寂聴さん逝く

2021年11月15日 | 短歌
瀬戸内寂聴さんが逝かれた。九十九歳

もの心ついていらい、本と生きてきた
女性の書き手からも多くの示唆と影響を受けてきたと思う。寂聴さんもその一人であったろう

寂聴さんの作品から、女性の生と性を知り
その源氏物語現代語訳によって、やっと膨大な作品の全貌を知りえた自分である

文化勲章をもらうまでに登り詰めた感のある寂聴さんだったが
出家まえ、文名の上がり始めたころ、自身の作品が文学全集にまだ入らないと言って嘆かれていた記事を思い出す

毀誉褒貶(きよほうへん)の波を乗り越えてきた人でもあった

◇ 寂聴さん ◇
雷にうたるるごとく
男女のことは
避けようなしと 寂聴言えり

(自歌自解)男と女の間には、理性や常識で説明できないようなことが起きる。いきなり落ちてくる雷にうたれるようなもので、避けようがない。寂聴さんはそう言われた。

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