薫山とユッキーのブログ

本・映画と徒然なる日記です。
キティちゃんのコレクションも始めました。

ワーズワース詩集

2008-02-02 20:57:24 | 
がらにもなく、詩集を読んでみました。
自然礼賛の詩人といううわさだったので
かなり期待して読んでみたのですが
出版社が悪かったとです。。。。

初版が1938年9月で改訂がないので
日本語訳が、、、同じ日本語とは思えない表現で
岩波文庫の出版方針にこれは異議を唱えたくなりました。

気を取り直して
感想は、思ったより自然をテーマにした詩にしては
心を打つ作品は少なく、ゲーテやシェークスピア、ワグナーの戯曲の方が
感動するかも

けど自然をこれほど崇高なものにとらえた詩はなかなかないんでしょうね

いずれにしても現代日本語訳を切に要望します。

傑作と評価されている作品よりも「虹」という詩がよかったです。

「虹 ワーズワース
わが心は躍る
虹の空にかかるを見るとき
わが命のはじめにさなりき
われ、今大人にしてさなり
われ老いたる時もさあれ
さもなくば死ぬがまし
子供は大人の父なり
願わくばわが命の一日一日は
自然の愛により結ばれんことを」

訳が古めかしいので、いまひとつですが
雰囲気は伝わりますよね。
偶然に見かけた虹に対する熱い想いを
ここまで熱く語る詩はそうそうないですよね

自然の美しさに対する気持ちを再認識する気持ちも持つことができました。

子供は大人の父なり

という表現は、彼の他の詩にも出てきますが
幼年期の想いが大人になったときの考え方などの基礎となるという
ことらしいです。

詩集の中に「ヤロー」について語られる詩が二編あって
「ヤロー」を野郎と勘違いして
なんてひどい詩なのだ、、理解できない^^;;;
と思ってたら、あとがき読んだら
「ヤロー」は地名であることがわかりました。
自然を擬人化して、表現するとこがあるので
勘違いしてました

薫山