAだけが連続する笑い声と表現してましたが、
確かにそんな感じでした。 あっあっあっあっあっ^^